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大阪の中津に「Regottz」(リゴッツ)という美容室があります。
今回は、この美容室で働くアシスタントさん二名の募集です。
Prologue 取材前の休日に、髪を切ってもらった。
ちょうど伸びていた髪を、切ってもらうことにした。取材前の休日、バリ風の内装が施された店内に入ると、「いらっしゃいませー」と元気な声が返ってくる。
カットを担当してくださったのは、副店長の坂口貴徳さん。
僕と同じNPOで働く谷口さんの高校からの親友で、今回の掲載は、彼らの縁があって決まったものだ。
「細かくセットをしなくてもなんとなく整うように」という雑なオーダーにも関わらず、丁寧に仕上げてもらった。
切り立ての髪に触れると、感触がやわらかい。「梳(す)き方で違うんですよ」と言われて驚いた。
髪を切ってもらいながら、高校時代の話を聴いた。
「あの頃は『BIGになろう!』とか言ってました。お恥ずかしいんですけど」
と振り返る坂口さんは、鏡越しにうれしそうに見えた。
それにしても髪を切りながら、店内に目を配りながら、深い話にもついてくる。
大したものだなあと思う。
「谷口とは、いつか一緒に仕事ができたらいいなって言い合っていたんです。それが今回叶いました」と言われ、リラックスする場所なのに、身が引き締まる思いがした。
Story1 「楽しい職場」を。
後日、営業が終わって、心なしか空気が緩んだ店内で、インタビューをさせていただいた。今年で五周年を迎えたこの美容室を始める前、オーナーの後藤尚一郎さんは、こんな想いでいたそうだ。
後藤:リゴッツを立ち上げるまでに勤めた会社は二つありました。
僕自身、若かったのでわがままだった部分もありますが、集客に投資してくれなかったり、スタッフがころころ入れ替わったり、不満に思うことが幾つかありました。けれど、ある程度の収入があり、休みも多かったりで、不満ながらも何となく過ごしてました。
まあ、ぬるま湯に浸かってたイメージですね。
そこから出る決め手になったのは、なんだったのだろう?
後藤:このままだと溜まっている水みたいに、腐ってしまうと強く感じたからですかね。長い人生考えると、ここにこの先いてもいいのかなっていう。
で、その環境から未来を見いだせなかった。一言で言うと、やりがいがなかったです。
そうして生まれたのが、リゴッツ。
創業当時は、どんなことを大事に想っていたのだろう?
後藤:想ってたんは「楽しいお店」。
当時は、もう楽しいっていうのが一番。
みんなが楽しい環境がいいと思いながら、結果自分が楽しんでた。
そんな感じでしたね。
Story2 いる人の成長がうれしいと思える。
後藤さん一人ではじめた「楽しいお店」に奥さんが加わり、その後、一人増え、二人増え、立ち上げの一年目を終えた頃に入社したのが、最初に登場した坂口さんだった。坂口:僕も、前の店が居心地わるくて身体をこわしたんです。
手術受けなきゃいけなくなって、退社して。
そのことを専門学校の恩師に相談したときに「あんたに会わしたい人がおる」って言われて、学校の同窓会に行ったんです。
会わしたい人ってどんな人かなあと思いながら待ってたら
「オイッス!!」みたいな(笑)。
「おうおうおう」言いながら、
そのときのことを思い出す坂口さんの顔がほころんでいる。
僕らも自然に笑顔になる。
坂口:前が笑いのない職場やったんで、久々にそういう人に会って、うぉぉって衝撃受けながらも、話してみたらやっぱり、すごい、熱いなにか感じて。
で、お店を見に行くことになって、すごいなんか感じた。
自分がおるイメージが湧くというか。
面接もなかったし、書類も出してないんですけど、すぐ「飲みにいこか」と(笑)。
僕もそんとき若かったというか、勢いもあったんで「すぐ働きます!」。
でも、まだ手術終わってなかった(笑)。
で、入らしてもらって、とりあえず「手術だけ行ってきます!」(笑)。
入社したての坂口さんを、後藤さんはこんなふうに見ていたという。
後藤:「若いなあ」って感じ。
接客も自分だけが楽しむというスタイルでやってしまいがちですね、若い頃は。
坂口:ぐちゃぐちゃでしたね。
後藤:まあまあ、それはそれで、うちのお店は個性を伸ばすというか、
道徳の部分を守ればなんでもありやと思ってるんです。
