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株式会社生田の求人サムネイル
2020.01.16 公開 2020.02.03 更新
株式会社生田
技術とお客様の想いが生み出す、たったひとつのランドセル。革の奥深さに向き合い続ける職人仕事。

※ハローライフでの募集は終了してますが、採用状況は各社に問合せください


1950年(昭和25年)に、鞄職人だった生田正雄さんが生野区で創業したランドセル専門メーカー・株式会社生田。天王寺駅から一駅のJR東部市場前駅から徒歩10分の場所に、工房とショールームを構えています。

ランドセルが出来上がるまでにはおよそ200の制作工程があり、生田ではそのすべてを職人たちが手作業で手がけています。

今回は、ランドセルのパーツ作成や組み立てを中心に担い、子どもやその家族の一生に一度の記念となるランドセルをつくる製造スタッフを募集します。

一生に一度の記念になるもの。ランドセルは、仲間同士を思いやるチームワークで出来ていた。

手づくりしている様子を一般のお客様も見学できることが生田の魅力のひとつ。4年前に、製作現場が見えるように工房内を改装したそうです。

まずは、社長の長井 宏治(ながい こうじ)さんにその製作現場を案内していただきました。おじゃましますー…わぁ〜すごい!職人さんたちがつくっている!本当にひとつひとつ手作業なんですね!

ながいさんニコ
「つくっている側も『すごい!』と言われるとうれしいし、励みになります。改装する前は店舗の裏側でもくもくとつくっていました。今は月に一度、お客様に工房に来ていただいて、職人が順番に案内する見学会もおこなっています」

ランドセルをつくる工程をのぞいてみました。

(ランドセルに使用する革を裁断します。革の上にパーツの形をした金型を置き、プレスで“がちゃん”とすれば型どおりに革が抜けます)


ながいさんニコ
「革は天然なので、素材のどこをとっても一緒というわけではないんです。例えば、牛のお尻にある強度が強い革は、強度が必要な部分用に裁断しようとか、逆にお腹の部分は柔らかいのでそこまで強度がいらない部分用に裁断しようとか、革を見極めながら裁断しています。また、血筋や傷が残っている革は使えません

と教えていただいた血筋の写真はこちらです。

(中央あたりに縦に線が入っているんです。ランドセルは一生に一度の高級な記念品でもあるので、少しの傷も許されないそう。ものづくりへのこだわりがビシビシ伝わってきました)

素人目には全く気にならなくても、少しでも使えないと判断した素材は破棄するそうです。

(裁断された革は、厚みを調整したり、ミシン縫い・手縫いしたり、貼り合わせたりして各パーツになり、組み上げていきます)

今回採用になると、革の糊づけや両面テープ貼り、ミシンを使ってのパーツ製作、パーツの組み立て、金具の取り付けなど、ランドセルづくりのさまざまな工程を担います。やっぱりミシンを使ったことがない人はだめですか?

ながいさんニコ
ミシン初心者でも大丈夫ですよ。現に今うちにいる職人のほとんどが未経験で入社しています。まずは糊づけなどのできる作業から取り組んでもらいます。できるようになったら次の工程…という感じで徐々に教えていくので安心してください。作業自体に興味をもって練習していけば、出来るようになりますよ!」

(工房内にはところどころにラジオが配置され、軽快な音楽が流れていました)


ながいさんニコ
「ここでの仕事は、スポーツで言えばフィギュアスケートのような個人種目ではなく、サッカーのような団体種目。チームメイトにやさしいパスを出すように、次の人が作業しやすいように丁寧に仕上げるとか、使いやすい場所に道具を置くなどを心がけています」

1日におよそ20個のペースで手づくりしています。持ち場はずっと固定ではなく、みんなが誰かの手助けができるようにポジションチェンジを繰り返しているのだとか。

(最終検品、出荷を待つピカピカのランドセル)


同じものがひとつもない本革を扱うおもしろさ。「ずっとものづくりをしていたい」


「9年間、ずっと生田でランドセルをつくってますが、飽きないんです。だから続けてこれたのかな

そう語るのは、工房長の宮崎 義隆(みやざき よしたか)さん。
シーズン毎に新しいデザインが生まれ、さまざまな素材や形状でつくられていくファッションバッグとは違い、ランドセルの形状や素材は大きく変わることはありません。ずっと同じものをつくり続けていく…そんなイメージがある中で、「9年やってても飽きない」という感覚は一体どこから?

