studio-Lのワークショッププログラム <イベントレポート>
2013.10.16
NEWS
少子高齢化や遊休地の増加、商店街の衰退など
地域の課題を、外部からの力ではなく
そこに住む人たちが自分たちの力で解決していけるようにサポートする。
それが山崎亮さん率いるstudio-Lの役割です。
その仕事の魅力や働き方については
地域デザイン特集企画のオープニングイベントにて、
山崎さんにたっぷり話していただきました。
その様子は以下リンクをご覧ください。
studio-Lのメンバーは、仕事の中で
さまざまなワークショップの手法を実践されています。
先日、そんなstudio-Lの方々とハローライフがコラボし、
お仕事探し中の方へ向けたワークショップを実施させていただきました。
テーマは、「傍(はた)を楽(らく)にする」
studio-Lの方々の働き方の根底にある考え方です。
■ 傍(はた)を楽(らく)にする
「傍(はた)を楽(らく)にする」とは、
「働く」という言葉の言葉遊びのようなものですが、
仕事をしていくことは周りの人を楽にしていくことなんだ、という考え方です。
確かにどんな仕事であろうと、誰かを楽にし、笑顔にするためにその仕事が存在します。
「仕事をすれば、だれかが笑顔になる」
そう考えるだけで、「働く」ということのイメージが
大きく変わってくるのではないでしょうか。
今回のワークショップでは、どうすれば自分の周りの人が楽になれるのか、
自分の周りの大切な人のことを思い浮かべながら仕事について考えていきました。
■ ワークショップ「傍楽(はたらく)を考えよう!
それではここから、当日行ったワークショップを疑似体験していただきたいと思います。
よろしければ一緒に「傍楽」を考えてみてください。
【ワーク】
はじめに、あなたのそばにいる大切な人のことを思い浮かべてください。
①その方が今困っていることはありますか?
②その方の困りごとに対して、あなたが出来ることはありますか?
③出来るかどうかに関わらず、その方にやってあげたいことはありますか?
これらの質問は、
「周りの人を楽にする」という視点で仕事を考える質問です。
何か新しいことを始めたり、企画を考えたりするときに大切だといわれる、「3つの輪」という考え方があります。
①困りごと(needs)
②できること(can)
③やってみたいこと(want)
この3つの要素がバランスすることが大切だといわれています。
例えば、
want + can (やってみたいこでできることでも、求められていなければ、それは趣味です)
can + needs (できることで求められていることでも、やってみたいことでなければ、それは労働です)
needs + want(求められていてやってみたいことでも、実現できなければ、それは夢です)
というように、3つの要素がうまくバランスしたところに、企画の種があるといわれています。
当日のワークでは、それぞれが自分のそばにいる大切な人を思い浮かべ、
様々な工夫を凝らしながらこれら3つの要素を考えていきました。
自分のそばにいる大切な人を楽にするために何ができるのかを考え、
そのアイデアにグループメンバーのアイデアを重ねていきました。
そうして集まったアイデアをもとに、
一人一人が、大切な人のためにできるお仕事のプラン名と事業内容まで考えられたら終了です。
数々の興味深いプランが作られましたが、
出来上がったプランの中から一部を紹介します。
『森のお散歩カウンセリング』
相手:家からなかなか出られない、引きこもり状態の弟のために。
部屋の中に観葉植物などを増やし、森のような環境をつくる。
気持ちが良くなり外に出られるようになったら、
近所の公園や森を散歩しながらのカウンセリングを行う。
普段とは違った環境でのカウンセリングで、元気になってほしい。
『オシゴトサカソTOUR会社』
相手:やりたいことがたくさんあって、転職を考えている会社の先輩のために。
色々な人との出会いがセッティングされた旅を企画する旅行会社。
人と出会っていく中で自分の価値観を広げていくことができるので、
自分に合った仕事を見つけていってほしい。
みなさん一人ひとりが、
自分の周りの大切な人のことを想い、プランを考えて下さいました。
最後にはハローライフ独自の仮想通貨「ハロー」を使い、
利用してみたいと思ったプランにみんなで投資を行なっていきます。
「自分のそばの大切な人のために考えたことなのに、お金がもらえる」
という感覚を体験することで、
仕事とは傍を楽にすることなんだ、ということが実感できるワークショップでした。
参加していただいた方からは、
・困っている事が仕事になるという事をわかりやすく体験できました。
・心を込めた仕事をするためには、
「心から大事にしたい人のためにできること」を考えることから始まるのだと気づいた。
・1つの案をみんなで考えると、一人で考えるより素晴らしいものなる。
というような感想をいただきました。
今回のワークショップが、
参加された皆様の仕事観の広がりに繋がっていればうれしいです。
今回このような機会を提供してくださったstudio-Lの皆様に感謝し、
これからもハローライフという場から新しい仕事観や働き方のご提案ができるように
様々なイベントを行っていきたいと思います。