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THE SOCIAL DESIGN CAMPANY スマスタ

代表の最終学歴は小学3年。つくりたいのは「ふつうのしあわせ」

  • 2017/04/06 公開
  • 2017/10/12 更新
※ハローライフでの募集は終了してますが、
採用状況は各社に問合せください

塩山諒さん、31歳。彼の最終学歴は、なんと小学校3年。

塩山「勉強も運動も頑張ってたんです。でも担任の先生の理不尽にどうしても馴染めず、登校の時間になると毎朝発熱してしまうようになりました。病院に連れて行かれても風邪でもウイルスでもなく、お医者さんも原因がわからない。
“38度の熱を出せば学校を休める”という精神由来の発熱でした。そして登校すると『君はもっと強い精神力を養わないと、将来奥さんと子どもを養っていけないですよ!』と担任から体罰を受けて……小学校3年の頃に登校拒否になりました。

周りには灘中、そして京大・東大を目指す子も多い中で、自分はドロップアウト。このまま生き続けても親に迷惑をかけるだけだし、早く死んだ方がいいと思ってた。毎日泣き叫んで、家の窓ガラスも壁も割って、母は痣だらけになってしまって……。

僕のせいで家庭崩壊してしまって、家族はズタズタ。手に負えず精神病院に連れて行かれたのですが、耐えられずそこも逃げ出したんです」

ーーそんな壮絶な小学校時代を経験し、義務教育である中学校にも通わず「小卒」のまま大人になった彼は、現在35名の仲間がはたらくNPO法人スマイルスタイル(以下スマスタ)の代表理事として、様々な広告制作、イベント運営、カフェの経営、そしてこれまで300名以上の就業支援に携わっています。

大阪の中心部にある、靱公園。その傍に建つ日当たりの良い4階建のビル。

そこには、ハローワークではなく、“ハローライフ”という看板があります。スマスタが運営する、就労就業支援を実施する仕事ライブラリーです。


仕事を探すだけじゃない。ここには、「人生」に向き合い、人と接することで、働く楽しさを取り戻していく人たちの姿がありました。きっと、かつての塩山さんがそうだったように。

NPO法人スマイルスタイル。この日、代表の塩山さんと、クリエイティブチームの箭野美里(やのみさと)さん、飲食チームの榊沙織(さかきさおり)さんにお話を聞きました。

もしあなたが仕事にちょっと疲れていたり、現職に疑問を抱いているのならば、なにか強く響くものがあるかもしれません。

申し遅れましたが、聞き手の私は大阪出身・東京在住のライター塩谷舞(27歳)です。年がら年中締め切りに溺れて、それこそ東京で消耗しまくっているのですが、この取材は「消耗型」ではなかった。

だって、人一倍人生に向き合いながら、周囲に人一倍の愛情を注ぎ続ける彼らから出ているエネルギーは、とても前向で優しくて、澄んだ水みたいなもの。

そんな彼らのお話を、お伝えします。

16歳のときに、人材派遣会社で働く

ーーまずは、代表の塩山さん。最初に小学校中退だと伺いましたが……そこから一体どんな経緯で、スマイルスタイルを始めるに至ったのでしょう?

塩山「小学校に行かなくなって、引きこもってしまって。最初は自分が悪いと思っていたけど、何年も考えていると社会の方がおかしいんじゃないか、と思い始めたんです。社会は、何か欠陥があるとすぐ排除してしまうでしょう。

でも、勉強が出来なくても、優しい子だったらいい。サッカーが出来なくても、美術が出来たらいいじゃないですか。色んな多様性を認めてあげられれば良いのに、教育も、社会構造もおかしい。

そこで社会との接点である就職場所を見てみたいと思って……16歳の時に人材派遣会社に応募したんです」

ーー16歳で!

塩山「さすがに僕が一番年下でした。最初は人材会社の中のアルバイトとして働いていたんですが、頑張るとどんどん昇級していって。1年もすると日雇いのアルバイトをする方々の面接官をするようになりました。

ーー齢17で面接官に……! 面接をされる相手の方々はもっと年上ですよね? ちょっと引かれたのでは…

塩山「いや、老け顔だったから…気にされませんでした」

ーー(ほんまかいな)

塩山「そこで色んな方の話を聞くと、それぞれ『こんな風に働きたい』って夢を持っていたりするんですよ。でも派遣会社の都合で、訳のわからないところに働きに行かせなきゃいけない。そして中卒・高卒の人たちは、安い日雇いの仕事に使われて、その循環からなかなか抜け出せないんです。キャリア層とノンキャリア層の出来る仕事の幅が、全然違うことに衝撃を受けました。

だから既存の人材会社ではなく、もっと個々人の夢を叶えられるような、自信を持てるような環境を作りたい……と思うようになりました。そうして、NPO法人スマイルスタイルを立ち上げたのが22歳のときです」

アメリカ村でオールナイトごみひろい、
ゴミを捨てていたホストも参加

ーーそれもめちゃくちゃお若いですね…! 最初から就業支援を?