自分が楽しんで接客しているときも「昔の自分といっしょやなあ」みたいな感じでみてましたけど、それがエゴであると気づいたときに、一歩階段を上がるってことだと思います。
みんなある程度の失敗は繰り返すと思うんでね。
そっからの成長っていうところがメインだと思うんで、やってみるっていうところが一番大事だと思います。
後藤さんから仕事を任され、時には衝突し、成長を続けた坂口さんは、一年前から副店長という役割を担っている。
坂口:役職手当もいただいて、自分なりに意味を考えたときに、これは「店を見る」からもらえる手当で、自分の売上げの手当じゃないっていうことがすごく腑に落ちて「変わらなあかんな」って思いました。
坂口:うちのお店は「みんなのしあわせを」って結構言うんですが、
ちょっとずつですけど、ホンマの意味で落とし込めてきました。
いる人の成長がうれしいと思える。
そうすると、世の中の見方ががらっと変わります。
Story3 「…この人についていこう。」
次に登場するのが、入社二年目の坂本実さん。これから応募される皆さんに一番近い存在と言える。
坂本:私は、専門学校を卒業して一年フリーターをしていました。
自分の中の変なこだわり―東京で働きたいとか、雑誌に載りたいとか、有名になりたいとか―が、ぜんぜん捨てきれなくて、だらだら過ごしてしまって。
でも、一年を迎えようとしたときに変わらなきゃなって思ったんです。
で、坂口さんと同じ恩師に会う機会があって「ここ行ってみな」と言われて、はじめて後藤さんに会いました。
どうしても崩せないあこがれの美容師像があったんですけど、後藤さんと話したときに「…この人についていこう」って思ったんです。
思わず「あれっ?」と声を上げてしまった。一年間<あこがれの美容師像>にこだわっていた人が、そんなに簡単に「この人についていこう」と思えるもの?と思ったからだ。
驚きついでに、失礼な質問をしてしまった。
「どうしても崩せなかったこだわりを溶かしてしまった後藤さんというのは、いったい何者なんですか?」
坂本:ふふふ。でも、正直一年もかかっているんですよ。就職活動をして、仲介業者みたいなところに行ったりもして、自分の考えも変わってきていました。
私、影響されやすいタイプやと思うんですけど、会ったときに、後藤さん、すごい熱い人やったんですよ。
そういう熱いところに自分も重なったし、店に入ったら自分が伸びるっていうふうに感じたんで、すぐに面接を受けさせてもらいました。
出会いの日、後藤さんと坂本さんは、近所の喫茶店で二時間近く語り合ったという。
坂本:一年フリーターやってるんで、イメージよくないだろうなって思ったんです。
後藤さんも経歴ききながら「えー?」って思ってたと思うんですよ。
でも、自分を知ってもらいたかったんで熱く話したら、ちょっと聴いてもらえた。分かろうとしてくれた。
それから、店のことを熱く語ってくれました。
個人的な感想で恐縮だが、僕はこの「ちょっと聴いてもらえた」「分かろうとしてくれた」という部分にぐっときてしまう。
坂本:自分の中で、サロンって一生いる場所だっていう考えがあって、それで石橋をガンガン叩いてました。
でも、いま変わらなきゃなあっていう気持ちがあって、そこにもう後藤さんが、すごい…
私がついていきたい人だって感じたので「いまやな」って思って。
それは大事な巡り合わせかなあと思って、すぐに決めました。
ちょっと勇気は要りましたけど。
そうして入社した坂本さんは、シャンプーからはじまり、カラー、ブロー、ワインディング(パーマをまとめる作業)などの仕事を経て、最近カットのトレーニングに入ったという。一般の美容室に比べて、かなり早くハサミを持たせてもらえているようだ。
そんな坂本さんと副店長の坂口さんの間で、ちょっとした摩擦が起きたことがある。
坂本:「坂本、ちょっと我強いんやないか、自分正しいと思ってるんやないか」って言われたんです。
自分としては普通だと思ってたんですけど「謙虚さとかも最近足りてないんやないか」って言われて、グサーッてきました。
坂口:どっかで摩擦が起こらないと成長ってないと思うんで、空気もちょっと悪いなあと思いながら、まあ見ようと思ってみてて。
坂本:言われたときは、反発しか出てこなかったです。
私、顔にすごい出るんですけど、坂口さんもそれを感じてたと思います。
「こいつ、分かってないな」みたいな。
摩擦が起きて空気が悪くなったとき、店の人たちは、どんなふうに坂本さんに接したのだろう?
