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課題解決に取り組むデザイン事務所
あなたは、このメッセージが入った黄色い花を知っているだろうか。これは「シンサイミライノハナ」。
多くの方に「震災についての想いや伝えたいこと」を書いていただいた
花びら型のメッセージカードを組み合わせた花のオブジェだ。
そして、その花を街の中などに飾ることによって、
見る人が震災について考えるきっかけをつくるという。
コトハナ設立以前から、継続して取り組んでいるプロジェクトである。
阪神淡路大震災から15年経った神戸の街で、
震災を経験された方も震災を知らない世代も、一人ひとりが震災のことを考え、
当時の記憶や教訓を未来に伝え、人と人のつながりを育むために始めたものだ。
「阪神淡路大震災によって、多くの方々が被災され、心に深い傷を負いました。
そこから時が経ち、神戸の街はとても美しく、何もかもが元通りになったかのように見えます。
けれど心の傷というものは、時間が経っても完全に消えることはありません。
その抱えている想いを言葉にして伝える仕組みが、絶対必要だと感じていたんです。」
そう話すのは、若くしてコトハナを立ち上げた代表の西川亮さん。
学生時代のさまざまな経験や、シンサイミライノハナPROJECTを通して、
みんなで一緒につくり上げることの力に可能性を感じた。
そして、「このムーブメントを単発のプロジェクトで終わらせてはいけない」と思い、
2010年にNPO法人Co.to.hanaを立ち上げた。
多岐にわたるプロジェクト
設立してから4年目。現在のメンバーは5人、平均年齢は28歳というまだまだ若く発展途上のデザイン事務所だ。
いつも、周りのたくさんの方々に支えられながら成長してきた。
そんなコトハナで進んでいるプロジェクトは実に多岐に渡る。
「建築、空間設計」「グラフィック」「WEB」などの商業的な案件の他に、
「まちづくり」「福祉」「防災」「教育」「震災復興」など、
様々な分野の問題や課題に対して取り組んでおり、
しかもそのほとんどのプロジェクトが、企画からデザイン、プロモーション、
運営までトータルに関わっているものである。
その中のいくつかをここで紹介したい。
地域の遊休地を利用したコミュニティ農園
コトハナの大きな事業のひとつ、まさに北加賀屋で行っているまちづくりのプロジェクトが「北加賀屋みんなのうえん」だ。
これは、北加賀屋の町中にある使われなくなった遊休地を活用して、
地域内外の色んな人が一緒になって農園を管理する、いわゆる“コミュニティ農園 ”。
空き地や空き家が増え、コミュニティの希薄化が進むまちの中で、
農園をたくさんの人で管理することでさまざまな交流や活動が生まれ、
まちが活気づいて元気になっていくことを目的としている。
また、農園に参加している人に限らず、周辺の地域の人や農の専門家、ひいてはアーティスト、
クリエイターたちに、イベントや農のワークショップを通じて参加してもらい、
北加賀屋内外のたくさんの人と一緒にまちを元気にしていくのも
「みんなのうえん」の大きな特徴。
新しいコミュニティが生まれていくのを間近で体感できるプロジェクトである。
「北加賀屋みんなのうえん」を担当する金田さんに、
みんなのうえんの難しさとやりがいを聞いた。
「みんなのうえんは、企画が立ち上がってから約2年。
2012年の7月に農園がオープンしてからまだ1年半ちょっとと、
まだまだ始まったばかりのプロジェクトです。
特徴としては、ただの貸し農園とは違って、
7、8人の年齢も住んでる地域も違う人がチームになって、
畑を協力して管理するという部分。メンバーは、みんなで話し合って水やり当番を決めたり、
何を植えるかを相談しながら作物をつくっていきます。
そうやって一緒に頭を悩ましながら、苦労して野菜を育てる、
そして、それをみんなで収穫して、料理して食べることで、
苦労も喜びも分かち合える、というのが、他と大きく違うところなんです。
僕らコトハナスタッフも、間近で一緒になって活動するので、日々の農園での交流以外に、
収穫した野菜を使ったパーティーなどに呼んでもらって、メンバーと一緒に食事したりもします。
一緒に日々農のことを勉強しながら、
