※ハローライフでの募集は終了してますが、採用状況は各社に問合せください
大阪から空路と陸路で4時間ほど。漁業のまち、宮城県石巻市。
ここでちょっと話題になっているのが、駅前市役所1階に入っている、
高校生主体でつくり営むカフェ、いしのまきカフェ「 」(かぎかっこ)です。
ここでは、様々な学校から集まった地元高校生が、
土・日・祝日や長期休暇にカフェ営業をおこないながら、
お店や自分自身のパワーアップのために、
話し合いやワークショップ、イベントなどをしています。
カフェの収益は、そのワークショップやイベント費用であったり、
お店のブラッシュアップ資金になります。
高校生が携わっているのはメニューづくりや日々の営業だけではありません。
2012年6月24日、「このまちを元気にする」という共通の思いを元に、
地元の高校生約35人が集まり、活動をスタート。
内容も空間も真っ白だった状態から、たくさんの作戦会議を繰り返し、
店の名前からコンセプト、空間、メニューづくりにPR活動など、
全てに携わり、ゼロからつくってきました。そして同年11月3日に晴れてオープン。カフェづくりは現在も進行中!
最近は他団体からのケータリング依頼にも挑戦しています。
今回はこの、いしのまきカフェ「 」(以下「かぎかっこ」)で、地域とつながり、
高校生とともにこのまちを盛り上げ、そして高校生たちの成長も盛り上げてくれるような
現地専属の大人スタッフを募集します!!
このまちの若者が社会で輝けるように
実は、石巻の若者層の中で一番多いのは高校生。彼らが社会に羽ばたくための学びの場や、地元の魅力や資源を体感する機会は、学校外ではなかなかありません。
そこに震災が追い打ちをかけ、就職口が減ってしまい…
そのため、大半の高校生が都市部へ旅立ち、若い世代がこのまちを離れていく現状があります。
そこで立ち上がったのが、このプロジェクト。フィリップ モリス ジャパンの助成金を受け、日本財団とNPO法人3社(NPO法人み・らいず、NPO法人スマイルスタイル、NPO法人Co.to.hana)が、企画・運営をする、高校生の自立支援プロジェクトです。
(ちなみに私はその中のひとりとして携わっている大人スタッフでもあります!)
プロジェクトの目的は、このまちの高校生に「カフェづくり」を通して、
たくさんの社会と関わり、共に考える機会を提供すること。
そしてカフェでの様々なアウトプットにチャレンジしてもらうこと。
学校ではできない経験をしながら、社会で輝ける力をつけて、
石巻の未来をも、つくっていくのです。
ちなみに、現時点で本プロジェクトに携わる大人スタッフは、大阪や東京から2週間に一度足を運ぶスタッフが約3名、毎週末に足を運ぶスタッフが1~2名、現地スタッフが1名、という状態。また、平日は高校生が学校のため、カフェは現在、主に土・日・祝日のみ営業中。
しかし今後は、平日も地域と相談・連携しつつ活用することを考えています。そうなると、常に高校生のそばで、彼らやプロジェクトを支える現地専属スタッフが大切になってくる。地域ステークホルダーとネットワークを構築していく中でのサポート業務や、平日営業の円滑化を図っていくことが、求められます。
でも、現地専属スタッフに最初にしてほしいことはまず、このまち石巻のこと、そして高校生それぞれのことを知り、向き合い、とにかく愛すること!それが何よりの基盤になるはず。「じゃあ具体的にどんな日々を過ごすの?」この疑問に対しては、
いつも大阪から足を運んでいる私が、リアルな一日を紹介したいと思います。
石巻の魅力、フルコースな一日。
石巻の海のまち。平日なら石巻魚市場に隣接する斎太郎食堂の魚定食がオススメ。とくに「銀カマ(銀だら)」は、ほっぺたが落ちるどころじゃない!!土日なら、商店街の路地にある、地元のお母さんたちが営む食堂、「日和キッチン」が、やさしい朝を迎えるのにぴったり。もし自炊をするなら、「農家直売所グリーンサムいちば」での調達がオススメ。作り手の顔が見える、おいしい野菜や加工品がいっぱい揃う。実はグリーンサムいちばは、かぎかっこの食材仕入先でもあります。つまり、このようなまちの探索も、ここでの活動に役立っていきます。
