求人情報

株式会社TOLEDO

1人でもカバン職人の継承者を!この道45年の職人のもとで、技術をゼロから学べるバッグ製造会社。

  • 2018/03/01 公開
  • 2018/03/28 更新

※ハローライフでの募集は終了してますが、
採用状況は各社に問合せください



「鞄職人募集!」の文字に、「面白そう」と食指が動いた人は、迷わず応募してみてください。

その判断があなたの人生を大きく好転させる…(と信じたい)。それほど、この道45年の大先輩が語る仕事への思いには、心動かされるものがあります。「残りの人生をかけて後継者を育成する」と語る、ファッションバッグ製造会社「トレド」代表で現役職人の久米 泰結季(くめ やすゆき)さんにお話をうかがいました。

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近鉄南大阪線「針中野駅」から徒歩15分。交通量の多い通りが交錯する住宅街の一角に、トレドはあります。工房は、グリーンのシェードが目印の平屋作り。入口を入ると手前にショールームを兼ねた応接室があり、壁一面に今季の新作がズラリと並びます。

そこからパーテーションを1枚隔てた奥が製造現場。だから、応接室といえども、ガタガタと威勢のいいミシンの音が聞こえてきます。

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未経験でも育てあげるのは、国内生産の火を絶やしたくないという真っ直ぐな思いがあるから。


「(壁の新作を指差して)これはインドに色染めを発注したもの。革は全部イタリアから仕入れるんです。このメッシュ生地にしても、日本の職人さんだったら、ここにゴールドは挿さないと思う。これもひとつの職人技ですよね。日本人には出せない配色やデザインだから。このご時世、国内の革を使ってバッグで打ち勝とうというのは、もう無理なんです」

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そもそも、国内のバッグ業界は海外勢に押されているという状況です。デザインではヨーロッパのスーパーブランドに押され、価格では中国製にかないません。そんな中、40年に渡って国内での生産にこだわってきた久米さん。同業者の職人が次々とリタイアするなか、一時は、自分の代で終わることも覚悟しました。しかし、やはりこのまま国内生産の現場を廃れさせてしまうのはもったいないと、人材の募集に踏み切りました。

「いま国内の職人さんは高齢化で跡継ぎもおらず、どんどん消えつつある。自分も66歳やから、あんまり現役としての人生に時間がない。その間に、1人でも多くこの仕事を継承してくれる人を見つけたい



そんな思いで人材の募集を開始したのが、5年前。その思いはゆっくりと実を結び始めています。実は、一昨年には、ハローライフでの募集を通じて約50人の応募者の中から、鞄づくりは全くの未経験だというスタッフを、昨年は美大出身の女性を採用しました。現在は、みるみると手腕を磨き、ミシンを操作するまでに成長しています。たとえ経験がなかったとしても、思いを持ち行動し続ければ、着実に成長できる環境があるのです。

代表の久米さんを含め、この春から正社員は4名に。あとはパートが3名と、経理と製造を兼任する久米さんの奥様の、計8名が常時働いている、アットホームな環境です。

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工房内では新作のサンプルと、一部手の込んだ商品のみを製造。そのサンプルを使った、大量生産が必要な鞄などは専門の下請け業者3社が行っています。

まず久米さんが、各問屋から送られてきたデザイン画を型紙におこし、その後、裁断屋で切り分けられた素材を、各パーツごとにスタッフが縫製していきます。外見のイラストから、内側の間仕切りやポケットまでを考慮して平面におこす作業は、素人目からすると、もはや神業の域。しかも、デザイン画には寸法などは記されていないのです。素材や色柄など細かなディテールは、ほとんどが久米さんに一任されています。

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「先方も、アイツならうまいことやるやろという感じやね(笑)。平面から立体がすぐイメージできないとしんどい。新人さんにも、まずは持ち手とかパーツを組み立ててみることろから始めてもらう。製造業といっても仕事としては、町に出ていろんな商品をみたり、展示会に出向いてもらったり。その中で、この仕事を本気でやっていけるかどうかを見極めてもらう。何かを見出すには、短時間にいろんなことを体験してもらわないと。みんな、人生1回勝負やから」


鞄職人に求める姿勢は、真剣に取り組むこと。あきらめずにやり遂げること。


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創業23年目にして世に送り出した商品は750点以上。試作を含めるとその数は1,500点を上回ります。そのうち1つとして同じデザインはありません。仕事に関しては「厳しい人」とは、周囲の評判です。

「それだけ、人生の相棒になる仕事やから。職人は会社という団体に属さなくても1人で食べていけるでしょ。良いときも悪いときも全部自分で背負って、乗り切っていかなアカン。よほど自分が一匹狼でも大丈夫と言えるくらいの技術や情報、いろんなものを兼ね備えていけないと、やっていけない仕事やね」

