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「結局、できるからやるんじゃないんですよね。できないからこそ、やる。
新しい知識が増えると単純に嬉しいし、つくるのが難しければ難しいほどなんとかつくってやろうと思うんです。ものづくりって本当におもしろいって思えます。つらいことはありますが、それだけじゃない。やればやるほどハマっていきます」
ああ、この人はジッとものに向き合って、できなかったことができるようになることが楽しくて仕方がないんだなぁ…。好きなことをしている人を見ると、なんだかとても微笑ましくて心がホワっとあったかくなる。

すべてのものづくりの原点である「金型」(かながた)。一般の人にとって金型は、聞いたことはあるけれど見たことのない物です。
私たちの暮らしを支えるあらゆる製品には、たとえネジ1本でもそれを製造・量産するために設計された専用の型(=金型)があります。
スマホやパソコン、家電、自動車など、現代人の暮らしを支える精密機器は金型なしでは完成しません。

金型づくりは日本が世界に誇れる技術。決して表舞台には出てこないものづくりです。複雑な金型になればなるほど、1mmの1/1000(1ミクロン)という世界にまでこだわりが光ります。気が遠くなるような精密さですよね。
でもそこには、
「本当にそれを必要とするお客様のために、お客様が心から欲しいものをつくりだす」という意義があり、あくなき探求心で限界に挑み続ける職人たちがいます。
できないから、やる。
ないから、生み出す。
募集するのは金型職人。ハイレベルな金型づくりに挑み続ける大阪の町工場をご紹介します。
人間と精密機械の力が合わさり、1ミクロンの世界を操っていく製造現場。金属加工とプログラム作成に挑戦しよう。
トキワ精工は、たくさんの工場が集まる大阪市内有数の工業地域・西成区南津守にあります。

(通称めがね橋(千本松大橋)の出入り口すぐ、潮の香りがする河口付近に会社があります)
創業は昭和12年。社員数は15名と小さな町工場ですが、その実態は
日本だけでなく世界に挑戦する企業を支える実力ある会社!

(金型をつくるための精密機械がズラっと並んでいました)
朝7時50分からの朝礼に合わせて続々と職人さんたちが出勤し、
作業開始は8時から。工場の中をのぞいてみると、建物外観からは想像できないほどの奥行きの広さで、1階部分は事務所にはじまり、製品の検査室、そして精密機器や材料がずらりと並ぶ製造現場があります。

職場を案内してくれるのは、2016年入社の白﨑 拓人(しろさき たくと)さん。健康的な明るい笑顔が印象的で、工場内を歩けば先輩・後輩に親し気に声をかけられます。
白﨑さんは建設現場や鉄工所などを経て中途入社したということですが、周囲の人たちに愛されていてすっかり溶け込んでいる様子を見ると、職場の雰囲気の良さが伝わってきます。
「ものづくりというとひとりで黙って地道に作業するイメージがあると思いますが、うちの仕事は協力して行うことも多いです。ここに並んでいる機械にはそれぞれ担当がついていますが、金型はひとつの工程ではできないものが多く、スタッフ同士の連携や次の工程を担当する人への配慮が大切なんですよ」

工場内にある精密機械には、切削、旋盤、放電、研磨など、役割に応じた加工技術があります。トキワ精工ほどの規模の工場で、これほど多種多様な機械が揃っている会社は他にはあまりないそうです。

(金型は1案件ずつオーダーメイド。1個15分ほどでできるものもあれば、4~8時間かかるものも)
「金型というのは、その金型でつくる製品とぴったり合わさるような形状をしています。製品が凸であれば、金型は凹というように、製品の反対の形状をしているんですよ。私たちはまずお客様がつくった金型の図面を見て、どんな順序でどんな加工をすればいいのかを考えます」
平面で描かれた図面から、立体の金型をイメージし「どんな金型を完成させればよいか」を考えていくそうです。
実際に完成した金型と製品を見せてもらいましたが、2つのものが吸い込まれるようにカチッと組み合わさる感触はとても気持ちいい!
ミクロン単位で加工されているので、完璧にフィットするんです。

金型の材料となるのは、様々な種類の金属。ひとつひとつの金型によって材料は異なり、銅や鉄、ステンレスなど身近な金属から、一般には知られていない金属まで幅広く使用します。
「トキワ精工では主に、粉末冶金(ふんまつやきん)と呼ばれる高度な製法に使われる金型をつくっています。粉末冶金とは、粉末状の金属に圧を加えて成型・焼結し金属製品をつくる製法です。ほとんどの金型をそれ用のものとしてつくるトキワ精工は貴重な存在。『複雑で高精度な金型でもつくれる』とメーカーから頼られています」

