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2023.11.01 公開 2023.12.04 更新
NPO法人ちゅうぶ
1人の人として生きる中で「200万回の選択」ができる社会へ。障害者の本当の「自立」をサポートする仕事

※ハローライフでの募集は終了してますが、採用状況は各社に問合せください

「200万回の選択。」

NPO法人ちゅうぶのWebサイトを開くと、最初にこの言葉が目に飛び込んできます。何時に起きて、朝ごはんは何を食べて、誰と会うのか。私たちは生涯で200万回、あらゆる選択を繰り返していると言います。でも、これは健常者だった場合。障害者の場合はどうでしょうか。

NPO法人ちゅうぶ(以下、ちゅうぶ)は、様々なことに制限がある障害者でも「200万回の選択。」を実現できる社会づくりを目指しています。例えば、行政や企業に交渉してバリアフリー対策の設置を促したり、車椅子の友人同士が横並びで遊園地のショーを観られるように呼び掛けたり。これまで障害があることで諦めなければならなかった選択肢を一つでも増やそうと活動してきました。

今回の募集は、ちゅうぶが展開する生活介護やグループホームなどの現場で障害者の生活をサポートするスタッフ。そこで改めてこれまでの歩みを紐解き、ちゅうぶが目指す「障害者の自立」について深くお聞きしました。

世の中には障害者をサポートする仕事はたくさんありますが、「どんな想いが根底にあるのか」は組織によって千差万別。その想いは、現場での仕事の在り方に大きく関わってきます。

業界未経験でちゅうぶに飛び込んだ人もたくさんいます。「興味がない仕事だし…」と決めてしまわずに、まずはちゅうぶの想いについて知ってみませんか。

「施設を出たい」原動力になった弟の想い

ちゅうぶを立ち上げたメンバーのひとりである、西川 淳子(にしかわ じゅんこ)さん。活動を始めるきっかけのひとつとなったのは、弟さんの言葉だったと振り返ります。西川さんの弟は重度の脳性麻痺で、子どものときから障害者施設に入っていました。

西川さん アイコン

「弟は自分の意思を伝えられる状態なのに、ある施設では決まった時間しかオムツを交換してもらえず、ずっと寝かされたまま。『障害があるだけで、我慢ばかりさせないといけないのか』と思いながらも、家族だけで介護するのは難しい。面会のたびに泣く弟を置いて、私や家族は逃げるように帰っていました。

弟が20歳になる前に他の施設も見に行ったけれど、やはり『1日中ベッドに寝たままでオムツで過ごすことになります』とはっきり言われたんですね。それを聞いて弟は絶対に嫌だ、もう家に帰りたいと言いました」


そんな中で、ちゅうぶの母体となる障害者の当事者団体である「大阪青い芝の会」と出会います。地下鉄に乗り、喫茶店に入り、映画館に行く。青い芝の会の体験を通じて、障害者でも自分がやりたいことを我慢しなくてもいい世界があるのだということを知り、弟さんに施設を出たいという強い意志が生まれました。

西川さん アイコン

「当時は、施設にいるか、親と一緒に住むかしか社会に選択肢がなかったんです。弟が施設から出るときも、『また施設に入れてと言われても無理ですよ』と何度も念を押されて。わがままだと言われても、諦めたくありませんでした。私たちは障害者が健常者と同じように地域の中で生活していく、『施設』と『実家(親)』以外の『3つ目の選択肢』をつくりたくて、自立生活運動を始めました


ちゅうぶの目指す「自立」とは

そこから西川さんはボランティアメンバーとともに、日常生活や、障害者が一人暮らしをするためのサポートなどを行ってきました。これまでに40人以上の障害者が自立生活に移行しています。

西川さん アイコン

「一人暮らしをするために不動産屋へ行って説明を聞く、役所に申請を出す、働けるところを探す。1人で暮らすためにはたくさんのプロセスがあることを知り、自分に何ができて、どの部分で他人の手が必要なのかを理解していくことが大切です。

失敗を含めて経験を重ね、どうしたらいいかと考えながら、自分の中に選択肢を増やしていければいいですね


西川さん アイコン

「障害者の場合、親がすべて決めてしまっている家庭も多いです。ある方は、母親が高齢で入院してしまい、急に1人暮らしになってしまったんです。私たちがサポートに入りましたが、自分の希望を他人に伝えることに慣れておらず、塞ぎ込んでしまいました」