塩山「いや、最初にやってたのは主にごみひろいです」

ーーごみひろい???

塩山「そう。“何かしたい”と思う若者に、気軽に参加してもらって、友だちを作ってもらえる。オシャレなゴミ袋片手に、アメリカ村でオールナイトごみひろいをしたり、無人島でごみひろいをしたり……」

ーーすごく有意義ですが……ぶっちゃけ、儲かるお仕事ではないですよね。組織としてどう取り組んでいたんでしょう?

塩山「最初はもちろん儲からないですね。でもアメ村にあるditmeout ART&DINERのマスター・古谷さんが地域の副会長に繋いでくれたり。そこからアメ村の活性を目的にして現・株式会社人間の花岡さんと面白いイベントを企画しては、行政や警察にプレゼンして…色んなことを実行していったんです。

するとそれがYahoo!ニュースのトップに出て、次々と色んな自治体や広告会社から問い合わせが来るようになって……社会貢献型のプロジェクトの相談が、どんどん入ってきたんです」

ーーごみひろいが、広告塔に! しかもそこまで独自色の広告塔があると、きっとスマスタさんらしいお仕事がたくさん集まってきそう。

塩山「おかげさまで、今はたくさんのお仕事をいただいて、自社事業も進めていくことが出来ています。でもスマスタの始まりはごみひろいだし、色んな人と接することが出来るから、ずっと続けていきたいですね。

たとえば繁華街だとホストのお兄ちゃんたちが捨てたコンビニ食のゴミとかが多いんですが、僕らがごみひろいをしながら話しかけると、ホストのお兄ちゃんたちも一緒に参加してくれるようになった。そうすると、彼らも次からゴミを捨てなくなるんですよ」

ーーすごい!

それまで「仕事は忍耐、仕事は辛い」というイメージしかなかった

ーーごみひろいから始まった広告やイベント事業。現在、箭野さんはそんなクリエイティブチームで働かれているんですよね。

箭野「はい。私は京都精華大学に通っていたのですが、3〜4回生にかけて映画づくりにどっぷり浸かり、就活の波に完全に乗り遅れてしまって。働きたいとは思っていたけど、働くイメージがなかなか湧かなかったり、唯一興味のあった映画制作も学生時代にお手伝いで経験したプロの現場があまりにも大変で……。そこで仕事はキツいものだと思ってしまって、なかなか前向きになれずにいたんです。

そんなとき、大学で担任の先生にスマスタの存在を教えてもらいました。とある求人記事を通して見たスマスタは、当時はまだ4、5人くらいの人数で、よくわからなかったけど、スマスタで働いてる先輩が『平日が待ちきれないくらい仕事が楽しい!』と言っている姿を目にして、びっくりしたんです。

それまで仕事は忍耐、仕事は辛い、ってイメージしかなかった。そんなに面白い職場があって、尊敬できる先輩が働いている。だったら私も飛び込んでみたい!ってエントリーしたんです」

ーーそして無事採用されてから丸4年、ですよね。やっぱり、平日が待ちきれないくらい仕事が楽しいですか?

箭野「それがね、楽しいんですよ!」

入社3年。一大プロジェクトのまとめ役として奔走

箭野「中でも去年の秋、京橋の大阪ビジネスパークで企画した、大阪ビジネステーマパークというイベントですね。」


この大阪ビジネスパークはおよそ3万5千人のワーカーが集うビジネス街なんですが、開発当初の30年前は働きたい街ナンバー1だったそうなんです。でもそれがいつの間にか最下位に。建物も老朽化して、働く以外の目的でこの街を利用する方も減ってしまって、すっかり衰退してしまっているんです。

そんな街をビジネスのテーマパークとして盛り上げていこう、実際にどんなことをしたら街が輝き出すんだろう……って社会実験みたいなプロジェクトを担当させてもらいました」

ーー具体的にはどんなことをされたんですか?

