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株式会社大澤製作所の求人サムネイル
2016.12.22 公開 2017.02.24 更新
株式会社大澤製作所
“家族”のなかで、のびやかに働く

※ハローライフでの募集は終了してますが、採用状況は各社に問合せください

空ってこんなに広かったっけ。
住宅街にまぎれるようにたたずむ
大澤製作所の前で辺りを見まわしたとき
まず感じたのはそんな印象だった。

同社の工場を兼ねた事務所があるのは
大阪府のほぼ中心に位置する大阪市平野区だ。

まわりにある建物の大多数はせいぜい2、3階建て程度。
10数階建ての団地やその高さに比肩する鉄塔が点在しているとはいえ
不思議と視界を遮られている感覚はない。

(本社外観。)

(本社外観。)



大澤製作所の真正面、川向かいに広い公園がある西側に至っては
地平線すら見渡せるのではないかと思うほど
「平野」らしさを存分に発揮している。

都会であることには異論が出ないと思われる場所にもかかわらず
まるでせせこましさを感じないのはきっとそれゆえなのだろう。

ライフラインをつかさどる

さて、今回ご紹介する大澤製作所は機械加工部品の専門メーカーである。
創業は高度経済成長期の真っ盛りだった1968年。

現在社長を務める大澤房雄さんが
工場代わりとなる自宅の庭で家族とともに走り出したのは20代の頃のこと。
飛躍的な経済成長と足並みをそろえるように製造業が発展していった当時
一般企業に勤めるサラリーマンの平均年収の3〜4倍稼げたことも
起業を後押ししたという。

(大澤房雄さん。趣味はアート魚拓。講師として教えることもある。)

(大澤房雄さん。趣味はアート魚拓。講師として教えることもある。)



大澤製作所の主力商品は電柱に取りつける自動開閉装置と
地下に埋設した電線類に関わる地上設置型変圧器
それぞれを構成する部品である。

後者は、景観を守り、観光産業の活性化に役立てるため
東京の銀座や埼玉の川越、三重の伊勢など、一部の地域で活用されている。

具体的にいうと、同装置は電圧を調整したり、落雷などの災害があった場合
機械が自動的に迂回路から各所に電気を送ることにより
停電を防いだりする役目を果たしている。
電線を血管とするならば、同装置は全身への血液循環をつかさどる心臓部
大澤製作所がつくる部品は血液の逆流を防ぐ弁膜といったところか。

近畿2府4県を含め他府県で使用される
電柱の自動開閉装置用の部品などを間接的に供給しているという。

(開閉装置用の部品をつくっているところ。)

(開閉装置用の部品をつくっているところ。)



直接的な供給先(依頼主)は東証一部上場企業である。
「親会社が変圧器を組み立てる際に使用する金属機械加工部品の
かなりの割合を供給しているのが大澤製作所」とのこと。

なお、親会社にとって大澤製作所は
下請け会社ではなく協力会社という位置づけである。
「いかに親会社とタイアップして共存共栄していけるかが鍵」だと大澤さん。

電力がらみの製品のほか
1 / 10000mmの精度を求められる半導体の部品も
大澤製作所の守備範囲内だ。

(製品の誤差をミリ単位で測定する、三次元測定機。)

(製品の誤差をミリ単位で測定する、三次元測定機。)



その精密さを支えているのが
年じゅう一定の温度に保たれているクリーンルーム
そしてその室内に置かれている三次元測定機だ。

工夫が生み出す仕事の楽しさ、おもしろさ

副社長であり工場長でもある大澤さんの弟をはじめとして
妻、長男(専務)、長女の4人が働いている大澤製作所は
いわゆる家族経営の町工場だ。
上記の5人と7〜8人のパート職員で仕事をまわしている。

今回、新たな正社員を募集する背景として
「アベノミクスや東京オリンピック開催による
国内需要を拡大する経済動向や対外輸出の伸びが悪いという経済情勢
20〜25年周期でおとずれる部品の交換時期が来ていることなど
いろんな要素が絡んで忙しくなっている現状がある」とのこと。

(工場内の様子。)

(工場内の様子。)



大澤製作所の工場は
本社から3kmほど離れた同区内にもあるのだが
応募者には将来的に「連動しているその工場を
マネジメントする工場長を任せたい」ということだ。

といっても、未経験からでも大丈夫。
金属加工の機械操作や組立作業など
工場内で行われる一連の工程管理を徐々に任せられるよう
段階的な教育研修が用意されている。

ここで従業員の声を紹介しよう。
子育てしながら働くワーキングママでもあるパート職員の中村さんだ。

2年ほど前に入社して以来
機械の操作 → 納期管理、出荷管理 → 商品の出荷作業という
業務全般をひととおり経験してから
品質管理をおこなう現在のポジションに就いている。