メンバーの方の喜びを間近で感じられるのがとても嬉しいですね。」
だが、楽しいことばかりでは勿論ない。
「ただの貸し農園のように、農地をお貸しして、後はお任せ、というふうにはいかないので、
メンバー同士がうまくいっているか、何か悩み事はないか、作物はしっかり育っているかなど、
常に色々と気を使います。
他にも、農の専門家や、地域のクリエイター、アーティストとの調整業務や、
関西圏の農園見学、自然農の勉強会、ワークショップ、イベントなどの企画、
日々の広報活動、予算や設備・資材の管理など、
非常にやることは多岐に渡るので大変ですし、
段取りや効率の良さが求められますね。
日々の大変さは確実にありますが、
この農と地域をつなぐプロジェクトは、
これから少子高齢化で空き地が増え、住民同士のコミュニティも薄れていくだろう世の中で、
非常に可能性があるプロジェクトなんです。」
リアルな仕事の大変さがたくさん存在する一方、仕事の意義や価値の部分を
金田さんは活き活きとした表情で話してくれた。
アウトプットだけではない、トータルなデザイン
コトハナは空間設計の仕事も多く請け負っている。去年5月、大阪・本町にオープンした、仕事ライブラリー「ハローライフ」もその一つ。
働き方や仕事に関係する情報、それに関わる書籍、求人紹介など、
働くことに前向きになれる情報やコンテンツを盛り込んだ3階建ての複合施設である。
コトハナは、もともとパン屋だったこの建物を丸ごと空間設計し、
1階に入る日本茶カフェ「CHASHITSU for worker」のブランディングも担当した。
ここでは今回募集する「グラフィックデザイナー」として働く芝田さんに話を聞いた。
「ハローライフのプロジェクトでは、この施設をどんなものにしていくのか、
という最初のコンセプトワークから参加させてもらいました。
物件と各階の機能が決まってからは、
空間の設計と、ビジュアルのブランディングをチームで進めました。
そのなかで僕は、1階にできる日本茶とおにぎりを出す
日本茶カフェ「CHASHITSU for worker」のブランディングをメインで担当したのですが、
ネーミング、ロゴマーク、ショップカードやメニュー表、商品パッケージなど、
トータルに受け持ちました。」
芝田さんはコトハナに入るまでは、様々なデザイン事務所を何社も渡り歩いてきた転職組。
数ある経験の中でも、ここまでコンセプト立案から空間設計までじっくり関わることができたのは
コトハナに入ってから初めて経験できたことだと語る。
「今までやってきた仕事は、チラシならチラシをつくる、ロゴならロゴをつくる、
という部分的な関わり方が多かったように思います。
コトハナの仕事は、ゼロから作り上げる案件がほとんどなので、
つくった後のマネジメントも含めて、全体を一貫してデザインすることが多いです。
その分とても頭を使うし、形にするものも多いのですが、
より深くデザインというものを考えることにつながっています。」
コトハナは、オープン後の現在もハローライフに関わり続けている。
今はハローライフ3階のギャラリースペースの展示企画に関わり、企画から展示構成、
フライヤーのデザインなど全般を担当している。
「オープンした後も、そこのひとつのコンテンツに関わり続けられるのは、
とても幸せなことだと思います。
長期的に関わりを持ち続けることで、見えてくることや考え方が更新されることも多いです。
コトハナのプロジェクトの特徴は、ほとんどがロングスパンであること。
1回やって終わりっていうプロジェクトはあまりないですね。
年に1回のイベント企画であっても、毎年恒例でやることが多いので、
必ず前回の反省点をフィードバックする機会があるんです。
その経験は、デザインをする上でとても大きいことだと思いますね。」
“チームで一緒につくっていく”、ということ
今回募集するのは、「グラフィックデザイナー」。専門性が必要なのは勿論なのだが、
それ以上にコトハナが大切にしているのは”一緒につくる”ということ。
そう話すのは代表・西川さん。
「コトハナではいくつものプロジェクトが同時進行で進んでいるので、
メンバー内の連携や共有が重要なのは言うまでもありません。
そのためにはまず、チーム内の信頼関係を築けないと難しい。
コトハナに来てもらう人に求めるのは、それぞれの専門性があること以上に、