宮崎さん アイコン
「確かに作業としては年中同じです(笑)。それでも飽きないのは、革という素材のおもしろさがあるからですかね…。かたい革・やわらかい革・引っ張ったら形が変わる革…うちが使っているのは合皮ではなく天然のものなので、同じものは絶対になくて…全部同じようには縫い上がらないんです」

(さまざまなカラーの革が並んでいました)


手で触った感触で「この革はかためだな」「いつもと違うな」と感じ取り、力の入れ方や強さをその都度変えながら縫い、組み上げていきます。この仕事に向き合い続けた人だからこその感覚・仕事観は、まさに職人の世界。

宮崎さん アイコン
「出来上がったランドセルの風合いは、実はひとつひとつ違っているんです。『同じランドセル』って実はなくて、つくり手にとってひとつの決まった正解っていうのはないんです。そこがこの仕事の難しさでもあり、楽しさでもありますね」

(宮崎さんの手さばきは、驚くほどスピード感があって確実)



宮崎さん アイコン
「生田の最大の魅力は、自分がつくったものの最後がちゃんと見えること。製造のプロセスに身を置き、真剣にものづくりし、それを買いに来てくれるお客様と出会い、触れ合い、最後にお子様が嬉しそうに背負ってくれて、家族みんなで笑ってくれる。それはやっぱり嬉しく思いますし、この仕事の醍醐味ですね」

同じものづくりの仕事でも会社によっては、製造担当・販売担当など、自分の仕事以外のところは見えない職場もあります。自分の仕事で誰が喜んでくれるのを体感できることは、きっと働くことのやりがいにつながっていくはずです。
「小さなころから立体物をつくることに興味があり、プラモデルづくりが大好きだった」宮崎さん。今やランドセルをつくる手さばきは、驚くほど華麗で確実ですが、「まだまだ探求できることはたくさんある」と言います。

宮崎さん アイコン
「お子さんにとっての使いやすさや、スタッフのつくりやすさにおいてもっとできることがあるんじゃないかと思うんです。常にどうしたら良くなるかを考えているからゴールがないんですよね。だから僕は、これから先もずっとつくり手でいたいと思っています」

(生田では、展示会やワークショップでお客様と直接言葉を交わせる機会があります)


ものをつくるのが好き。つくったもので誰かが喜んでくれると嬉しい。すごくシンプルで大切な「仕事の楽しさ」が、ここにはあります。


これからのものづくりに必要なのは、お客様との関係性。ひとつの作業に楽しみを見出だせる人に来てほしい。


生田は、1998年からいちはやくインターネット販売にも力を入れてきました。問屋を介さない製販一体型で親世代の声を拾ってきた経緯があります。お客様は全国区で、ここにしかないランドセルを求めて、北海道から飛行機でやってくる家族もいるんだとか!
時代とともにカラーバリエーションが増え、軽量化するなど、実はどんどんランドセルの形態は進化しています。デザイン開発を進めていくために、東京の美大に通い、デザインの勉強をしながら生田で働くスタッフもいます。将来を見据えて、ランドセル以外の商品開発にも積極的です。
ランドセルそのものだけでなく、長井社長が会社の課題として意識しているのは、お客様とのその後の関係だと話してくれました。


ながいさんニコ
ランドセル選びを楽しんでもらう、という当社のコンセプトがあるのですが、どうしてもランドセルは、一度販売したあとのつながりがつくりにくい部分があります。そのつながりをどうつくっていくのか、という部分でワークショップなどを通じてお客様との関係性づくりを模索しています