さて、ここからが出勤。お店のシャッターをあげると、9時前後に高校生たちがやってきます。
エプロンをつけ、手を洗って、金曜の夜に仕込んだ材料の仕上げと開店準備。
大人スタッフはそのサポートを行います。10時半ごろに終わり、次は朝のワークショップ。議題はその時々によって違いますが、最近は、新商品として開発している「いしのまきカレー」や新しい高校生メンバーの追加募集についてなど。付箋や模造紙、ホワイドボードを持ちだして、進行も一緒におこないます。
高校生たちの考えを引き出したり、出ている意見に対してアドバイスをしたり。
集中さえすれば、どんなときでもワクワクと会議を進めていく高校生の勢いには、感心。
そうこうしているうちに12時前。朝礼をして、お店オープン!営業中も、ただの作業にならないよう、高校生の学びをサポートをします。
例えば、お客さんに対するおもてなしの気持ちはもちろん、コミュニケーションを生み出すコツ、地元食材にまつわる知識、衛生管理など。大人スタッフだけの知識では難しいので、地元企業・産業を訪問して意見を取り込んだり、専門知識のある方とのつながりをつくってゲストに招き、地域と一緒に磨いていきます。
お客さんは、他地域からも訪れます。
事前に連絡が来て、交流や取材依頼があることも。そんな時には大人スタッフが窓口になります。
お客さんの出入りを見ながら休憩も挟み、あっという間の閉店時間、16時。片付け後、18時まで営業の振り返りや朝のワークショップの続き、新商品の試作などをおこないます。高校生を見送ったら、大人スタッフみんなで夜ご飯に行くことがよくあります。
この日は地元で採れた海産物を使った馴染みの店。なんでもない話をしていても、気づけばいつもかぎかっこの話になって、大盛り上がり!そんな様子をお店の親父さんが ウン・ウン と頷きながら、ぷりぷりの天むすを多めに握って出してくれる。それをほおばりながら、夢中で話を続ける。
ああ、明日もこのまちでがんばりたい、と感じる瞬間。
…というような週末に平日の数日が加わり、様々な連携先との折衝サポート、平日のカフェ営業などが入ります。連携先はリサーチもかけますが、他団体に紹介を受けたりもして、まずは会いに行きます。「何かをやりたい」という一方的な想いを貫くのではなく、このまちの人や産業、企業が抱えている課題や展望を見聞きするのです。
例えば、震災後、地元生まれのササニシキやさちのか(苺)をつくる農家さんが激減しましたが、「次の代に伝え、残していきたい」という声があがっています。地元の女性漁業士さんたちからは「採ったもので作った商品の販売場所がない」という声も。
それらの要望を、高校生の学びのカリキュラムに組み込んだり、高校生の発想力と組み合わせながら、平日空いているかぎかっこの活用にあてたり。さらに教育機関とも連携し、これらを授業や部活動の中に組み込む運営体制も、大人スタッフでつくっていければと考えています。
やりがい、100点満点。
高校生がつくる いしのまきカフェ「 」プロジェクト。いずれは、かぎかっこに関わる石巻の人たちの手によって育てられ続ける、
基盤ある活動にしていくことが目標です。具体的には、
現地スタッフを増やしていしのまきカフェ「 」をNPO法人化し、
カフェの収益やスポンサーからの支援を活動資金に運営していく、というもの。
その実現に向けたプロジェクトの課題抽出や改善に取り組み、
持続可能な運営体制にしていきたいと思っています。
また、かぎかっこを卒業した高校生が数年後、
「大人スタッフ」として戻ってくる可能性だって、あるかもしれません。
いしのまきカフェ「 」を、このまちの雇用創出基地にもしていきたいと考えています。
大人スタッフになるのには、資格や経験値は問いませんが、強い思いは必須。
決してハードルが低いものではありませんし、とてもボリューミーな役回り。
でも、安心して下さい。ここには心強い仲間が揃っています。
なかなか前例がなく、課題や未熟な部分もいっぱいだからこそ、
ともに挑戦し続け、時には失敗もして、成長し合える存在でありたい。最後に、私たち大人スタッフにとって、本当にしあわせな瞬間をお教えします。
それは、高校生のひとつひとつの成長。
「最初は名前言うだけで顔赤くなってたけど、だんだん自分の言葉で話せるようになってきたよ」