こうした経験から、障害者自身が自分の意思を判断できるようになるために、普段から決断する経験を積んでおくことの重要性に気づいたそうです。その後、日本のさまざまな施設に足を運び学ぶ中で、西川さんたちがたどり着いたのが、グループホームをつくるという選択肢。大阪市で第1号の重度身体障害者のグループホームをオープンしました。

(グループホーム「リオ」のみなさん)
西川さん アイコン

「私たちだって『お茶をとってください』『リモコンを右に置いてください』といちいち人に伝えるのは大変です。しかも、今日はラーメンでいいやとか、めんどくさいからパジャマで過ごそうと思う時だってありますよね。

グループホームで暮らすことで、スタッフやヘルパーと一緒に考えて、任せる部分は任せる、やりたいと思うことは、自分で決める。そうやって日常を組み立てていくことで、自ずと選択する力を身につけてほしいのです


ちゅうぶの目指す自立は、品行方正な生活ではなく、必要なときに誰かの手を借りながら「普通」の生活をおくると言うこと。自分で考えて選択し生活していくからこそ、時には恥ずかしい思いをすることも、失敗することもある。それがちゅうぶの考える自立なのです。

障害者の側で働くことで、可能性に気づく

今回募集する障害者支援スタッフは、障害者の思いや考えを汲み取り、日常生活をサポートする仕事。従事するスタッフは、どのような考えを持って接しているのでしょうか。

西川さん アイコン

「障害者がどんな生活を送りたいのか、何をやってみたいか。そしてどんなことを知っていて、知らないのかを聞き、理解することが必要です。自分都合で管理しようとしていないか、『わがまま』と決めつけていないか、それをいつも私たちは問い続けています


しかし、障害者がヘルパーの手を借りて、やりたいことを実現させようとすると「障害が重いからできなくても仕方がない」「人に迷惑かけてまですることなのか」と周囲から心ない言葉を浴びせられることも。

西川さん アイコン

「そんな言葉を聞くたびに、たくさん悩みました。でもその度に『みんながやってることを私たちができないのはおかしい』と声に出して、人の手をかりながらやりたいことを実現する姿を障害者が見せてくれたんです。『あ、できるんだ!』って気づかせてもらえました


(大阪の駅にエレベーターが設置されたのは、ちゅうぶをはじめとした障害者の当事者団体が粘り強く社会と対話した結果。山を登る、海で泳ぐ、そんな「難しそう」と感じることも、ちゅうぶの手にかかれば実現できる)

世の中の価値観や常識の範疇で生きていかなければいけない。そう思って制限をしてしまっているのは、私たち自身。だからこそ、無理だと思われている状況下でも、みんなで意見を出し合い、どうすればいいかを一緒に考えていこうとするのがちゅうぶの魅力なのです。

西川さん アイコン

「健常者も、他人の価値観に縛られて生きづらさを感じるようなことがいっぱいあります。障害を持っていても果敢にチャレンジする姿から、私たちが学ばせてもらえることがたくさんあるんです。みんなで一緒に成長していきたいと思える人にこそ、ちゅうぶに来てほしいですね


障害者との関わりは、生き方に広がりを与えてくれる

続いてお話を伺ったのは、障害者活動センター「赤おに」で働く齊城 桃果(さいき ももか)さん。大学卒業後は、高齢者介護の仕事をしていましたが、重度の知的障害者とヘルパーの日々を追ったドキュメンタリー映画を観て、「障害者を支援する仕事に就きたい」とちゅうぶの門を叩きました。

齊城さん アイコン

「高齢者の介護施設で働く中でずっともやもやを感じていたんです。退勤したあと、私は好きなものを食べに行ったり、レイトショーを観に行くこともできる。解き放たれた気持ちでいる自分と、施設の中で暮らすお年寄りを比べてしまいなんだか後ろめたさを感じていました。だから、ちゅうぶの『200万回の選択。』を見たときに、これこそがやりたいことなんやって気づいたんです」


入職後は、障害者の日中活動をサポートする赤おにの仕事と並行して、一人暮らしの障害者をサポートする訪問介護を担当しました。どうすれば200万回の選択ができるようになるだろうと考えながら、障害者と向き合う日々。

