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2016.12.27 公開 2018.08.27 更新
NPO法人フリーヘルプ
街に溶け込むチャリティーショップを、次の段階へ

※ハローライフでの募集は終了してますが、採用状況は各社に問合せください



「チャリティーショップ」と聞くと、どんなお店をイメージしますか。

不要品を買い取り販売する、いわゆるリサイクルショップを思い浮かべるかもしれませんが、「チャリティーショップ」とは、一般の人たちから寄付された不要品を販売し、売上げを社会貢献に活用するしくみのお店。

日本ではあまりなじみがないのですが、欧米諸国ではあたりまえに市民社会に受け入れられています。

兵庫県神戸市と加古川市で、「古着」を活用したチャリティーショップを運営しているのが、「NPO法人FREE HELP」(以下:フリーヘルプ)。

今回は、神戸市長田区にある「フリーヘルプ長田店」の新規スタッフを募集します。


日常に溶け込んだ、まちの誰かを支える「社会貢献」のしくみ


(JR新長田駅から徒歩8分、アスタくにづか内にあるフリーヘルプ長田店。)

(JR新長田駅から徒歩8分、アスタくにづか内にあるフリーヘルプ長田店。)



フリーヘルプのお店は、一見、どこにでもありそうなアパレルショップ。

店内に入りひとつひとつを手に取ってみると、あらゆる衣料、バッグ、アクセサリーが300円、500円…と格安で並んでいます。中には数千円で売られる高級ブランドも。

これらの商品はすべて、フリーヘルプの活動に共感する一般の人からの寄付によるものです。

(店内には、無償で提供されたものと思えないほど、多彩でおしゃれな商品が並んでいます。)

(店内には、無償で提供されたものと思えないほど、多彩でおしゃれな商品が並んでいます。)



寄付された衣類は仕分け・検品・値付けがなされ、店頭に並びます。
そして、お客さんが購入すると、売上から一定額が寄付金に。
母子家庭や生活困窮者など、何らかの課題をかかえる人たちを支援する、地域のNPOとの恊働事業の運営費にわたります。

フリーヘルプは、古着を通じて誰もが間接的に社会貢献に参加することができるお店なのです。


NPO法人でありながら、ほぼ全員がアパレル・小売業界の出身。


フリーヘルプの注目すべきところは、NPO法人でありながら、スタッフはほぼ全員、NPOとは無縁の業界の出身であること。

理事長の西本精五さんもその1人。
アパレルメーカー勤務や古着ショップ経営など、長年にわたりアパレル業界で活躍してきました。

欧米諸国でごくあたりまえに受け入れられている
「チャリティーショップ」に興味を持ち、「日本でも実現できるはずだ」と考えた西本さん。
勉強を重ね、2009 年、加古川市にフリーヘルプ1号店をオープン。

2013年に神戸市に長田店、2015年には他のNPOとの恊働事業として湊川店をオープンするなど、
(2017年1月より恊働事業からNPO法人ホザナハウスの自主運営へ切り替え)
チャリティーショップの存在感を着実に強めてきました。

そんな西本さんのもとに集まるからか、他のスタッフもアパレル業界・小売業界などの出身者がほとんど。

毎日たくさんの衣類が店舗に持ち込まれ(なんと月に5〜6トンも!)、スタッフはその仕分けや
検品、値付け、品出しの作業に追われます。

もちろん、店頭での接客やレジにも大忙し。
そのため、毎日の業務は「アパレルショップの運営」そのもの。
アパレルや小売りの業界から入りやすい仕事なのかもしれません。

(店舗での仕事は「アパレル店員」そのもの。商品の品出し、レジ、接客が毎日の業務です。)

(店舗での仕事は「アパレル店員」そのもの。商品の品出し、レジ、接客が毎日の業務です。)




長田店は、フリーヘルプ設立のときに描いていた理想のモデル


フリーヘルプ長田店では、「NPO法人女性と子ども支援センターウィメンズネットこうべ」
(以下:「ウィメンズネットこうべ」)と恊働し、同じビル内で「WACCA(わっか)」というスペースを運営しています。

長田店オープンと同時に立ち上げたこの場所の目的は、シングルマザーとその子どものための居場所づくり。お母さんたちの就職支援、子どもたちの学習支援など、さまざまなプログラムを行っています。