いかに相手を尊重し、一緒につくっていくスタンスを持てるかどうかなんです。」
先にも書いたように、コトハナのプロジェクトは、プロジェクトの企画からデザイン、
イベントの進行、プロモーションまで、トータルで行うものがほとんど。
企画は企画担当が骨格を作り上げ、
進行のためのスケジュールやスタッフィングはコーディネータが整え、
広報のためのチラシや広報のデザインはグラフィックデザイナーが行う、というように、
1つのプロジェクトのそれぞれの部分を、各専門のスタッフが担当して進んでいく。
つまり、個人で全てを完結できるものが何ひとつないのだ。
「でもそれは、コトハナ内部だけの問題にとどまらない。
コトハナは、他のNPOや企業、地域の住民、
アーティストやクリエイター、北加賀屋の町のお店の方々、地域内外の学生など、
非常に様々な人たちと一緒にプロジェクトをつくっていきます。
そういう全ての人たちを尊重し、一緒にやっていく気持ちをもてるかどうか、
これはコトハナでやっていく上でとても重要なことなんです。
でも、たくさんの人と関わるということは、
何よりもデザインが人や社会のためにある、
ということを実感できることに繋がります。
喜んでくれる人や、感謝してくれる人が目の前にいて、
一緒に進んでいける喜びを心から感じることで、ものすごく気持ちが強くなれるんです。
それは何事にも代え難いことだと思います。
コトハナで働くことの意義は、そこにあるような気がします。」
チーム内にとどまらず、
あらゆる人と一緒に社会の問題を解決して、未来を一緒につくっていく、
そんなワクワクするビジョンがコトハナにはある。
少しでもピンと来た人は、コトハナの門をたたいてみてはどうだろうか?
(コーディネーター:瀬光真莉子)
Job description
募集職種
- 企業名・団体名
- NPO法人Co.to.hana
- 募集期間
- 2014/10/31(金)〆切
- 募集業種
- グラフィックデザイナー
- 雇用形態
- 正社員(試用期間あり)
- 応募資格
- Illustrator・Photoshopを使える方
- 勤務地
- 大阪市住之江区北加賀屋2-10-21
(大阪市営地下鉄四つ橋線「北加賀屋」駅より徒歩1分)
- 勤務時間
- 9:30~18:30
- 給与
- 月給17万円~
実力・経験・意欲を考慮のうえ、決定いたします。
- 休日・休暇
- 日曜(その他休暇については相談の上決定)
- 待遇
- ■各種社会保険完備
■「みんなのうえん」にて、新鮮な野菜が収穫できます。
- 採用予定人数
- 若干名
中途1名、新卒1名(2014年度卒業見込みの方)
- 選考プロセス
- 1)本サイトよりエントリー後、返信メールに従い
必要書類を弊社までお送りくださいませ。
2)書類選考(1次選考)
履歴書・ポートフォリオを弊社までご郵送ください。
なお、その他自己PRできる資料(形式自由)があれば一緒にご送付ください。
【弊社住所】
〒559-0011 大阪市住之江区北加賀屋2-10-21
※ お送り頂いたものはお返ししておりません。
3)応募者から随時、書類審査させていただきます。 ※書類選考に通過された方のみに面接に関するご連絡を致します。
(書類到着後から約7日間以内にご連絡致します。)
4)面接
5)結果通知
- WEBサイト
- http://cotohana.jp
- メッセージ
- Co.to.hanaは、
課題解決に取り組むデザイン事務所です。
たくさんの問題を抱える社会の現状に対して、
課題の本質を探り、必要に応じた解決方法で明るい未来をカタチにします。
デザインには、
「人に感動を与える力」
「社会にムーブメントを起こす力」
「人を幸せにする力」があります。
デザインの力を信じ、
個人・団体・企業・行政のみなさまと力を合わせ、
地域や社会、世界の課題解決に取り組みます。
私たちが一緒に仕事をしたいと思う人は、
弊社の理念に共感し、「社会を元気にしたい!」という気持ちを持っている方です。
社会を元気にしていくことは決して簡単なことではありませんが、
一緒に頑張ってくれる方をお待ちしております。
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