(さばけた感じの中村さん。)

(さばけた感じの中村さん。)



具体的には
工場内で作った部品が規定された寸法内に収まっているかどうか
三次元測定機で確認する作業を担当している。
仕事中のおおかたは、機械相手に黙々と取り組んでいる。

「とりたてて専門知識は必要ないが、座標系などを用いるので
ある程度数学ができないとこなしていくのが難しい仕事」だという。

「ここでは一つひとつの部品を見ただけでは
思いもつかないような製品が最終的にできあがるので
ものづくりにたずさわっている実感というか楽しさを味わえます。

同じものづくりでも、以前勤めていた規模の大きい会社に比べて
ここは会社が小さくて人が少ない。
そのぶん一人に割り当てられている役目が大きいうえに
自分の工夫しだいで変えられるところが多いから、機械に使われる感覚はない。

わたし自身、もともと機械を触るのは嫌いじゃないこともあって
仕事の楽しみはたくさん見つけられるんです。
何時間、何日もかけてようやく出来上がる商品が
主であることもうちの特徴ですね」

(つくられた部品は、三次元測定機の検査、いわば就活における最終面接に合格しなければならない。)

(つくられた部品は、三次元測定機の検査、いわば就活における最終面接に合格しなければならない。)



創業者である大澤さんも
「親会社から新しいものを作るという話を持ちかけられたとき
それが漠然としたものではあっても、何もないところから
自分で考えて形にしていくことがおもしろい」という。

従業員に
「まず作業をこなせるようになるための発想を養いなさい」と
指導しているのもうなずける。

女性のように筋力量が乏しい人のみならず
誰でも使えるような機械を作り出すのは、大澤さんの十八番だ。

たとえば、既製品なら100万ほどする機械を
ありあわせの部品を組み合わせて作り上げたときにかかった費用は約7万。
「マンパワーを補うために機械の能力を向上させる」発想は
創業前から変わらないところだ。

(自社制作した機械のひとつ。今風に言うと、メカニカルクリエイターでもある大澤房雄さん。)

(自社制作した機械のひとつ。今風に言うと、メカニカルクリエイターでもある大澤房雄さん。)



他社では「技術的に対応できない」と断られた取引をすべて請け負うなど
「親会社から受けた注文は、どんな難しいものであれ必ず受ける」というのが
大澤製作所のモットーであり強みである。

「たとえライバル会社でも、技術やノウハウなど
自身が持っているすべてを隠すことなく提供するというのがわたしのスタンスです。
それを使ってそこの会社が伸びてくれればいいし
それを上回る技術を自分たちで作り上げていこうとする姿勢でいます」と
大澤さんは顔をほころばせる。

従業員のためを想って

(12時〜13時は昼の休憩時間。なごやかという表現がぴったりくる。)

(12時〜13時は昼の休憩時間。なごやかという表現がぴったりくる。)



では職場の雰囲気はどうか?

中村さんは言う。
「和気あいあいとしているし
家族を中心とする社員の中にも違和感なく入っていける。
ここは、女性特有の派閥やグループが作られる環境を苦手とする
わたしの性格に合っているんです」

大澤さんは言う。
「いつまでも60代でおるつもりやから
自分の年齢を口にするのはイヤなんです。
話していると気持ちが若返ってくるから、若い子が好き。
〈あかるく、あかるく〉がモットーです」

「休憩を除いて8時間というのが、多くの会社の労働時間だと思いますが
うちはずっと7時間で残業も基本的には一切なし。

もちろん、土日、祝日も休みです。
大事なのは、短い時間をいかに有効に活用するか。
気合を入れてやる4時間とだらだらやる4時間はまったく違いますから」

中村さんは言う。
「相当忙しい時期に残業をしたとしても
18時には帰れるくらいなので、わたしの性格によるところもあるでしょうが
精神的に追い詰められる感じはまったくありません。

ただ、機械を扱っている以上、一歩間違えると大怪我するという点では
緊張感を持って取り組まないといけない仕事ですね」

油断や慢心がもたらす危険性については、大澤さんも口をそろえる。

(金属加工をおこなう機械。)

(金属加工をおこなう機械。)



「うちの仕事で扱う機械には
危険なものもたくさんあるので、絶対に安全な使い方しか教えません。
でも本人が作業に慣れてくると、ともすれば手抜きをしたり
よそ見をしたりする。それがほんとうに危ないんです。
大ケガを負うか、まかり間違えば片方の腕がなくなってしまう恐れもある。
だから、忙しくてどれだけ人が欲しくても、そういう子には転職を勧めるんです」

実際、過去に3、4人ほど、そういう職員がいたという。
そのうちの一人に、約1年半ほど大澤製作所に勤めた若者がいる。
彼が働く様子を見て腹を決めた大澤さんは、ある日、彼にこう伝えたという。