(WACCAの本棚には、絵本や小説、学習参考書、資格取得のための書籍などがずらりと並んでいます。)

(WACCAの本棚には、絵本や小説、学習参考書、資格取得のための書籍などがずらりと並んでいます。)



その家賃や光熱費など、もっともコストのかかる部分を、長田店からの寄付金によってまかなっています。

こうした恊働こそ、西本さんがフリーヘルプを立ち上げる際に実現したかったこと。

(NPO法人フリーヘルプ代表の西本さん。)

(NPO法人フリーヘルプ代表の西本さん。)



西本さん
「長田店はフリーヘルプにとって、『すばらしい団体と組むことによってすごくいいことが起こる』という成功事例。貧困問題や障がい者支援など、社会的な問題に立ち向かっている良質な団体はたくさんあるけれど、みんな資金に困っています。

フリーヘルプからの寄付金によって運営される『場所』をつくることは、立ち上げの時からの目標でした。」

WACCAの存在は年々知られるようになり、地域の支援者も増える一方。
同時にフリーヘルプとの恊働事業であることも知られているので、学習支援のボランティアさんや、見学に来た学生さんも、みんなが「お役に立てれば」と、衣類を持ってくるそうです。

2つの団体が組むことで起こる「すごくいいこと」とはどんなことでしょう?WACCAの運営スタッフのひとり、「ウィメンズネットこうべ」理事の茂木さんにお話を聞いてみました。

茂木さんは、
「フリーヘルプの存在があるからこそ、WACCAの敷居が低くなり、当事者が相談に来やすい環境になっている」と話します。

茂木さん
「衣類の入った紙袋を片手に相談に来る人もいます。いきなり『相談があります』というよりも、
『衣類を持ってきたので、ついでにお話いいですか』と気軽に来やすいみたいで。

利用者さんたちも、『わたしも役に立ちたい』と衣類を持ってきたり、
フリーヘルプさんにお買い物に行ったり、みんなの楽しみのひとつになっていますよ。」

(WACCAを運営する「ウィメンズネット」の茂木さん。)

(WACCAを運営する「ウィメンズネット」の茂木さん。)



こうした居場所があることで、心に深い傷を抱え、孤独や絶望と闘っていたお母さんや子どもたちは、「仲間」と一緒に自立へ向け頑張ることができています。

さまざまな支援プログラムが年々充実し、何人もの人が就職や進学を実現させてきました。
昨年の春には、看護師の資格を取り就職が決まったお母さんも。

子どもたちが通う学習支援も大人気で、スペースはいつも超満員。
はじめはやんちゃだった子どもたちが、ボランティアさんに勉強を教わり、日に日に自信をつけて成長しているそうです。

オープンから3年、WACCAは長田の地域にすっかり溶け込み、
この場所を必要とする人たちにとって必要不可欠な存在になっています。

では、買い物に来るお客さんは、フリーヘルプのこうした活動をどのくらい認識しているのでしょうか。

長田店の店長・原田さんは、日々の接客の中で、お客さんの意識を垣間みることがあるそうです。

(以前は、アパレル業界でデザインや企画を担当していた原田さん。約3年前の求人をきっかけに入社しました。)

(以前は、アパレル業界でデザインや企画を担当していた原田さん。約3年前の求人をきっかけに入社しました。)



原田さん
「衣類の寄付を持ってこられる方が確実に増えていますね。
『もっと早く知っていればよかった』と言われることも多いです。
『買取りじゃいないの?』と聞かれることもありますが、それはこちらの発信不足なので、近所のリサイクルショップを案内するようにしています(笑)

お買い物をするお客さんも、私たちの活動を少なからず意識しているんじゃないかな、と感じることも多いです。寄付金の領収書を渡したときに、『これだけでいいの?』と言われることもあります。

東日本大震災への支援を募ったときにも、『ここなら安心して寄付できるわぁ』と言われて。
寄付金の報告をきちんと見てくれているんだな、とうれしくなりました。」

(恊働事業への寄付状況は、毎月店頭にて報告されています。)

(恊働事業への寄付状況は、毎月店頭にて報告されています。)



