大阪西区にある民間による就労支援・ブックカフェ・イベントスペースなどの複合施設。
グッドデザイン賞受賞
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  • 株式会社マイファーム
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    本能が喜ぶ心地よさ。やさしい時間が育てるもの。

    農園の看板
    車が走る国道の周りにはたくさん住宅地。そんなとても普通な街並みの中に、ゆっくりとやさしく時間が流れる一画があった。株式会社マイファームが手がける農園だ。

    マイファームは、耕作放棄地を蘇らせ、一般に貸し農園として提供している。利用者は、自分で耕し、種を植え、育て、収穫して食べるという“自産自消”の過程を経て、精神的にも物質的にも豊かな感情を得ていく。現在は、全国に76の農園を展開中だ。今回はこの農園の管理人アシスタントを募集している。

     

     

     

     

     

    Story1  農園の“人”ってどんな人?

    管理人の芦田善之さんが、ひとなつっこい笑顔で農園案内してくれた。

    芦田さん芦田さんは現在58歳。約30年間、専業農家として活躍していたが、あるとき腰を痛め、「あと10年くらい何しようかな」と考えていたところ、マイファームをインターネットで知り、スタッフとして応募した。野菜づくりをしたことがない人に、自分の経験を伝えていくことに時間を使おうと思ったそうだ。「わたしの農業人生の後半としては、丁度いいかな。」とチャーミングに笑ってみせた。

    畑にはさまざまな冬野菜がモリモリと育っていた。玉葱、エンドウ、水菜、葱、カリフラワー、ブロッコリー、そら豆、白菜、小松菜、人

    モリモリ育つ野菜参、ほうれん草、赤かぶ、いちごなどなど。これだけあればスーパーで何も買わなくても生きていける様な気がする。マイファームは、趣味や子どもへの食育を考えファミリーで利用する人が多いそうだ。

    「スーパーに並んでるキレイに洗われた野菜しか見たことがないから、土がついていたり虫食いがある野菜を嫌がる子どもさんもいるんですよ。でも食べてみるとやっぱり野菜の本来の味がぎゅっと詰まった自分で育てた野菜を、おいしいと思ってくれる。厳しい環境の中で育った野菜のほうがおいしいですよ、やっぱり。人間と一緒ですね、やりすぎるといけませんけどね。笑。」

    普段は農園でどんな仕事をしているんだろう。

    お仕事中「利用者さんの相談にのったり、野菜づくりに関するアテンドをしています。この野菜はこうやって手入れするといいですよとか、何を植えようか迷ってはったら鍋に入れる野菜一式をおすすめしたり。あとは、農園を利用者さんが気持ちよく使えるように、農具や敷地の手入れをしたり、掃除をしたり、ピンセットで野菜についた虫を取ったり。冬場はみんなで焼き芋をやいたり、お茶を飲んだりしてコミュニケーションをとっています。」

    都会のスピードで生活している人にとっては、なんともゆっくりしたリズムに驚くだろうと思う。新年に田舎に帰省した人も多いと思うが、そんな時間がずっとここにはあるのだ。

     

     

    Story2  心地よさの秘訣

    このゆっくりとした時間について、マイファームの代表・西辻一真さんにお話をうかがった。

    代表の西辻さん
    「僕たちは、自分がどれだけ慌てても、がんばっても、変わらないものがあるということを理解しないといけないと思っています。」

    つまりは、作物の成長のスピードのことだ。なるほど、どれだけ人間が一生懸命がんばったところで野菜の成長のスピードが変わることはない。ゆっくりとゆっくりと時間をかけて育っていく。「ゆっくりと歩む」「待つ」ということは、マイファームで働く人にとってとても大切なことなのだ。

    「芦田さんが、お客さんに早く次の行程を経験してほしいと思っても無理ですよね。だって野菜はすぐには育たないから。一方で、お客さんがたくさん教えてほしいと思っても現状の野菜の状態しか教えられない。じゃあ芦田さんはどういう行動に出るかというと、今日の天気が農園にどう影響しているのかとか、雲の流れから風向きを一緒に感じたりとか、いつ雨が来そうだからこう対処しましょうとか、あらゆる自然のことを共有するようになるんです。時をゆっくりと共有する中で、じゃあ自分がどんな付加価値を与えることができるんだろうと考えることが大事だと思っています。」

