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チャイルドマインダーという資格があります。
まだ耳慣れない方も多いこの資格は、十数年前イギリスからやってきた、少人数保育の
プロフェッショナルです。そのチャイルドマインダーの派遣サービスを行っているのが
「シッターサービス トミー」です。取材に訪れたのは、西宮市甲陽園にある「米澤歯科」。
シッターサービス トミーは、週に1度ここでキッズルームを開室しています。
午後2時、ポップでカラフルな看板を表に出して、いよいよオープンです。
今日のゲストは、よく利用してくれるという4歳の女の子でした。
「来たね~いらっしゃい!」と笑顔で迎えるのは、若干30歳のトミーこと、富田茜音さん。
姉御肌でテキパキとしたしっかり者の女性です。
お母さんをケアしたい
富田さんは起業前、保育園や幼稚園秘書など子どもと関わる仕事を7年してこられました。
中でも自身の心に強く残っているのは、DVや片親家庭での育児放棄などの現状を目の当たりにした時。彼女は、保育園と言う団体の中で無力さを感じたと言います。
その時、「保育園」という決められた枠の中での保育支援だけでなく、「家庭支援」というものの大切さを強く実感したのです。
「子どもを迎えに来ないお母さんや、家に帰りたくないと言って泣く子がいるんですよ。
そんな状況が当たり前だと思っているお母さんもいる。
でも、保育園にいる限り自分は何もできないなって思いました。
子どもを連れて帰ってくるわけにもいかないですしね。
だから、家に入って対個人としてお母さんの役に立ちたいって思ったんです。」
一昔前は、富裕層が利用するイメージがあったシッターサービス。
家政婦の延長線としてのベビーシッターを派遣する会社は多いものの、お母さんとシッターとの個人的な関係を大切にしたサービスに、現代のニーズを感じたと言います。
「今はシングルマザーの方もいらっしゃるでしょう。
若いお母さんだと、夜、外に出て遊びたいって思う方もいる。
子どもを置いて外に出るのは社会的には悪いことと思われがちだし、
やっぱりお母さんも気にされてるんですよね。
でも私は、それは悪いことじゃないって思うんです。
だって、お母さんが幸せじゃないと子どもは幸せじゃないから。
もしそれで1日1回抱きしめてあげる余裕が出来るなら、
きっと悪いことではないんですよね。」
ベビーシッターとしての仕事
シッターサービス トミーには、様々な形のお仕事が入ります。
兄弟を一緒に見て欲しいという依頼は勿論、ママ友のランチ会の間に
複数の子どもを預かってほしいという依頼から結婚式の2次会、
中には企業のパーティーの間別室で待機することもあります。
対象のお子さんは0歳の赤ちゃんから12歳の小学生までです。
また、お子さんと遊ぶだけではなく、お食事や沐(もく)浴をさせたり、
保育園まで迎えに行ったり、時には宿題を見てあげることもあるのだとか。
「中には、外に出るのが苦手なお母さんもいらっしゃるので、
そんな時は私が外に連れ出して、生活リズムをつけてあげたりします。
お子さん自身も少しずつ慣れてきて好きなものや得意なことが分かってきたら、
ビーズとかカードとか、その子の性格に合わせたおもちゃを選んで持って
行くこともあります。」
ベビーシッターと言えば、両親の外出時に子どもを預かるというイメージがありますが、
それだけではないようです。お母さんが家事に集中したい時など、自宅にいながら
シッターサービスを頼むということもよくあるのだと伺いました。
核家族が当たり前となった現代の新しいベビーシッターの
在り方かもしれないなと感じました。
繋がりを大切にする「担当制」
シッターサービス トミーと他社との一番大きな違いは「担当制」にあります。
多くのベビーシッター派遣会社では「指名制」をとっており、
指名をするには別途指名料がかかります。
つまり、指名がなければ毎回誰が来るのかが分からないということです。
「でもそれって、子どもとの関係ができにくいんですよね。
私にはその場しのぎの対応に感じてしまいます。
スタッフさんにも遣り甲斐を感じて貰いたいから、
あなたのお客様はこの人ですよ、って決めたいです。」
今、登録をされているお母さんの多くは富田さん個人についておられるお客様です。
勿論、予定が合わない・予約が重複した時は他の方を派遣する時もありますが、
出来る限りは同じ人が訪れる環境を作るようにされています。
時には教育方針が合わないと利用を中止されるお母さんもいらっしゃいます。
それでも、「富田さんがいてよかった」「トミーがいるから頑張れる」と言ってくださる
お母さんも少なくありません。
