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2013.09.09 公開 2014.12.23 更新
場とコトLAB
街の遊びを、
みんなで楽しく仕掛けよう。

※ハローライフでの募集は終了してますが、採用状況は各社に問合せください

伊丹のまちづくりに関わる人にきけば、必ず名前があがる人がいる。
その人の名前は、中脇健児さん。
伊丹市文化振興財団に勤務し、伊丹の活性に関わってきた人だ。
他にもNPO法人ワークショップデザイナー推進機構の理事や
京都造形芸術大学芸術表現・アートプロデュース学科の講師も務めている。
01 中脇さんの働き方はとてもユニークだ。
伊丹の地域活性を手掛けつつ、奈良や淡路島の地域活性のお手伝いや
水都大阪のサポータープログラムの講師も行っている。

今回募集するのは、中脇さんの“弟子”ともいえるインターン。
中脇さん個人と1対1で中脇流まちづくりのイロハを学べる又とないチャンスだろう。

まず、はじめに伝えたい。
中脇さんのインターンは地域デザインやまちづくりを学びたい人はもちろん、
将来、学校の先生やカウンセラーの仕事を目指す人にも役立つはず。
それは、インターンを通して、コミュニケーションが円滑に交わされる場作りや、
コミュニティが自発的に育つためのサポートの在り方、
またファシリテーションの方法を学べるからだ。
学ぶというよりは、そういう現場と向き合うと言ったほうがしっくりくるかも知れない。
それでは、中脇さんの活動の一部をみてみよう。

ふだんの街なかを音楽のある風景に。


“ベッドタウンだからできるコミュニティの可能性”を意識し、
「無理をしない日常の延長上にあるイベント」と「住んでいる人たち自身が楽しむ」ことを
大切にする音楽プロジェクト”オトラク“。
お店はもちろん、ショッピングモールや公園、広場、果てはバスの中までライブ会場にする。
演奏スタイルも”ながし“や”ピクニック“といったユニークな方法で、
多くの市民サポーターや商店街、行政も巻き込みながら2005年の初開催から
年間300回以上の演奏がまちなかで行われている。
派手さよりも「日常性」がテーマだ。
02

鳴く虫をキッカケに、街中がつながる。


「鳴く虫と郷町(ごうちょう)」は、伊丹市昆虫館とのコラボレーション企画。
文化財の町家や酒蔵に竹の虫カゴや壷に鈴虫など秋の鳴く虫を入れて、
虫の音を愛でる江戸時代の楽しみ方を再現した。
2006年より開催し、鳴く虫約15種類3,000匹、
イベント数30以上というまちぐるみの規模にまで広がる。
こちらも伊丹オトラク同様、「住んでいる人たち自身が楽しむこと」を大切にしている。
「(結果的に)世界に向けた日本独自の文化発信」「多文化共生」
「地域の担い手の発掘」がテーマだ。
03

1日だけの街ぐるみ就業体験。


ここからは伊丹以外の事例を見ていこう。
人口35万人の中核都市・高槻市内の駅前でもある“富田”地区。
しかしながら校区の児童数の少なさは市内でも指折り。
「こどもたちに富田の良さを伝えたい」「富田を引き継いでいきたい」という店舗有志と
地域住民とが一緒になって取り組む「とんだ 和っか DAY」は、
富田の街をまるごと就業体験ができるリアルなテーマパークに変えて
「定住促進」や「地域と親子の出会いをつくる」イベント。
今年の11月開催に向けて、伊丹と富田の同時期開催にむけて、準備を進めている。
04

ブラックバスが教えてくれる、琵琶湖の仕事と暮らしぶり。


中脇さんはいわゆる“まちづくり”だけでなく、社会的な関心も高い“ソーシャルワーク”も行う。
フォトグラファーのMOTOTKOさん、
料理研究家の堀田裕介さんを中心としたクリエイターたちが
琵琶湖の若手漁師・中村清作さんと出会ったことから始まった
「ビワスズキ・プロジェクト」。
外来魚のブラックバスを「ビワスズキ」と呼び方を変え、
さらには「美味しく食べる」ということでその活用法を提案。
今はまだ商品価値のないビワスズキ(ブラックバス)だが、
琵琶湖と生きる色んな人の仕事と暮らしぶりを教えてくれる“環境教材”としての役割であったり、
多様な人を集わせ交流を生む“つなぎ役”になったりと、
結果的に多彩なソーシャルフードとなっている。
05