(齊城さんの名刺。「200万回の選択。」を目指すちゅうぶのビジョンが書かれており、折ることで自立する形状となっている)
齊城さん アイコン

「夕食は毎日作るのか、どんな頻度で掃除をするのかなどをお聞きし、サポートに入ります。私たちもたまに、スーパーの惣菜で済ませたいと思う日もありますよね。毎回同じとは限らないということを念頭に置いた上で、『今日はどうしますか』と聞くようにしています」


そんなやりとりを繰り返すうちに、1から10まで相手に判断を委ねるのではなく、性格や趣味などのパーソナリティを踏まえた上で、「今日はこうしましょうか?」と相手に合わせて問いかけ方に変化をつけるようになったのだそう。

齊城さん アイコン

「ちゅうぶでは、最初にメンバー(利用者)の特性に応じた注意事項や、これだけは押さえておかないといけないということは教わりますが、それ以外は『障害者にこう接しなさい』と教わることはあまりないんです。でも、多様な選択ができるような関わり方をしようという想いがスタッフの根底にあると思います


障害者活動センター「赤おに」「青おに」は、障害者の日中生活の幅を広げ、自立生活を進めるための経験を積み重ねる場。スーパーに買い出しに行ったり、手作り製品を制作したり、地域のお祭りに出店したりなど、様々な経験ができるようになっています。

齊城さん アイコン

メンバーにどう過ごしたいかを聞いて、行きたい場所、やりたいことをどんどん実行するのがちゅうぶの方針です。外出する際は、何日に行くのか、お昼はどこで食べるのか、どのルートで行くかなどを細かく話しながら一緒に計画を立てます」


現在、齊城さんは、障害者と小学生が関わりを持つ、学校交流にも携わっています。

齊城さん アイコン

「目の見えない人がどうやって生活しているのかを説明し、車椅子に乗る体験などをしてもらいます。とくに低学年の子は偏見なく、純粋な好奇心で視覚障害のメンバーにいろいろ質問してくれるんですよ。最後に『またね』って笑顔で送り出してくれる姿を見ると、未知の存在だった障害者が身近な存在になったのかなと感じて嬉しくなりますね


ちゅうぶでの仕事を通じて働くやりがいを感じてきたとともに、自分の役割を認識してきたという齊城さん。自分の生き方を見つめ直したり、価値観を変化させるきっかけがちゅうぶにはたくさんあると言います。

齊城さん アイコン

「ちゅうぶでは『私達はこういうことに困っているから、改善してほしい』と施設や行政などに訴えかける場面があります。そういうときに世間の障害者差別について改めて考えさせられますし、これまで見聞きしてきたものがすべてとは限らないんだと、はっとすることがあります」


自分の考えの広がりを感じながら、日々の仕事に向かっている齊城さん。障害者の方々のものづくりに向かう姿勢にも、刺激を受けているそう。

「脳性麻痺で身体が動かしづらいのに一文字づつパソコンで小説を書いている方や、自分でデザインを考えて、スタッフの手を借りながらピアスを作っている人もいます。その姿を見ていると、私もいつか、自分らしさを何かで表現できるようになりたいなと思うようになりました」

日々の仕事も、社会の障害者への認識や立ち位置を変えていくことも、どちらもちゅうぶで働くスタッフにとっては大切な使命。その活動に関わることで、自分自身の考えや価値観にも自然と広がりや選択肢が増えていく。それがここで働く大きな魅力のひとつなのでしょう。

ちゅうぶでは、障害者も働く人も「自分で考えて選択をし、行動する」姿勢が大事にされています。日常生活のサポートという仕事を通じて、毎日の中にある利用者一人ひとりの何気ない選択を大切に扱うことができ、それこそがちゅうぶのビジョンに繋がっているのだと感じられる方に、ぜひ仲間になってほしいと思います。