久米さんが“相棒”と出合ったのは20歳のころ。それまでは義兄が興した鞄の卸問屋で営業マンとして活躍していましたが、ある日、売るより自分で作ってみようと思い立ちました。

「職人というのは好きじゃなかったけど、この仕事が将来自分を助けてくれるかもしれんというのは、なんとなく最初からあって。この仕事や!と、ある日ポッと心に火が灯るような瞬間があるんですよね。ただそれには、10年ぐらいかかるんですけど(笑)」

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型紙って何? という、文字通りゼロからのスタート。最初は、気になる商品の縫製をほどいては、各パーツごとに型紙をおこして、また縫い合わせる。一連の作業をひたすら繰り返し、五感をフル稼働させながら、鞄づくりを独学で体得しました。今でも、流行の色や形を知るため、女性ブランドのお店や雑誌をくまなくチェックし、デザインは洋服や靴のフォルムにヒントを得ます。

「たとえば、ブラウスの丸襟からカバンのポケットを発想したり。よその鞄からヒントを得て作ることはないですね。マネしたら、損するのは自分やし。仕事は楽しいというよりも、何とかしなくては!という気持ちの方が強い。これが100点だろうかとか。完成されたものを早く作りたい。作家が原稿に追われる感じに、似てるのかな」

昔は70点でも商品がよく売れました。それが、今では完成された上に“何か”を醸し出さなければダメだといいます。欲しいのは、他とは違う空気感。

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「素材の革を肩の幅に絞ったときに寄るドレープの感じとか、置いたときのフォルムがキレイだとか。そういうのが何かを醸し出すっていうのかな。使われた時に一番キレイかどうか、そこまで考えないと。ただ切って縫って作って、発送して終わりじゃない

久米さんが、ものづくりで一番大事にしていることは?

「他の人に負けたくない、日本でトップになりたいとか、そんな技術云々の話じゃなくて。もっと心が向こう側に超えんと、やってはいけんね。

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大事なのは、1点ずつ真剣に取り組むこと。あきらめずにやり遂げること。こういう商品って、忘れ去られていくもの。だからこそ、より強く取り組んでいく。その積み重ねが、自分を太くしてくれるから。無名でもいい。どこの誰が作った鞄か知らんけど、銀座の名店に行ったら、いつもトップクラスに置かれているとかね。こいつ誰やろ? 大阪の職人らしいで。腹立つな、とか。ぼく、それで十分ですから(笑)」


鞄や裁縫に興味があれば、異業種からでも飛び込んで。美容師から鞄職人になったスタッフも。


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布生地と違って、厚みと弾力性のある革生地は、折り返しを縫うだけでも一苦労。
縫いやすいように折り目を金づちで叩いたり、厚みが出れば大型の機械でヤスリにかけたり。ミシン、革包丁、金づち、両面テープ……工程にあわせてさまざまな道具を使い分けます。

久米 翔子(くめ しょうこ)さんの机にも、様々な道具が置かれていました。以前は、フランス留学で経験を積むなど、本格的に美容師として活躍していましたが、工房の移転拡大に伴い実家に転職しました。

「父の仕事をサポートしながら、私も父と同じように型紙を起こして、生地を裁断して、縫ったり。分からないことは聞きながら、鞄作りの一連の作業をさせてもらってます。

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昔から趣味で、工房のミシンを使って、友達に鞄を作ったりもしていて裁縫は得意なんです。でも、仕事となると全然違いますね。たとえば、縫い目が少しでもズレると気になるし。休みの日に買物へ行っても、つい気になって、鞄や服の縫い目を見てしまう。少しでもほつれていると、やっぱり買いたくないじゃないですか。買う人の目線に立つとやっぱり、ちゃんとしなきゃなって思うんです」

美容師から鞄職人の道へ。一見、大胆な路線変更にも思えますが?

「美容師って、頭の中にあるデザインをどう形作っていくか、考えながらカットしていくので。生地を一から形にするか鞄づくりにも、共通する部分を感じます。モノを作る作業は好きなので苦にならない。実は、最初は2ヵ月だけ父の仕事を手伝うという約束だったんですけど、楽しくて、今も継続してやらせてもらってます」

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それは、職場として居心地がいいことも無関係ではないのでしょう。

朝は9時に来て、夕方16時すぎに帰ります。お昼は自宅が近いので、家に食べに帰ることがほとんど。職場は和気あいあいと、楽しい雰囲気ですよ。お母さんがお菓子を買ってきてくれるので、15時になると、みんなでおやつ食べながら、いろいろ話したり。年齢の差も全然気になりません」