地域の人と一緒につくることが、僕の表現。


中脇さんがまちづくりに関心を持つようになった
そもそものきっかけは、学生時代にさかのぼる。
大阪芸術大学芸術計画学科に進学した中脇さんは、
「社会とアート」を考えるマネジメントやプロデュースについて専攻する。
アートを使った地域活性が成果を挙げている一方で、
なかにはアート業界のことしか考えていないプロジェクトもあることに疑問を持った。
双方が良い関係を築けていない場合に
街にアートを取り入れたとしてもミスマッチがおこると感じ、考え方が変わった。
06
脇:街の新たな魅力を発見したり、いつもと違った視点を持てることができるなら、
何もアートにこだわらなくてええやんと思いました。
僕にとってのアートは誰もアートって言わへんけど、
虫であれ、カフェであれ、音楽であれ、
まちの人といかに話しあって進めるのかが大切で、
みんなが納得してやっていることが街の表現になっていくほうがいいでしょ。
その場にいる人が、わいわいやっていることが大事で、
それを自分のまちづくりの芯にもっていこう。
それを僕にとっての表現にしていこうと思いました。
07
当初は主に財団の施設管理をしていた中脇さんだが、大学で学んでいた分野から
「どうやら中脇はまちづくりに関心があるらしい」ことがわかると
徐々に地域支援の仕事を任されるようになった。
さらに、伊丹のまちづくりが結果をだしはじめると、
中脇さんのもとに他地域や学校、NPOなどから依頼が来るようになっていった。
伊丹のまちづくりも、それ以外の活動も相互に良さを活かし、
win-winの関係を作り出すことは、
やはり彼が「人を大切にしている」ということにほかならない。

インターン生1人につき、1プロジェクト。


中脇さんのインターンになると、関わるのは1つのプロジェクトのみ。
そのプロジェクトに集中して、現場でとことん実践を重ねて学ぶ。

中脇:「このプロジェクトは、俺とお前でやるぞ!」という関係でやりたいんですよ。
どんな人がいいかと言えば、時間を守ること、挨拶ができること、元気なこと。
それさえあればいいですね。
ただ、何のためにインターンになるのかという目的意識は明確に持ってもらいたいなあ。
08
インターンを始める前には、きちんと面談をする。
最初にきくのは、どれだけの期間でやりたいか。
そこに、インターン希望者が持っている社会への問題意識、
自分自身が身につけたいことや成長したいことへの問題意識を丁寧にききとり、
把握したうえで個人の学びの目標を決める。
インターンが始まった後も定期的に振り返り、進め方を話し合う。
地域デザインや街づくりの現場は日々、状況がかわっていき、
関わる人の数も多いからこそ、今インターン生が何を考えていて
何のためのインターンなのかを見失わないようにしている。

中脇:誤解を生む言い方かもしれませんが、
この仕事のしんどいところは「人との関わり方」や「信頼関係の作り方」です。
地域や街に入っていくとき、プランナーやファシリテーターとして関わるのであれば、
話し合いでこちらが言いすぎるようなことはしませんし、
同じような提案であっても一緒に過ごした時間によって
「それもそうやな」と意見が変わることもあります。
集落のような地縁関係が濃い場合は、一緒に進める現地の方の人間関係に気を配りながら、
結果を出していく。大変ですよね(笑)

基本的には長期的な関わりを前提とした仕事だが、
続くかどうかはわからない未定な部分もあるため、短期的な成果をあげていくことも意識する。
行政の仕事なら市民参加率、民間の仕事なら売上げというように
数字で結果を示すことが必要になるプロジェクトも多い。
09
この中脇流のまちづくりには、地域の人間関係にどっぷり入りながらも、
状況や流れをしっかり把握して助言できる「分析力」と「提案力」が必要だ。
まわりの人に楽しんでかかわってもらうための交通整理といってもいい。
いつでも、話している自分と一歩引いて見ている自分の2つの頭が同時にいる。
最初からその力を発揮するのはとても困難だと思ったほうがいいい。
けれども、「言葉には表れない本心があるのでは?」
と相手を思いやる気持ちなら持てるはず。
そこから、はじめてみよう。
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たとえば、「鳴く虫と郷町」のインターンでは
地域の方とのミーティング、打合せ各種への同席 、チラシの校正、配布 、
HPやFacebookを通した情報発信 などをサポートする。
宣伝のためにラジオ番組に出演したり、取材に行くときには
「取材中の名言をキャッチしてこいよー」という指令が飛んだりもする。
また会期中の総合的なアシスタントとして
記録写真、虫のエサかえ、関連イベントの補助なども任される。
例えば前回、インターンになった方は、まちなかで仕事をする際のポイントのリサーチと
会合や打合せにおけるファシリテーションの勉強が目的だった、とのこと。
講師をする京都造形芸術大学での授業の進め方を観察するのも、
中脇さんの会話や進め方の意図をよりよく理解するのに役立つだろう。