「あなたはこの仕事に向いてない。
君に合った仕事は必ずあるはずやから、そういう仕事を見つけなさい」

文字面だけ見れば非情な宣告だと思う向きもあるかもしれない。
しかし、耳が痛いこと、目を背けたいことに向き合うことが
人生を好転させるきっかけになる場合もあるとすれば
配慮が行き届いたメッセージとも捉えられる。

その証拠に、大澤製作所を辞めてから4、5年が経った今も
彼は暑中見舞いや年賀状を通して
新天地で元気にやっている様子を伝えてくれるという。

当時を回想しながら大澤さんは言う。
「うちに置いといてあげてもよかったんですけどね。
まだ若い彼の将来を考えればそうしてあげたほうがいい、と判断したんです」

といっても、極度に恐れる必要もない。
大澤製作所、というか大澤さんは、万に一つでも事故が起こらぬよう
細心の注意を払っているということだろう。

何よりも大事にするのは従業員

(事務所の入り口で来客を出迎えるのは、機械音の音真似をするインコ。)

(事務所の入り口で来客を出迎えるのは、機械音の音真似をするインコ。)



大澤製作所内には、家族ではない人どうしの間にも家族のような空気が流れている。
「春の花見にはじまり、夏は屋上で花火を観ながらバーベキューを開催。
秋には親会社が主催する万博公園での大運動会にも従業員総出で参加
冬には忘年会に新年会と、時節ごとのイベントも大切にしている」とのこと。

「従業員さんがいてはじめて、この会社が成り立つ。
だからお客さんよりも取引先よりも従業員を大事にする」
経営者の大澤さんがそう考える原点には
若い頃に従業員として働いていた経験がある。

「熟練工としてあちこち回ってきた中で、いろんな人を見てきたから
従業員として使われる人間の気持ちがわかるんです。
彼らが仕事にのぞむ心情や抱えている悩みを一目で見抜けないと
彼らを育てていくのは難しいですよね」

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折に触れて、大澤さんは「なかなか上手になったなぁ」
「だいぶ早くなったやんか」などと従業員に声をかける。
「従業員を褒めて伸ばす」ことは、大澤さんの教育方針だからである。

「とにかく怒らずに優しく接することを心がけています。
怒られたら気持ちは沈むし、いい方向には働かない。
声のかけ方しだいで、モチベーションは変わってくると思いますから」

彼らをしばりつけるようなことを私はしません。

その子の考え方を尊重しながら
「あんたの思ったようにやったらええがな」「好きなようにしぃ」と背中を押すんです。
人は失敗することで成長するもの。これといった失敗もなくすんなりいっていれば
いざ窮地に立たされたときに対処できないですから」

応募者に対して学歴やスキルは一切問わないものの
詳しくは割愛するが、人となりを判断する試験にクリアすることが必須条件である。
「それができなければ、必ずや親会社に迷惑をかけるときが来るから」ということだ。

(取材メンバーの一人は、テストに合格した。)

(取材メンバーの一人は、テストに合格した。)



「ライフラインに関連する商品を作っているため
今後も仕事は安定しているでしょう。」

大澤さんはこう続ける。「金儲けはできないけれど
おもしろおかしく生きていけたらいいかなと思っています」

大澤製作所では、時計の針ものびやかに
鼓動を刻んでいるように感じたのは気のせいだろうか。



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Job description
募集職種
企業名
株式会社大澤製作所
募集期間
2017年2月23日(木)〆切
募集職種
金属加工スタッフ
雇用形態
①正社員(試用期間1週間)
②アルバイト(試用期間1週間)
応募資格
未経験可
勤務地
大阪市平野区長吉長原西2-9-29
勤務時間
9:00〜17:00
給与
①正社員:基本給18万円〜30万
※経験・スキル・前給等を考慮し
 面談の上決定します。
②アルバイト: 900円〜1,000円/時間
(試用期間中は900円)
休日・休暇
土日祝休み
夏季・年末それぞれ約1週間程度の長期休暇あり
待遇
賞与年1回(昨年支給実績:2ヶ月分)
社保険完備
採用予定人数
若干名
選考プロセス
1)本サイトからエントリー後
  履歴書・職務経歴書を弊社まで
  ご郵送ください。
  【住所】大阪市平野区長吉長原西2-9-29
  ※お送り頂いたものはお返ししておりません。
2 ) 書類審査後、通過者の皆様にのみご連絡
3 ) お電話にて面談日時を相談の上、決定。
4 ) 一次面談を実施
5 ) 面談の結果を全ての方にお知らせし、採用が決定
6 ) 勤務開始
メッセージ
この度は閲覧をいただきありがとうございます。
お会いできますこと、楽しみにしています。