箭野「まずは街全体を盛り上げられるように、関係各社との合意形成ですね。

この街を運営し、プロジェクトを構成しているのは、住友生命保険相互会社さん、MID都市開発さん、MIDプロパティマネジメントさん、竹中工務店さん、KDDIさん、富士通さん、讀賣テレビさん、東京海上日動火災保険さん、近畿大阪銀行さん、朝日ビルディングさん、マルイトさん……という地域に拠点を置く11社なんです。そんな企業の担当者の方と話をして、指標を作っていって、街のみなさん3万人にアンケートを実施して意見を集めて……まずはそうして、一年間かけて街全体のブランディング戦略を作っていきました。

それからプロジェクトを企画したり、デザインを組んだり……」

ーーちょっと待って。そんな大企業11社相手に、25歳(当時)の女の子がまとめ役を??めちゃくちゃ大変じゃなかったですか…??

箭野「そうですね、規模が大きかったので大変でしたね。
でも、ずっとこの街で働いている方々も、大なり小なりみなさん危機感は持たれていたんですよ。そこに私が『こんなことを一緒にやりませんか?!』と一生懸命プレゼンしたら、『こんな若い子が頑張ってるのに、僕たちが頑張らん訳にはいかへんな』とか、『熱量に動かされたわ!』とおっしゃってくれて。みなさんが協力的になってくれて、プロジェクトが進んでいくのは、すっ…ごく嬉しかった!」

塩山「このプロジェクトはそもそも、箭野がいなきゃ引き受けられなかった仕事です。新卒入社して3年が経って色んなことを乗り越えた、彼女がいたからやり切ることが出来た。

塩山「ごみひろいが広告塔になった組織だから、そりゃ見たことも経験したこともないような仕事のご相談をいただくことも多いんですけど。スマスタで働く人に合わせた形で、仕事を作っていけたらいいなと思っています

一対一だと限界がある就業支援。人との出会いで人は変化する

ーーすばらしい人財だし、めちゃくちゃいい組織ですね……!
榊さんは、中途で転職して来られたんですよね。現在のお仕事は?

「私は就業支援のハローライフの運営や、このハローライフ1階の日本茶カフェ CHASHITSUで働いています」

(ハローライフの1階には誰でも利用することが出来る、カウンター仕様の日本茶カフェ CHASHITSUがある)



ーー先ほど2階をのぞいたら、十数人のチームでみなさん何かお話しをされていましたが、あちらがハローライフに通ってらっしゃる方々ですよね。

「そうです。もともとは、私たちがワークコーディネーターとして一対一で就職アドバイスをしていたんですけどね。でも、一対一って限界があるんです。

どんな仕事に就きたいとか、こんな悩みがあるとか、一緒に考えてお話しをすることは出来るけど、なかなか言葉だけじゃ実感を得られない。

人って色んな人との出会いがあってこそ、変わっていくことが出来るから。一対一のカウンセリングも残しつつ、いまは就活スクールという形で、みんなが相互作用する場の力で成長をしていけるような環境にしています」

ーー確かに……!集団で話すのが苦手な方でも、ここだと同じ悩みを持つ人に出会うと打ち解けられるかもしれない。

「そうなんです。そうやって、お互いに打ち解けながらトレーニングを重ねています。以前、最初の個人面談ではずっと下を向いていて、目も合わせられないという女の子がいたんです。でもスクールに通うことでどんどん顔が上がっていって。

『わあ、笑顔が素敵な子なんだ』って、出会って数ヶ月後にはじめて気がついたんです。人って、表情が変わると雰囲気も変わるんですよね。彼女はいま、とある会社で正社員として働いているんですよ」

ーーすごい変化ですね。

就職活動が難しくても、大丈夫。
インターンシップから成功体験を重ねられる環境

「ええ。でもこれまで就労した経験がなかったり、働くことへの自信を失ってしまっていて、スクールですぐに就職活動を始めるというのが難しい方もいらっしゃいます。

そんな方々には、4階にあるCHASHITSU factoryでのインターンシッププログラムを提案しています。1階のCHASHITSUで販売する「おはぎバーガー」やその他のフードを製造する調理場です。じっくり慣らしていく場なので、ここだと週2、3の勤務でも大丈夫。

もち米を蒸したり、餡子を詰めたり。しばらく通っていると生活にリズムが出来て、スタッフ同士コミュニケーションを取り始めてくれます。バイト暦の長い人がリーダーになって、そしてじきに、外の会社に就職していく流れが出来ています」

「ここで、人が変わっていく姿を目の当たりにしていると、私たちの就労支援のスタイルは一般的なものではないかもしれないけれど、このやり方は間違っていないんだって感じさせてくれるんです」

ーー 一度でも成功体験を得られると、自信がつきますよね。

(おはぎバーガーはハローライフの1階にある茶室で販売されている)



「そうなんです。
私たちは、書類の書き方を覚えたり、面接の練習を繰り返すことも大事だけど、それよりもっと大事なこともあるんじゃないか? と思っています。
一度成功体験をすると、最初は自己否定が激しかった方でも、いずれは自分の意志でしっかり進んでいけるんですよね」

かつての僕のように社会からドロップアウトした子にも
「ふつうのしあわせ」があるはず

ーー素敵……。箭野さんと榊さん、性格は全然違うけど、それぞれがご自身に本当にハマッたお仕事をされている感じですよね。ここで誰がどのように働くかはどのように決められてるんですか?