「価値観の商社」になれる仕事。


中脇:最近、伊丹以外の地域にもかかわるようになって気づいたことがあります。
この仕事を色々な地域でやると「価値観の商社」になれるなと。
地域ごとに課題も大事にしていることも全く違います。
でもその、異なる価値観のマッチングで解決できることは、
実は多いんじゃないかなと思っています。
ある地域では、ありふれていて関心の低いものが、
ある地域ではなかなか出会えないものになり、求められていることもあります。
またその違いを体感した経験が、まちづくりのアイデアとして
「ここで、あれを活かせる!」となります。

さらに同じ地域でも個人個人の価値観はいろいろだ。
アイデアを提案してプロデュースすることは、まちづくりのきっかけとして欠かせない役割だが、
街の人が自発的に動きだしたプロジェクトでも潤滑油になる役割が大切だという。
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中脇:地域の人が協力しあって動きだした時、
“一見関係ないけど、あそこに筋を通しておいた方が上手くいな”とか
“この部分だけを僕がまとめてあげれば一気に広がるな”という場面が必ずでてきます。
そういうときに中間支援者として僕が動くわけです。
話し合いの場をもつこともあれば、とりあえずやることを重視することもある。
地域の人と一緒につくることを大事にしてきたなかで、自然とそういう役割に目が向いたのですが、
あるとき人から
「中脇くん、それをファシリテーションとかコミュニティデザインって言うらしいよ」
って教えられました。
それからです、自分でもワークショップやファシリテーションの勉強を始めたのは。
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いろいろな人と出会って、
一緒にとびきり面白いことを仕掛けながら街の課題を解決すること。
この仕事の一番のやりがいは、そこだろう。
そしてそれは自分の人生の豊かさ、濃密さにもなっていく。
伊丹のまちを案内してもらったときに、あちこちから「中脇くん!」と声がかかった。

中脇:それが一番のやりがいですよ!自分のかかわった街を紹介して、
ええ街やろ!おもろい人もいっぱいおるし、楽しそうやろ!みんな仲間やねんで!
って言える瞬間が最高ですね。

「なんだかよくわからないけど、とにかく楽しい!」
みんながそう思って参加できている場作りが理想だと中脇さんは言う。
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それはノウハウやコツでもあるけれど、やっぱり中脇さんの
一言一句、ふるまいを間近でみないとわからないものもある。
参加者が無理せずちょっとずつアイデアや積極性をもちよれる場作りとは何だろう?
いろんな人から「中脇くん!」「中脇兄(にい)!」と慕われる理由に、
その答えがきっとあるだろう。

最後に中脇さんから。
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中脇:一人ひとりの価値観や考え方を大事に進めたい人は、僕のところで学んでください。
いや、一緒にまちづくりの「山」を登ってください!

(取材:東善仁  撮影:和津田靖野 コーディネーター:塩山諒)

中脇健児さんの日々の暮らしにクローズアップした
連載記事「ハローライフなひとびと」も合わせてご覧ください。c0584ed783ccdb04e22a0593c1f456541-578x69

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Job description
募集職種
企業名・団体名
場とコトLAB
募集期間
2013年11月12日(火)~2013年12月12日(木)
それ以降の募集については随時お知らせします
募集業種
【各種イベントの一日サポーター】
既存のイベントのお手伝いおよびアシスタント業務

【プロジェクトアシスタント】
中脇のアシスタントとして会議や打合せなどに同行
雇用形態
インターン
応募資格
特になし
※学生の方は、所属校・大学がインターン制度を授業の一環として行っている場合は、なるべくその制度をご活用ください
勤務地
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担当プロジェクトによって異なります
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メッセージ
まずは僕の仕事をみて、興味が湧いた方や、納得いただけた方とご一緒したいと思っております。
不明瞭なことが多いですが、どうぞよろしくお願いいたします。