「調理って、楽しいなー… 俺、調理系に進学しようかな?」
「なんか最近 “ありがとう” が増えた。言うのもだけど、言われるのも多くなった気がする。」
「こないだの米農家さんの話めちゃくちゃ勉強なった!どうしよう!これもっと伝えたい!!」
「俺、もっと成長して将来、大人スタッフの人たちと仕事がしたいってリアルに思ってて。」
話せば話すほど、彼らの底知れぬ可能性に鳥肌が立ったり、
このまちの未来が輝いていく実感が湧きます。全ての高校生にその可能性があると感じます。
だから、彼らには自信を持って、将来に羽ばたいてほしい。
そこをサポートするのが、我々大人たちの役割なのです。
ここには、漁業や農業、伝統文化など、若い世代が学べる資源が豊富にあります。
そして震災を経て、様々な業界で活躍している人が外からも集まり、
地元と共同して、力強く生まれ変わろうとしています。
「まち全体が若い世代の未来をつくりあげる」という、新しくも力強い風が吹く石巻。
かぎかっこはもちろん、市内の他団体でも、中高生の未来に視点が当たった活動が増え、
なにかここから新しい「自立支援」「教育」のカタチが生まれ、革命が起きる予感がします。
高校生の未来を、このまちの未来を、一緒に育てに来てください。
やりがいは、100点満点と断言!
最後に、別の視点からのかぎかっこを。
かぎかっこはこれまで、たくさんの人々に来ていただき、それぞれの目線で求人記事やインタビュー映像などを作成していただきました。
そのうちのいくつかをご紹介。
このプロジェクトのことをより知っていただけるものばかりです。
特に日本仕事百貨さんの記事には、高校生による「こんな人に来てほしい!」も掲載中!
ぜひチェックしてみてください。
■日本仕事百貨(前回求人時の記事のため「募集終了」と表記されています、ご注意ください)
■とうほく復興カレンダー
■NHK教育テレビ「東北発☆未来塾」
(2013/7/10 文・写真・コーディネーター:島田彩)
Job description
募集職種
- 企業名・団体名
- いしのまきカフェ「 」(かぎかっこ)
(所属団体:NPO法人スマイルスタイル)
- 募集期間
- 採用が決まるまで。
- 募集業種
- 現地専属大人スタッフ
・高校生との良好な関係性づくりと日常営業の円滑化
・地域ステークホルダーとのネットワーク構築
・プロジェクトの課題抽出とその改善計画立案、実施
・教育機関での必須項目や部活動認定に向けた営業活動、実施
・企業とのコラボレーションコンテンツ開発や新商品開発のための営業、企画立案、制作、運営
などを既存の大人スタッフと共におこないます。
- 雇用形態
- ・正社員
・契約社員(2014年3月31日まで)
いずれも3ヶ月間の試用期間有。雇用主は「NPO法人スマイルスタイル」となります。
- 応募資格
- 特になし。
- 勤務地
- 研修期間中は大阪市西区靭本町
研修期間後は宮城県石巻市穀町
- 勤務時間
- 9:00〜18:00(残業あり)
- 給与
- 月給190,000円〜350,000円
- 休日・休暇
- 休日 / 週休2日制・祝祭日・年末年始・慶弔
- 待遇
- 面接の上、能力・経験を考慮し優遇します。
社保完備、住宅手当あり
- 採用予定人数
- 若干名
- 選考プロセス
- 履歴書・職務経歴書・かぎかっこ専用自分シート(募集要項一番下の欄よりダウンロード可能)、 個人作品(あれば)をNPO法人スマイルスタイルまでご郵送ください。
※お送り頂いたものはお返ししておりません。
NPO法人スマイルスタイル住所
〒550-0004 大阪府大阪市西区靭本町1-16-14
1 ) 書類審査後、通過者の皆様にのみご連絡させていただきます。
2 ) 面談日時を相談の上、決定。
3 ) 一次面談を大阪・東京・石巻のいずれかにて実施。
4 ) 面談の結果を全ての方にお知らせ致します。採用が決定します。
5 ) 勤務開始
- WEBサイト
- http://doorwaytosmiles.jp
- 自分シート
- 自分シート
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