    野菜作りのノウハウを形式的にただ教えればいいということではなく、そこにある土の状態、天候、季節、利用者さんのモチベーションと関係性、様々なことにアンテナをはって能動的によりよい価値を提供していこうとする姿勢が求められている。大事なのは農業経験ではなく、サービス提供能力またはそれを身につけようとする姿勢ということだ。奥が深いなと感じる。

    Story3  マイファームのこれまで

    マイファームは、自産自消の精神を広めることと、全国にある耕作放棄地を再生すること(農地に戻すこと)を会社のミッションとしている。2007年から始まったマイファーム。これまでの間に見えてきたものをおうかがいした。

    農園で取材「最初のころはただ単に自産自消を広めたいとか、単純に使ってない農地があったら使おうということしか考えてなかったけど、この自産自消を極めていくと農業の奥深くが見えてきた。これは農地法を変えないといけないなとか、農業に取り組む人たちってこんなこと考えるんだなとか…趣味やライフスタイルの一部としての自産自消だけではなく、教育やコミュニティや伝統や文化と深くつながっていること、色んなことが見えてきた。自産自消という考えに枠組みが増えたような感覚があります。」

     

    のどかな空気考えれば考えるほど農業は大切だと感じる一方で、今の日本ではどうしてもやりにくい現状があるそうだ。政策自体を変えていくこと、農業技術を伝えていく人を育成するアカデミーの展開、農を職とする人の育成と機会創出。西辻さんは、2010年から農林水産省の政策審議委員という立場に立ち、日本の農業界に変革を起こそうとしている。立ち上げのころからの経験の全てを吸収し、常に農業分野から社会を良くしていこうとする心を忘れない。

    「近い将来は、お世話になった人・場所に恩返しをしたい。出身の福井県に戻って、福井の農業を盛り上げていきたい。やっぱ東京出ないとねとか周りによくゆわれるけど、全く興味ないんだよね(笑)自分の中で、こういう地域の農業があれば確実によくなるというものが確実にあるから、ほんとはすぐ福井に帰ってやりたいけど、今はこの場所が大事だからね。」と少年のように語る西辻さんは、省の政策審議に携わる人らしからぬ親しみやすさとおおらかさがある。こんな人がお兄ちゃんだったらいいなと思う。

    マイファームに向いている人は?

    大根をいただいた「自産自消を広めたい。耕作地を増やしたいと思ってもらうことがまず第一。そして、自分が農業を学びたいと思うかどうか、学んだことを伝えたいと思うかどうかかな?」

    性格的には「あんな人たちが多いよ」と芦田さんを指す。「しぜんじん(自然人)」「飾らない人」そんな人が多いそうだ。また、マイファームは、ニート・ひきこもり状態だった若者も受け入れている。そういう人も多いらしい。ニートの中で働く意志を持ち行動を起こしている“レイブル”の若者も歓迎とのこと。

     

    「自分の歩んできた道の中で、しょうもないなと思うことやおもしろいと思うことが何かひとつあると思う。そこになにかやってみようかなと思ったらやってみたらいい。僕の場合は荒れた休耕地へのなぜ?という想いだった。」

    最後にマイファームが大事にしていることを聞いてみた。

    優しい空気をもつ西辻さん「アメリカの石油王・カーネギーの言葉で、富を持って死ぬというのは不名誉である、という言葉があるけれど、本質的にはそれは人間はお金か名誉でしか満たされないって理解して、初めて聞いた時はイヤな言葉だなぁと思ったんだけど、あながち間違ってない。死んだときにたくさんの花がもらえるのが嬉しいのか、資産をどうするのかとかいわれるのが嬉しいのか。僕は、死んだときにたくさんの人に来てもらいたいと思う。名誉って目に見えない“ありがとう”の規模だと思うんだ。それが多い会社になりたいな。そんな文化を会社につくっていきたい。」

    虫の声。農具を手入れする音。やさしい音が流れるそんな場所でした。マイファームの理念・空気に、“心地よさ”を感じたらぜひ。(タガワ)

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