(プログラミングされたデータに沿って金属が削られ、金型がつくられます)
「プログラムを設定すれば金型は機械で成型できますが、材料を支えるテーブルの位置や刃物の角度などをいくら事細かに設定していても、予定通りにいかないこともあります」

(どのように金属加工するかプログラムを作成します)
「金属って温度によって伸び縮みするんですよ。硬さや厚みなど様々な条件にも左右されますし、プログラムの微調整が何度も必要です。機械やプログラムだけでは完成できず、人の感覚や技術が必ず必要なんです」
図面から金型をイメージしプログラムを組み、何度も再考しながら試作品をつくっていく。ひとつの金型が完成するまでに時間も労力もかかります。

(製造された金型の検査もまた、精密を極めます)
「途中段階や完成後には、検査室での測定があります。三次元測定機などを使って、図面通りに正しくつくられているかをチェックします。当社の規模で検査室を設けているのはめずらしいんですよ。精密さに問わず、自分たちがつくった金型に責任を持つことはお客様からの信頼に関わるところなので大切な部分だと思います」
入社すると、
これらの精密機械を使用した金属加工や、図面をもとにしたプログラムの作成に取り組んでいくことになります。
「難しいことをやってみたい」という自分の欲求を仕事で実現できる。職人としての探究心を満たしてくれる仕事。

お客様のオーダーでオリジナルの金型をつくるトキワ精工。それは同じものを大量につくることに比べると、難易度が格段に上がります。それでも白﨑さんは、その苦労さえも楽しげに話します。
「お客様は『この金型をつくりたい!』という想いを図面に表現してくださるのですが、細かな工程や作り方については職人の知恵や経験を頼ってくれることが多いです。物理的に形にすることが無理というケースもあったりするのですが(笑)お客様と一緒に何度も失敗を繰り返しながら、やっと金型を完成させることもあります」
案件によっては、この道50年という熟練の職人でさえ頭を抱えるほど。しかしそこには、ものづくりを追求する職人としての探求心を満たしてくれる、大きなやりがいがあるといいます。
「結局、できるからやるんじゃないんですよね。できないからこそ、やる。
新しい知識が増えると単純に嬉しいし、つくるのが難しければ難しいほどなんとかつくってやろうと思うんです。ものづくりって本当におもしろいって思えます。つらいことはありますが、それだけじゃない。やればやるほどハマっていきます」
穏やかで落ち着いた印象の白﨑さんが目を輝かせながら楽しそうに話すので、聞いている私たちまでなんだか気持ちが高まります。時折「おかしいですよね?」と苦笑いしますが、
本当にこの仕事が好きなんだというのが伝わってきました。
「製造業ならどこでも同じですが朝は早いし、繁忙期には残業もあります。忙しい時は夜9時頃まで仕事をしています。作業工程によっては油が飛んできて汚れるし、金属を削れるほど鋭い刃物はもちろん取扱いに注意が必要です。軽い気持ちで続けられる簡単な仕事じゃないとは思います…」
基本的に求められるレベルが高いので、それ相応の苦労も多いのだとか。一度つくった金型に再度注文が入ったときでも、より短い時間で加工するにはどうすればいいのか、より正確に、よりつくりやすくできないかなど可能性は無限大。「とても根気がいる仕事ですよ」と白﨑さんはいいます。
それでも今、白﨑さんが前向きな気持ちで仕事に取り組めているのは、
先輩・後輩に助けてもらえる恵まれた環境があるから。また、
「もっと経験を積みたい」「難しいことをやってみたい」という自分自身の欲があるからだといいます。
「できないことができるようになった時や、難しい形状をつくりあげた時の喜びや達成感はすごいです。うちでしかつくれない金型を生み出しているという自信もあります。ものづくりが好きな人にとっては、ここにしかないやりがいが絶対にありますよ」
どこもやりたがらない案件を請け負う救世主。まだ世の中にない金型が、未来の信頼をつくっていく。

(職人たちは、それぞれの持ち場で作業に集中していました。細やかな作業で気が散ることがあってはいけないんだとか)
いくら機械が多く揃っていても、メーカー側からの信頼や高い技術を証明する実績がなければ、企業の命ともいえる金型づくりの依頼は取れません。特に、特許などに関わる製品の金型はその重要性も難易度もレベルが違います。
トキワ精工は長年の歴史の中で、お客様との信頼関係を築きながら、その実力を数えきれないほどの金型をつくることで証明してきました。