坂本:うーん…って悩んでるのに、みんな、気づいてくれたんです。
話す機会もつくってくれました。
後々考えたら、我が強いっていうのもそうだし、「自分が正しい」と思ってる自分もいました。ちょっと振り返ることができてなかったんですね。
みんなが、道しるべじゃないですけど、立ってくれていたので、変な方向に行く前に成長できたかなと思います、ハイ。
一連の話を聴きながら、坂本さんの中で堅くこわばっていたものが、後藤さんの熱によって溶かされ、坂口さんや、店の人たちとの関わりでやわらかくなり、植物のようにすくすくと伸びていくイメージが浮かんだ。
Story4 「みんなのことを愛してる。」
そんなふうに、互いに摩擦を起こしながら成長する場、リゴッツ。熱源である後藤さんは、二人の話に「ええこと言ってくれるなあ」と照れながら、こう語った。
後藤:どうしてこの場ができたかと言われると、一言でいうと「みんながやってるから」。
スタンス的には僕がつくるっていうより、いまおるみんながつくる。「他力本願」ってすごい好きな言葉なんですけど、ま、あんまり一人じゃないって思ってるんですよ。
文中に登場した“恩師”は、後藤さんを「一番大事な生徒」だと公言しているという。
そんなふうに周りを惹きつける後藤さんに興味が湧いて、踏み込みすぎかなと思いながら、人生観について尋ねた。
後藤:僕自身が六歳の頃に父親を亡くしてるんですけど、そのお葬式が異常に盛大だったんです。
ただの商社のサラリーマンなんですけど、規模が大きいっていうことと、亡くなってからもお墓参りとか、家に出入りする人数がすごい多かったんです。
で、僕の生きる目的っていうのが、その…まあ、人が好きなんで、
やっぱり僕の死を悲しんでくれる人がどんだけおるかっていうところなんかなって。
そう語る後藤さんの話は、やがて、リゴッツで働くみんなへの想いに流れ込んであふれた。
後藤:僕、ホンマに、恥ずかしくなく言えるんですよ。
みんなといっしょに成功したい。
みんなの幸せを心から願っているし、
みんなのことを愛してるって。
ホンマに思ってるか分かってへんときは、言えなかったんです。
いまはもう恥ずかしげもなく、別にだれにでも言える。
そこはもう、ホンマに心から思ってるからですね。
ぶれないですね、そこは。
「すごいな」と思った。
「愛してる」という聞き慣れない言葉のインパクトもあったけれど、その言葉がすんなり伝わってくることにも驚いて、言葉を失った。
坂本さんが「この人についていこう」と感じた気持ちが分かるような気がした。
リゴッツの経営理念は「ファミリーでありつづける」。
この家族に加わるのは、どんな人がいいのだろう?
新しく来る方に求めることを尋ねたところ、答えはシンプルだった。
後藤:心からの笑顔で接客ができる子。それだけでいいと思います。
「いらっしゃいませ」っていうときに、ホンマに「いらっしゃいませ」って思ってる感じ。
それって面接で会話してたらすぐ分かることなんで、それだけOKやったらOKですね。
あとは、できると思います。
カットは練習したらできると思いますし。
* * *
インタビュー中、そんな話はほとんど出てこなかったけれど、
美容師は大変な仕事のはずです。
一日中立ち仕事だし、お客さんとのやりとりなど神経もつかいます。
手荒れも心配です。
でも、そうした大変さが自分の成長につながっていると感じられるなら、
誰かの成長を喜べるようになるのだとしたら、
やがて、みんなを愛してると恥ずかしげもなく言えるようになるとしたら。どんな場所であれ、そう感じることができたら、人はうれしいんじゃないかなあ。
語られた言葉は実態そのままではないし、求人広告なのだからもう少しクールであったほうがいいのかもしれないけれど、リゴッツは「みんなのことを愛してる」美容室だと、僕には感じられました。
(2012/09/10 サワ)
Job description
募集職種
- 企業・団体名
- 株式会社リゴッツ
- 募集期間
- 2013年11月1日(金)~2013年11月30日(土) ※それ以降の募集については、随時お知らせ致します。
- 募集業種
(どんな仕事か詳細明記が可能でしたらお願い致します。) - アシスタント
シャンプー、カラー塗布、パーマ、ヘッドスパ、ブロー etcカット以外の美容業務全般、
- 雇用形態
- 正社員
- 応募資格
- 要美容師免許(経験2年以上)
- 勤務地
- 大阪府大阪市北区中津1-7-13
- 勤務時間
- 9:30〜20:00 *シフト制
- 給与
- 基本給、残業手当、皆勤手当、技術手当、店販手当、賞与年2回 ¥155,000〜
- 休日・休暇
- 月曜日、第3火曜日、月1日有給、年末年始5連休、夏休み5連休
- 待遇
(交通費・社会保険・手当・福利厚生・資格優遇など) - 交通費、厚生年金、整容国保、社員旅行(海外)
- 採用予定人数
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- 選考プロセス
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