何を選択し、どんな人生を歩みたいのか。ちゅうぶでの仕事は、あなたの人生において必要なことを教えてくれるかもしれません。

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Job description
募集職種
企業名・団体名
NPO法人ちゅうぶ
募集期間
2023/12/02 〆切
募集職種
障害者支援スタッフ
仕事内容
障害者の自立に向けて、さまざまな支援策を考え、実行していく仕事です。
障害者の支援を行なう日常業務に加え、誰かが困る環境を変えていくために、障害者のことを社会に発信する活動も展開しています。
その他、法人内部のプロジェクトがあり、応募者の適性や希望に応じて、業務の割合をすり合わせさせていただきます。

※プロジェクト例
・採用
・防災プロジェクト
・学生取組
・アクセスチーム(バリアフリーへの取り組み)
・発信(SNS、毎月の機関紙、ブログなど)
雇用形態
正職員(試用期間3ヶ月)
※パート・アルバイト(登録ヘルパー)ご希望の方は直接法人までお問い合わせください。
※問い合わせ先:06-4703-3740(採用担当宛)
応募資格
特に問いません。
経験者・介護の資格がなくてもOK。
勤務地
大阪市東住吉区田辺5-5-20
※屋内の受動喫煙対策あり(屋内禁煙)
勤務時間
9:00~17:30を基本とした1カ月単位の変形労働時間制(休憩あり・週平均41時間以内)
※配属部署により勤務時間は異なります。
※労働時間が各月の法定労働時間数を超える場合、別途残業手当を支給致します。
給与
月給203,000円~236,000円+別途手当支給(時間外手当、介護手当など)
賞与:3.2ヶ月分以上(夏期・冬期)
※昨年度実績
※各種手当あり。
休日・休暇
変形労働時間制(週休2日シフト制)
※平均、月に8~9日がお休みです。
有給休暇、慶弔休暇、出産・育休制度完備
※土日を中心に、部門責任者と相談しながらシフトを組んでいます。
※入社翌日から全員に5日の有給付与
待遇
各種社会保険完備
(健康・雇用・労災・厚生年金)
スポーツクラブ法人会員
(職場から徒歩5分のスポーツクラブを無料で利用可)
資格取得支援制度

【諸手当】
■交通費支給(月20,000円まで)、自転車通勤補助あり
■時間外手当
■家族手当 ※健康保険の被扶養者に支給
(子1人目⇒15,000円、子2人目10,000円、子3人目〜5,000円)
■緊急対応手当
(急な時間外介護依頼の場合、時給に換算して25%増の給与を支給)
■宿泊手当
(泊りをお願いする場合は、別途3,000円/1回を支給)
■U・Iターン支援
(合計15万円:引越し費用10万円+家賃補助1回のみ5万円)
拠点近隣への引越しの場合/目安3キロ圏内

【評価制度について】
1年に1回、昇給を必ず行っています。
評価については、職員でプロジェクトチームを作り、みんなの意見を聞きながら進めています。
「頑張っている姿勢」など、目に見えるもの以外も評価対象になり、実際の現場で働くスタッフならではの意見をふんだんに取り入れています。
採用予定人数
5名程度
選考プロセス
1) 本サイトからエントリー後、弊社から面談日調整のご連絡をさせていただきます。
2) 一次面談と筆記試験
履歴書、職務経歴書、筆記用具をご持参ください。
所要時間は1時間30分程度です。
3) 職場体験
所要時間は1〜2日程度。仕事体験ですが、時給をお支払いします。
4) 二次面談と筆記試験
所要時間は2時間程度です。
5) 採用決定
職場見学
人生の大半を過ごす仕事場。どんなところか、どんな人が働いているか、とても大切だと思います。
仕事内容や職場の雰囲気を体感いただける、職場見学歓迎!希望日時にできるだけ対応します。ご希望の方は、「希望日・見学を希望する理由」を記載の上、応募フォームよりご連絡ください。

実施日:希望者の方と個別に調整をいたします。
場 所:大阪市東住吉区田辺5-5-20
内 容:事業所内の見学、スタッフとの質疑応答
WEBサイト
https://www.npochubu.com/
メッセージ
どんな障害があっても自己選択でき、自分らしく生きていくために、ちゅうぶは活動を続けています。
社会の中にはバリアがたくさんありますが、障害者が選択できる社会になるように、障害者と積極的に活動し、ともに挑戦していく人が必要です。

ちゅうぶは介護や福祉に関係が無かった人が活躍している職場です。
未経験、無資格の人も大歓迎です。

応募待っています!