阪神大震災で大きな被害を受けた神戸市長田区では、「困っている人に手を差しのべる」という土壌ができあがっています。

フリーヘルプの活動は、地域に自然と溶け込み、今後もポジティブな影響を及ぼしていくことになりそうです。


「服が好き」「人と話すのが好き」は必須、組織運営にも関わることに


地域に密着し、支援の先にいる人たちをも魅了させる、「捨てられるはずの衣類を活用し、生活する上で何らかの問題を抱える地域の人を支援する」というフリーヘルプの事業ですが、支援を行うために絶対に必要なのはお店の「売上げ」。
そのため、接客・販売・バックヤード作業が毎日のメイン業務です。

開店前の掃除に始まり、開店後は品出し、ディスプレイのコーディネート変更など。レジでは会計だけでなく、ひっきりなしに来店するお客さんの相談に乗って商品を勧めたり、持ち込まれる寄付衣類を受け取ったり。

バックヤードでは1日中、寄付衣類を仕分け、アイロンがけ、値付け、検品を行い、翌日の新たな商品の準備をします。

手頃な値段で洋服が買えるので、お店に通う近所の人がたくさん。
店内は、いつもお客さんとの会話や笑い声でにぎわっています。

衣類をとおしたお客さんとのコミュニケーションも、フリーヘルプの大切な仕事。「服が好き」「接客が好き」という気持ちは必要不可欠です。

原田さん
「人とお話することが好きな人が向いていると思います。
買わないけどしゃべりにくるおばちゃんと世間話をしたり、『申し訳ないから』と言って買おうとするお客さんに『そんな無理して買わなくていいですよ!』って止めたり(笑)特に長田は、おしゃべり好きのおばちゃんが多いですからね。」

(長田店には常連さんも多く、ちょっとした会話も大切な仕事のひとつ。)

(長田店には常連さんも多く、ちょっとした会話も大切な仕事のひとつ。)



また、フリーヘルプでは現在、外部の協力を得ながら「組織の基盤づくり」を進めている最中。
業務が西本さんに偏っていること、組織の理念が曖昧なことなど、洗い出すほどに課題が山積みに。

月に1度のミーティングでは、みんなで頭をかかえながら、よりよい組織にするための話し合いを続けています。

正職員は現在4名。
今回の募集も、試用期間後は正職員としての採用になります。
会議での積極的な発言や提案はもちろん、まわりを巻き込んでプランを実行していくなど、
組織運営にも具体的に関わっていくことになります。


それぞれのライフスタイルを実現しやすい勤務時間


西本さんがフリーヘルプに対してこだわりを抱くのは、事業のことばかりではありません。

スタッフがフリーヘルプの仕事をしながら「自分らしい暮らし」ができるよう、勤務条件の設定を行っています。それが、月に約145時間という勤務時間。

(スタッフひとりひとりの健やかな暮らしを何よりも大事にしている西本さん。)

(スタッフひとりひとりの健やかな暮らしを何よりも大事にしている西本さん。)



西本さん
「将来的に、障がいのある人や、母子家庭のお母さんが働くことを想定して設定しました。
200〜300時間働きながら、子どもの世話をしたり新しい勉強をしたりするのは難しいので。

フリーヘルプ以外でも仕事や活動をしたい人にとっても、そこらへんが限界かと。

もっと営業時間を長くすれば売上が伸びることはわかっています。
けれど、やっぱり働く人にとって悪い影響が出るんじゃないかと思い、6年間このスタイルでがんばってきました。」

服を販売するお店でありながら、夕方5時には閉店、日曜はお休み。
「お客さんには不親切だと思うけど、働く人があっての仕事なのでね。それを第一に考えて、僕はこれを崩したくない。」

短い時間だからこそ、全員が高い集中力で効率的に働けているそう。
みなさん、「これがフリーヘルプのいいところ」と口を揃えます。

実際に、ダブルワークや趣味など、時間を有効的に使う人ばかり。
東加古川店店長の村崎さんは、昨年秋の求人をきっかけに大手企業から転職。

早朝から深夜まで会社にいた日々が、フリーヘルプに入り、大きく変わりました。

(「転職して良かった」と朗らかに話す村崎さん。)

(「転職して良かった」と朗らかに話す村崎さん。)



村崎さん
「フリーヘルプ以外の時間を他の仕事や趣味にまわし、時間の使い方が有効的になりました。
24時間、仕事をふくめて全てが自分のやりたいことになったので、すごく良かったと思いますね。」