チャイルドマインダーとしてお世話をするうちに、
いつしか家族ぐるみでお付き合いをするようにもなってきました。
お宮参りに付き添ったり、ご家族のお出かけのお供をしたりと、
ベビーシッターの枠組みを超えたお付き合いをされているそうです。
子どもだけじゃなく、人が好き
基本的には一人でご家庭に伺うことが多いシッターサービスのお仕事。
保育経験が豊富な方でなければ難しいのでは?と感じるところも。
実際、ご自分のお客さんを増やしていくにはそれなりの
スキルや経験が必要なように思います。
そのため、最初の1ヶ月程度は研修として富田さんのお仕事に同行していただきます。
お客様に紹介して了承を得てから、少しずつお仕事に就くことになります。
また、新規にご利用いただくお客様に対しては、初めから担当になれるように
援助していきたいと考えておられます。
このお仕事にはどんな人が向いていますか?という質問に、
富田さんはこう答えてくれました。
「自分のスタイルがある程度確立していたり、自分自身のことを客観的に捉えながらも、
のんびりと構えることができる人の方がやりやすいかもしれないですね。
お母さんも色んなタイプの人がいるから振り回されるとしんどいと思います。
それから、背伸びする人は向いていないかなと思います。
子どもも親も、その日によって体調や気分も違うし、
「次は何しましょう?!」みたいに気合いが入りすぎていると
相手もしんどくなりますよね。」
ありのままの自分を出しながら、無理なくお母さんや子どもと接することの
出来る人ということでしょうか。
「お母さんの中にもシビアな人もいらっしゃるので、「これをして」って言われた時に
すぐに動ける行動力のある人の方が適正はあると思います。」
それからもう1つ。大切な要素がありました。
「この仕事は、お母さんとの関係を築きたいなと思って初めてできることなんです。
好きな友達のことなら、ちょっと無理してでも出来ちゃうでしょう。
だから、子どもが好きと言うだけではなくて、人付き合いが好きな人の方がいいかな。」
つまり、子どもの世話をしたいという気持ち以上に、
お母さんを助けたいという気持ちが大切だということです。
シッターサービス トミーのサービスはベビーシッターです。
ですが、そのサービスを通じて提供しているのは、お母さんを始めとした
ご家族に対するサポートなのだと改めて強く感じました。
異業種からの転身
国家資格の保育士と比べ、まだまだ仕事として活躍するチャンスの
少ないチャイルドマインダー。働きながらでも資格が取りやすいこともあって、
異業種からの保育へ転身する際の足掛かりとする方も多いのだそう。
シッターサービス トミーで働くアルバイトスタッフの藤田さんも、
そんな異業種出身者の一人です。
以前は経理や税務のお仕事に就いておられたという藤田さん。
37歳の時、以前から抱いていた子どもと関りたいという夢を、
保育関係の開業という形で実現させることを決意しました。
ベビーシッタートミーで働き出して、8か月余り。
今は、ここで開業に必要な保育スキルを身に着けておられるそうです。
「ここで働かせてもらって、イチから、いえゼロから教えて貰っています。
例えば、首が座る前の赤ちゃんの抱っこの仕方とか。
そんな小さい赤ちゃんを長時間抱っこする機会なんてないですからね。
お客様のお子さんなので緊張しますよ~。」
確かに、友達の子どもでも扱いに慣れていないと緊張するものです。
それが、お金を戴いているお客様の子どもであれば尚更のことでしょう。
保育園で数ヶ月の経験しかなかった彼女は、シッターサービス トミーで働く以前、
自分のスキルに自信がなかったと言います。
1人で個人宅にお邪魔するベビーシッター業は自分には無理だと考えておられたそうです。
しかし、富田さんに付いて研修を受けたり、富田さんが受けることの出来ない仕事を
カバーしたりしながら、少しずつ経験を積みました。
富田さんの経験力を求めるお客様が多い中、藤田さんは常に富田さんをフォローする
立場でお仕事を続けておられました。
そんな藤田さんが、初めてあるご家族の「担当」になったのは5か月が経った時。
起業を目指す藤田さんに、やり甲斐を持ってほしいと考えた富田さんが、
新規のお客様に藤田さんを「担当」として推薦してくれたのです。
その時のことを藤田さんはこう振り返ります。
「担当が決まった時は富田さんに「おめでとうございます」と言われました。
嬉しいのと恥ずかしいのと、半分半分です。子どもが好きなだけで始めたので
スキルもまだ足りないと思ったし、私でいいのかな?という思いもありました。
でも、私が頑張らなくちゃと!いう気持ちも芽生えました。」