塩山「一応、今はCHASHITSUチーム、ハローライフチーム、クリエイティブチームの3部署があるんですけどね。面接に来た人がまた別の能力を持ってたら、またその人に合わせた仕事を作っていくかもしれないです。

ハローライフに来てくれる方も、スマスタで働く仲間も、人の数だけ「ふつうのしあわせ」があるはずだ、ってのが僕らの考えです。その「ふつう」は人によって違う。

かつての僕みたいに、社会からドロップアウトしてしまって、ふつうの幸せを得られない子はたくさんいます。だからスマスタは社会の構造を変えていく。僕みたいな人でもちゃんと歩けるように、色んなレールを作っていきたいんですよ」

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「本っ当に楽しいんです」と話す箭野さんも、「ここで、人が変わっていくんです!」と目をキラキラさせる榊さんも、度々二人に突っ込まれながらも自分の過去を語る塩山さんも。

みんなの言葉は本当に心から出ていて、まっすぐで。日当たりの良い室内がまるでパワースポットみたいに感じてしまうほどでした。

スマイルスタイル、本当に素敵な人たちです。こんなにもユニークで、豊かで、キラキラに澄んだ水みたいな組織、私は他に知らないです。

仕事に疲れてしまったら、また美味しいお茶をいただきに行きたいな。スマイルスタイルのみなさん、本当にありがとうございました!
スマスタ採用ページはこちら

Photo by Yuri Iwata

9/29(金)開催の、夜の合説〜社会を揺さぶるしごと編〜にスマスタスタッフが登壇します!直接お話できる機会ですので、興味のある方は、ぜひご参加ください!

この会社の求人情報を、
だれかに教えてあげてね

募集要項

企業名・団体名
THE SOCIAL DESIGN CAMPANY スマスタ
募集期間
応募締切:
2017年4月26日(水)18:00必着
募集業種
□事務
□相談支援員
□就労体験コーディネーター
□広報マネージャー
□企画・営業
□コーディネーター
□ディレクター
□クリエイティブディレクター
□デザイナー
□マーケッター
□ライター(成果報酬型)
□カメラマン(成果報酬型)
※ライター/カメラマンを希望される方へ
業務委託契約(成果報酬型)のみになっています。
応募書類の中に、ご自身の作品(写真・ライティング原稿)を同封の上
ご郵送ください。
各詳細については、スマスタリクルートページにてご確認ください。
http://smilestyle.jp/recruit2017/
雇用形態
正社員・契約社員、アルバイト (3ヶ月間の試用期間あり・ その後の雇用に関しては要相談)
応募資格
問いません。
勤務地
大阪市西区靭本町
勤務時間
9:00〜18:00(残業・場合により休日出勤あり)
給与
月給170,000円〜500,000円
休日・休暇
・週休2日制(サポステ勤務は祝祭日も)
・GW、お盆、年末年始休、慶弔、産休、育休
待遇
社会保険完備、家族手当、資格手当、役職手当等
採用予定人数
若干名
選考プロセス
1)書類選考
履歴書と自分シート、個人作品(あれば)を本社までご郵送ください。
応募締切:2017年4月26日(水)18:00必着
※お送り頂いた履歴書・作品等は返却しておりません。
※書類到着後、1週間以内に通過者のみ電話にてご連絡します。

2)一次面接

3)体験入社
原則1日〜3日の体験入社に来ていただきます

4)最終選考
スタッフ&代表で最終選考会を実施します。

5)採用
2017年5月1日からの勤務となります。
WEBサイト
http://smilestyle.jp
昇給
年2回(4月・10月)
賞与
有(業績に応じて支給)
各種手当
・通勤交通費(月額2万円まで)
・汗かきなはれ手当(プライスレス)
・スキルアップ手当(プライスレス)
社内制度
・ハッピーバースデー制度(スタッフ誕生日会)
・スマスタAWARD (年に一回の表彰会があります。副賞は賞金10万円!)