転職して初めて、職人としての父親に触れたという翔子さん。現場では、厳しいとの意見もあるようですが……。

「小さいころからちょこちょこ手伝ったこともありましたが、ここまで本格的に手伝うのは初めて。職人としての姿は、新鮮ですね。普段は、親父ギャグを飛ばしては、みんなにスルーされたり(笑)。でも父親は、やる時にはやってくれる人です!
私もまだ分からないことの方が多いので。鞄や裁縫に興味があって、将来のために勉強したいという方は大歓迎ですね」

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鞄職人として、ずっとひとつの仕事に携われるしあわせ。


松村 信幸(まつむら のぶゆき)さんは、久米さんとともにトレドを創業し支えてきた、「かけがえのない同志」。

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「『俺独立するけど、どうする?』『ほなしましょか』で40年。話し合いと言っても、それだけやね。僕の場合、当時は作ることは素人ですから。今でも代表に何でも聞きますよ」

言葉を交わさずとも通じ合える、厚い信頼関係に結ばれた2人。それゆえ、久米さんの厳しさを誰よりも知るのが、松村さんなのでしょう。今でも印象に残る言葉があるといいます。

「『完璧にできるまでは、商品を机に置くな』。より良いものを追求する、というのは分かるんですけど。一番身に堪えてますね。当時はうっとうしいなと思ったり(笑)。でも、いまだに頭によぎりますね。もういいかなと思ったときに、ふと思い出して。もう少しいけるかなと、思い留まらせてくれるんです」

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トレドの商品は東京をはじめ横浜、仙台など全国の大都市を中心に流通します。百貨店やバッグの専門店を覗けば必ず2、3点はトレドの商品があります。

「やっぱり違う。ひと目で分かりますね。何工程も経て作るから、見慣れてるというのもあるけど。どんな昔の商品でも覚えてますね」

全くの未経験から始めて、気づけば職人歴は40年を超えます。

「自分でもここまで長く続けるとは思ってもなかったし、辞める気もなかったしね。日々、目の前の商品を追求したら、また次の商品が来て…の繰り返し。安定というか、仕事のことだけ考えてたら今に至る感じですね。仕事は楽しくはない。反面、ずっとひとつの仕事に携わってこれたのは、幸せなこと。それは、誰に聞かれてもそう言うんです」

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松村さんが考える、職人に向いてる人材とは?

まずは、黙って1年間座れる人かな。集中してやる作業が多いので。この仕事してると、1日がむっちゃ早いんですよ。もう15時、21時…で、気づいたら風呂入ってるわ!と(笑)。あとは、手仕事が好きになれるかどうか。最初から職人になるぞ!と気負わなくてもいい。ちょっとやってみたいかな、という感じで十分だと思う。やってみて、好きなら続けられるし。私も就職するまで手仕事なんて、全然知りませんでしたから。そう考えると、巡り合わせって不思議ですよね」


すべては、自分の人生のために


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最後に、代表の久米さんからのメッセージを。

「この歳になると、人生も仕事も誰のせいでもなく、全部自分の心が決めていると実感する。良い職人になろうとか、仕事にやりがいを見つけるのも、本人の心次第ですね。ぼくのためではなく、自分のためにやってくれる人と出会いたい。

自分が生きる力を見せてくれたら、それでいい。たとえ明日辞めると言っても、そうかで終わらす。理由は一切聞かない。聞けば未練が残るし、聞かない優しさもあるから。独立するにせよ、そのまま勤めてくれるにせよ、力にはなるので。早くいろんな鎧を身につけて欲しいね」

自ら人生を切り拓いて来た先輩たちと限りある時間を共有できる、またとないチャンス。ぜひエントリーを。

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この会社の求人情報を、
だれかに教えてあげてね

募集要項

企業名・団体名
株式会社TOLEDO
募集期間
2018年3月31日(土)〆切
※採用決定次第、応募受付を終了いたします。
募集職種
バック製造に関わる仕事全般
組立・製造・箱詰め作業
雇用形態
アルバイト
※正社員登用もあります
応募資格
18歳から35歳まで
※長期雇用によるキャリア形成のため
※2018年4月より勤務開始できる方を希望しています。
勤務地
大阪市東住吉区湯里2丁目9-12
近鉄南大阪線 針中野駅より徒歩約15分
勤務時間
9:00~18:00の間で 6〜8時間程度
給与
アルバイト 時給909円~
※能力に応じて年1回昇給有り
※正社員 20万円〜/月
休日・休暇
第2・4土、日、祝日
待遇
交通費支給(上限1万円)、社会保険完備
採用予定人数
1~2名
選考プロセス
1)本サイトからエントリーください

2)担当者から連絡をし、面接日程を調整します

3)担当者との面接

4)採用
メッセージ
技術習得まで丁寧に指導します。