今は、そのご家族と直接連絡を取りながら、週3回程度お子さんをみておられるそうです。
担当制をとっていることで、責任感も出てくるのだと教えてくださいました。
「始めは抱っこしても緊張して子どもの身体が反ってるんです。
しっくり抱っこできるようになった時がある種サインかなあ。
富田さんのアドバイスを聞いて探り探りやってみて、「これだ!!」って
思えたときは嬉しかったです。やった~!って感じですね。」
今では子ども達が「藤田さんきた~」と喜んでくれるのだとか。
そんな子ども達の笑顔と、お母さんの「ありがとう」が、
やりがいにつながっていると言います。
とは言うものの、やはり子どもと触れ合う楽しさだけではありません。
すぐに駆け出してしまう子に冷や冷やしたり、ずっと泣き続けてしまう子を慰めたり。
時にはおむつがゆるくて漏れてしまったと指摘を受けたこともありました。
経験値の少なさから失敗をしてしまった時には落ち込み、
富田さんに励まされたこともありました。
また、お母さんの都合に合わせたシッターサービスのため、
急な予約やキャンセルが入るといった時間的な緊張感を伴うこともあります。
前日や、場合によっては当日に仕事が入ったり無くなったりという事態に
対応できる柔軟性も必要なのだと感じました。
時には子どもと喧嘩しながら
子どもと一緒にいる時の富田さんは、ビジネスの話をしていた時とは違った
表情をみせてくれます。親戚の子どもと遊ぶように、リラックスして自然体。
「子どもと一緒にいるときは、ダメって言葉をあまり言わないようにしています。
勿論危険なことはダメなんだけど、そうでなければ頭ごなしにダメとは言わない。
代わりに、「もっとこうしたら良いんじゃない?」とか、
前を向けるような声かけをしますね。
逆に、「よしよし可愛いね~」って過保護にもしないようにしています。」
大暴れしたり良くないことをしたりする子どもさんには?と言う問いには
「話のわかる小学生なら、喧嘩します。」
きっぱりと明確な答えが返ってきました。
「初対面では言わないですけどね。
何ヶ月もたって子どもやお母さんとの関係が出来てきたら、
「そういうのはずるいと思う」とか、1人の大人としての意見を言います。
お母さんにも「こう言いました」って報告すると、普段はワガママを言わせてるからと、
かえって感謝してもらえることもあります。」
1対1で家族以外の大人と関わることの少ない子どもには、
外部からの意見も成長の糧になるのかもしれません。
ニーズに応えきりたい!
シッターサービス トミーを始めて11ヶ月。
当時生まれて間もなかった赤ちゃんがもう歩き始めるようになりました。
「この1年で、ニーズがあることを実感すると共に、
もっと色々求めていることがあるな、私じゃ全然力不足だなって思いました。
その中で、じゃあ私にどれができるだろうって考えています。
そこを変える事で、お母さんたちがもっと子育てをしやすい環境を作れたら、
ちょっと大きい話ですけど、悲しいニュースも減るかもしれないって思うんです。」
今よちよち歩きを始めた赤ちゃんが、「トミーさん!」と駆け寄る年になる頃には
一体どんな世の中になっているのでしょう。
それがどんな世の中であってもきっとトミーの周りでは、お父さんが、お母さんが、
子ども達が、笑い続けているような気がしました。
(取材:山本由美子 撮影:瀬光真莉子 コーディネーター:喜多舞衣)
Job description
募集職種
- 企業名・団体名
- Sitter service TOMMY
(シッターサービス トミー)
- 募集期間
- 2013年11月1日(金)~2013年11月30日(土) ※それ以降の募集については、随時お知らせ致します。
- 募集業種
- チャイルドマインダー
こどもを主体とした「質の高いかかわり方」を追求しながら、お客様のご自宅に訪問し親子とも支えるお仕事です。
- 雇用形態
- ・アルバイト
・パート
- 応募資格
- チャイルドマインダー、保育士
- 勤務地
- 兵庫県:西宮市、芦屋市、神戸市、尼崎市.etc
- 勤務時間
- 9:00~22:00
うち2~6時間程度
- 給与
- 850円~1,100円 (経験者応相談)
- 休日・休暇
- 完全週休2日、シフト制
- 待遇
- 交通費全額 チャイルドマインダー保険補償
- 採用予定人数
- 3人
- 選考プロセス
- このサイトよりエントリー
↓
担当者より連絡
- 応募者への質問
- ・人との関わりや、
必要とされることが好きですか?
・なぜTOMMYで働きたいのですか?
・収入をいくらくらい求めますか?
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