代表取締役専務の松村 豪(まつむら ごう)さんは、トキワ精工の職人たちの技術力には自信があると言い切ります。松村さんは経営や営業を担う、いわば会社を率いる立場にありますが、お話の中からは職人さんたちへの尊敬の念がひしひしと伝わってきます。
「うちの強みは、大手にはない『自由度』だと思います。たった1個の金型でも、それが実現可能なものなら製造します」
トキワ精工は、
規模の大きい会社や他の会社がやりたがらない難しい金型もつくりあげます。図面だけ見ると到底できそうにない金型すら、1年以上かけて取り組み見事実現させました。困難に立ち向かうメーカー側からすると、まさに救世主のような存在です。
「職人さんたちのとことん突き詰める探求心は、本当にものすごいです。『これはできないんじゃないか』って思う図面でも、みんななんとかしてやろうとするんですよ」
「できそうにないと、やりたくなるというか(笑)それにトキワ精工なら色んな形状の金型をつくることができ、メーカーの試作でまだ世にないものもあります。同じことの繰り返しではないので、飽きないのがいいですね」

メーカーさんから一度信頼を得られると、そこからまた別の受注にもつながります。1年以上共に取り組んだそのメーカーさんは、今では売り上げの柱の一つになっているそうです。
社員の半数は未経験で入社。先輩たちは、おおらかにサポートしてくれる心強い存在。
「お客様の求めるものをつくりたいという想いは大前提としてあります。でもそれと同じくらい、私としては働いてくれる人が自信を持って活き活きと仕事に打ち込める環境をつくりたい」

ある程度の下地になる知識や技術が身につけば、やりたいことをおもいっきりやってもらいたいと話す松村さんの方針に、「確かにやりたいことをさせてもらっている」と白﨑さんがうなずきます。
「僕の場合は前職での経験があったので、入社時からCADが使えました。仕事をするにつれて、もっと難易度の高い金型をつくってみたいと感じたので、自分の希望を先輩に伝えて本来なら少しずつステップアップしていくはずの過程をすっとばしてしまいました(笑)」

トキワ精工には白﨑さんのように中途入社の経験者もいますが、
半数はまったくの未経験者。高い技術力が必要な仕事なのに、なぜこれほど未経験者を育成できているのでしょうか?
「未経験者の場合は、入社してすぐに設計や機械の操作を担当することはありません。まずは完成品の検査や簡単な作業からスタートし、少しずつ仕事を覚えていくことになります」

(こんな金型つくれるんかな…と思うものほど、完成したときの喜びが大きい)
「入社当時、僕はけっこうしつこいくらいに先輩に質問していたんですが、見てわからない部分はきちんと教えてもらえました。冷たくされたり、うるさいっていわれたり、そんなことはまったくなかったですね」
とはいえ失敗は数多く、「機械を起動させた直後に、予定とはまったく違う位置に刃物が刺さったこともある」と苦笑い。開始5秒で刃物が折れたことも…エピソードは豊富なようです。
「この仕事が難しいことは、実際にやっている自分たちが一番よくわかっていますから…だからこそ後輩のミスは当然だし『できなくて当たり前』だと思っています。常に隣で教えられたような記憶はありませんが、先輩たちは質問にもおおらかに答えてくれて、サポートしてくれる心強い存在ですよ」

(すべて機械任せではなく、人間の判断と調整が合わさって高度な製品ができています)
「普通の製造業と比べると求められることが高度で、仕事は厳しい。一言では説明しにくい仕事ですが、未経験だからってまったく入り込めないような世界でもありません。私だってアパレル系企業の出身ですし、まだ伸びしろのある若い人たちができないことはないと思いますので、前向きに取り組む気持ちだけを持ってきてください」

トキワ精工の仕事は華やかなものづくりではありませんが、お客様からの高い要求に確実に答えるというプロフェッショナルな技が光ります。
好奇心や探究心がある人や難しい問題を解決していくことが好きな人にとっては、その工程にある焦りや苦しみすらも喜びに変えてしまうほどのやりがいがあると感じました。
多くの人に合う仕事ではないと思う一方で、とことん高い技術にチャレンジしたいと思う人にはまたとない天職になるとも思います。
「やるなら、とことん上を目指したい」
そんなふうに思う方は、ぜひエントリーを。
【記事を読んで、トキワ精工株式会社に興味が湧いた方はぜひイベントへ!】
6月25日にハローライフで開催する「ホンネで話せる夜の合説〜縁の下の力持ち編〜」にトキワ精工株式会社が出展します。少しでも気になる方は、ぜひお話を聞きにいらしてくださいね!