今後入社する人に期待するのはどんなところでしょうか。


ながいさんニコ
「どうしても同じような作業を続けていくので、ひとつの作業の中でもこれをしよう、あれをしようと楽しみを見出せる人・根気のある人を求めています。

また、仕事をする中でわからないことは『わからないから教えてほしい』と自分の気持ちを先輩たちにちゃんと伝えられることが大事です。わからないまま進めてしまって大きな失敗をするのではなく、周りの力をうまく使ってほしいです。

職人というとひとりでもくもくとやりがちですが、ランドセルづくりはチームプレーであることを忘れないでほしいですね」


一人前になるのに1年かかる人もいれば5年かかる人もいるそう。「大事なのは姿勢ですね。夜残って練習している人もいますよ」と長井社長は言います。
最後に、生田のランドセルの本質について、「スタッフが言っていたことですが」と前置きを入れて長井社長が話してくださったことが、印象に残っています。


ながいさんニコ
「カスタムオーダーを受けているので、例えばへりの部分の色を変えたりと、自由に自分だけのランドセルを選ぶことができるんです。子どもさんとお母さん、お父さん、お爺さん、お婆さんを含めて楽しんでもらいながら、販売スタッフがやりとりし、それを具現化してつくり上げるのが職人の仕事です。つまり従業員だけでなく、ご家族も含めて一緒につくるのが生田のランドセルなんです」

今の仕事を振り返ってみて、なんのために仕事をしているのか実感が湧かないという方にとって、グサッと刺さる仕事なのではないでしょうか。ぜひ、自信が持てるものづくりの現場へ飛び込んでみてください。

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Job description
募集職種
企業名・団体名
株式会社生田
募集期間
2020/02/15 〆切
募集職種
ランドセル職人
・ランドセルの製造作業
※販売の繁忙期にはショップや展示会での接客、ワークショップ等のイベント参加もあります。
雇用形態
正社員(試用期間3ヶ月あり)
応募資格
問いません。
勤務地
大阪府大阪市生野区田島6-2-16
勤務時間
9:00~18:00(内、12時~13時の1時間、15時~15分間休憩)
時間外あり(月数時間程度)
給与
18万~25万
経験・スキル等を考慮し、面談の上決定します。
試用期間3ヶ月経過後昇給の可能性あり。
休日・休暇
4月~12月/隔週週休2日制(第1、第3土曜日・日曜日)・祝日
1月~3月/日曜日のみ
年末年始(5日程度)・盆休み(5日程度)

年間休日96日
※販売の繁忙期(4月~7月頃)は展示会での出張やイベント等のため、休日が変動します。
福利厚生
交通費支給(上限15,000円/月)
社会保険、雇用保険、賞与年2回
退職金制度あり
採用予定人数
1名
選考プロセス
1 ) 本サイトからエントリー後、履歴書・職務経歴書をご郵送ください。

2 ) 書類選考後、通過者の皆様へ随時ご連絡
(不採用の方へは履歴書の返送とともに書面にてご連絡いたします。)

3 ) 面接

4 ) 採用決定の方へご連絡
(不採用の方へは履歴書の返送とともに書面にてご連絡いたします。)

5 ) 勤務開始
職場見学
記事を読んで興味を持ってくださった方は、ぜひ工房を見にいらしてください。 ご希望の方は、「希望日・見学を希望する理由」を記載の上、応募フォームよりご連絡ください。

・実施日:希望者の方と個別に調整をいたします。
・場所 :大阪府大阪市生野区田島6-2-16
・内容 :工房見学、質疑応答など
webサイト
https://www.randsel.jp/
メッセージ
職種はランドセルの製造ですが、お客さまとの距離が本当に近く、お客さまに心から「ありがとう」と言ってもらえるとてもやりがいのある仕事です。

自分から取り組む前向きさと、仕事を本気で楽しめる気持ちがあれば、未経験でも大丈夫です!ご応募おまちしています。