とはいえ、時間にゆとりがある分、お給料は決して高いとは言えないのが本音。
企業からの転職の場合、大幅に収入が減ってしまうことも。それによって失うものはないのでしょうか。

村崎さん
「ストレスを発散するために、エステや買い物で散財するのはむずかしいから、人によってはつらいかも。わたしは、そこから抜け出せてよかったと思っているので。たぶん価値観でしょうね。」

たしかに、お給料はとらえ方次第なのかもしれません。
それに、ダブルワークで工夫をすれば、プラスの収入を得ることもできます。

西本さん
「今後は、『マンションを買うから、勤務時間を増やして金額をあげてほしい』という人も出てくると思います。

将来的には、フリーヘルプの中でも働き方がいろいろ出てくるんじゃないかな。ひとりひとりの人生を考えると、おのずと働き方に多様性が生まれるはずなんです。」

フリーヘルプでは、何事にも大きな決まりはありません。
「古着を活用して、困っている地域の人たちに貢献しよう」というモットーに共感した人たちが集まり、日々の業務をまっとうしながら、それぞれ、自分らしい暮らしを築いているのです。

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西本さん
「6年間やってきて、気持ちがいい仕事なのは確かです。
衣類を持ってきてくれる人にも感謝されるし、買ってくれる人にも「がんばってね」って言ってもらえる。

最初、フリーヘルプにはもっとネガティブな反応があると思っていたんですけどね。
ほとんどネガティブな意見を投げかけられることはなかったんですよ。」

数年かけて、地域に受け入れられてきたフリーヘルプは今まさに、次のステージへのぼろうとしているところ。あなたのこれまでの経験を「チャリティーショップ」という場所で活かしてみませんか?



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Job description
募集職種
企業名
NPO法人フリーヘルプ
募集期間
2017/1/31(火)〆切
募集職種
チャリティーショップでの販売・管理業務
(組織運営面でも力を発揮していただきます)
雇用形態
正職員
(ただし、6ヶ月の試用期間あり)
応募資格
社会的な活動やチャリティーショップの運営に
関心がある方。
ファッション・接客が好きな方。
フリーヘルプの事業を通した地域づくりに
興味がある方。
勤務地
FREE HELP 長田店
〒653-0036
兵庫県神戸市長田区腕塚町5丁目3番1
アスタくにづか1番館南棟1階
※長田店での勤務がメインですが、月に数日、
 東加古川店へ出勤あり
(東加古川店:〒675-0101
 兵庫県加古川市平岡町新在家29-7)
勤務時間
10:30~17:30
(月1〜2回、閉店後のミーティングあり)
給与
18万円
休日・休暇
週休2日(シフト制)
待遇
社保完備
交通費支給(上限15,000円/月まで)
上限を設けておりますが、通勤時間を短くし、
仕事以外の時間を充実させてほしいと考えています。
採用予定人数
1人
選考プロセス
1 ) 本サイトからエントリー後、
履歴書・簡単な職務経歴書をメールで送付ください。
(宛先:info@freehelp.jp)
原本は面接の際にお持ちいただきます。

2 ) 書類審査後、通過者の皆様にのみご連絡
(メール受領後、1週間以内)

3 ) 面談日時を相談の上、決定。

4 ) 一次面談を実施(随時)

5 ) 一次面談の合否をご連絡。
(面接後、2週間以内)

6 ) 店舗体験の日時を相談の上、決定。

7 ) 長田店にて、店舗体験を実施。

8 ) 選考結果をお知らせし、採用が決定

9 ) 勤務開始
応募者への質問
※エントリーフォームの自己紹介欄にお書きください。
1】フリーヘルプのようなチャリティーショップで
働きたい理由は?
2】あなたのどんなスキルを、フリーヘルプで
どのように活かしたいですか?
3】どんなファッションが好きですか?
WEBサイト
http://www.freehelp.jp/
メッセージ
毎日新たに出す商品があり、1点1点時代もテイストも異なるので、ファッションが好きな人にはワクワクできる仕事です。 店頭での販売業務がメインですが、関わるすべての方に「ありがとう」と言われる仕事。「社会にいいことをしている」という実感は常に感じられると思います。 アパレルの経験がなくても、「フリーヘルプのこれからを一緒につくりたい!」という意欲がある方は、ぜひ応募してみてください。