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「建築の学校にいたけど資格を持っていたわけでもないし、私はこれができますという売り込めるものがなかったんですよね。女性もずっと働ける時代になっているのに何も持ってないままでいいんかな、将来仕事をしていくのが不安やなと思って…。土地家屋調査士は国家資格で立派な士業だし、測量は授業で学んでいたので一度やってみようと思って転職しました」

「建築系の仕事は『見て覚えろ』というイメージが強いんですが、代表の梅田さんは一つひとつ細かく教えてくれますし、わからないところも丁寧に教えてくれます。測量も基本的に2人1組で行いますし、みんなで力を合わせながら遂行しています。だから未経験の人でも働きやすいと思いますよ。話すのが好きなメンバーなので、意見が言い合える環境なのも嬉しいですね」

「測量して作った図面が登記され、法務局に正式なものとして保存されるのは嬉しいですね。また、測量依頼の背景には『マイホームを建てたい』『親が亡くなり、兄弟と土地を分けあいたいけど何からしていいかわからない』『お隣さんから「土地の侵食がある」と言われ境界線をハッキリさせたい』など様々な事情があります。そのご依頼に応えられ、問題が解決できた時もやってよかったなと思います。お客様にも『先延ばしにしてただけど、測量を頼んで本当によかった』と言ってもらえた時は嬉しかったですね」

「れんこん畑です。測量の機械は水に弱いので水が張っていないオフシーズンに測量しなければならず、年単位で続きましたね。通常案件は3〜4ヶ月で測量しますが、まれに1年以上かかるものもあります。現場は関西一円がほとんどですが、お客様の依頼なら日本全国どこでも行くというスタンスです」

「夏は炎天下の中、測量するので水分・塩分補給したり、首に冷却タオルを巻いて作業しています。機械を運んだり、立ちっぱなしだったりするので体力は必要ですね」

「最初は技術を早く身につけたい、売り込めるものが欲しいと思っていましたが、お客様が何に困っていてどうしたいかを聞く力や気遣いできる力も大事だと思いました。お客様の気持ちに寄り添って言葉遣いを変えたり、説明の仕方を工夫したり。そうした細やかな配慮や態度で、仕事がスムーズに進むことを実感しています。

それにお客様の近隣住民の方々にも配慮が必要で、測量の許可を取るために一軒一軒訪問するのですが、事務所名と自分の名前が入ったユニフォームを着て『怪しい業者ではない・誠実な印象』をまず持ってもらうことから始まります。そんなふうにお客様だけでなく、周囲の方々にも配慮するという気持ちが育まれているのも成長できているところだなと感じます」

「なんでそこまでやるの？と思うかもしれませんが、測量依頼の背景には相続問題や近隣住民との境界紛争があります。お客様はもちろん、近隣住民の方々とも信頼関係を築きながら打ち解けていき、円滑に問題解決しなければなりません。急速に人間関係を築いていく仕事なので、測量して『はい、終わり』というだけではないんですよね」

「以前、不動産屋さんから『明治時代から手が付けられない土地で、敷地の中に自治体所有の土地が存在する場合、どう売却したらいいか？』という依頼がありました。法務局や自治体で保管している図面のデータを見るとどれも古くて、誰がどの土地の所有者なのかわからない状況でした。法律の壁にぶち当たることもありましたが、弁護士や自治体、法務局と裁判所とも協力し合い、自治体の土地と私有地を明確にし、売買ができるようにしました。まるで絡まった糸を一つひとつ解くような作業でしたね。

正直、費用対効果を考えると工数が合わないんだけど（笑）、不動産屋さんが困っている問題をなんとかしてあげたいなと思いましたね」

「うちは一応担当制にはなっているんですが、すべての案件をメンバー間で随時共有しています。一人で抱えることはまずないし、できたという報告もちょっとした悩みも気軽に話せる環境です。

だからどんな些細なことでも口に出せる人に来てほしいかな。わからないことはもちろん、体調が悪くなったとかメンタルがどうこうとか、思っていることを話してほしい。その伝え方が上手じゃなくてもいいんです。伝えようという想いがあることが大事だと考えています」

「もちろん測量業務を身につけて長く働き続けてもらいたいですが、独立したいならバックアップしますし、うちの仕事をしながらやりたいことがあるならチャレンジしてほしい。僕もいずれ花屋やカフェを経営したいんですよね（笑）。今は思いつかなくても、この仕事を通して将来したいことができたなら全力で応援しますよ」

「いえ。技術や知識を持っている人より、コミュニケーションや配慮が大事だという発想を持ってくれている人がいいと思っています。僕たちはお客様の困り事に寄り添って解決していく仕事なので、相手のために考えられる人が来てくれたら嬉しいですね」

「土地家屋調査士の資格取得もバックアップしますし、体験入社も行っているので、ぜひ安心して来てほしいなと思います」