今の若者を理解しようとし、惹きつける。株式会社ナカニが大切にしている柔軟な姿勢と採用マインド

date:2017.10.13


注染という技法を用い、手ぬぐいを製造・販売している株式会社ナカニ。2008年からはオリジナルブランド「にじゆら」をリリースされました。会社にとって一番大事なのは「人」だと断言する中尾社長の想いは、採用活動をはじめ人材育成にも反映されています。そんな中尾雄二社長と、ハローライフでナカニへの就職を決めた職人の三木大典さん、営業・生産管理を担当する奥田智隆さんにお話を伺いました。

「中小企業こそストーリーの発信を」
まっすぐな若者と、ハローライフで出会えた。



(社長の中尾雄二さん)



ー人手不足や売手市場。中小企業にとっては厳しい時代言われていますが、中尾社長がこれまでの採用活動や人材育成において大事にされてきたことはなんでしょうか。

やっぱり会社を続けていこうと思ったら「人」なんです。一番お金をかけるべきところ。
しかし、大企業のような好待遇を提示できるわけではありません。分かりやすい条件や待遇で勝負できないのであれば、中小企業こそ自社の魅力や働きがいといったストーリーをしっかり伝えることが必要だと思います。

ーストーリー、ですか。

会社や経営者が「何を考えているのか」「今後どうしていきたいのか」をちゃんと伝えることですね。ただ、募集要項を並べているだけの求人では、労働条件だけの勝負になってしまいます。経営者や現場で働いている人の想いを知ることで、仕事を探す方も働くイメージを持ってくれるのではないかと思います。

ー「働くイメージが持てるか?」ハローライフの記事でも、大切にしている考え方です。

経営者としてちゃんと会社を経営し、社員や応募者には前向きになれるようなことを話しながら…時に心が折れそうになることもありますけどね(笑)自分が後ろ向きなことを言ったら終わりだと思っています。例え厳しい状況のときも、包み隠さずに「現状はこうだけど、これからはこうしていきたい」と真摯に向き合って、伝えるようにしていますね。


ー良い部分も悪い部分も、会社のありのままを伝えること。とても大切なことだと思います。実際にハローライフを通じてどのような方が応募されましたか?

生きることにも、働くことにも真面目な人が多いですね。誠実というか正直というか、ずるさがないほんとうにまっすぐで信頼できる人が多いと思います。ハローライフを通して採用した職人の三木や営業の奥田も、会社にとって要の存在になっていますよ。

ー要の存在に!それはとても嬉しいです!

企業成長の要はやっぱり「人」
今の若者と、長い時間軸で向き合い続ける。


ー「染色」のような仕事だと、経験のない人がほとんどだと思います。人材育成はどうされているのでしょうか?

昔と今で違うのは、「若い子たちが、ここで仕事をし続けていくにはどうしたらいいか?」を重視して考えているということです。自分一人が頑張って教え続けても「なんで失敗を繰り返すのか」「どうして伝わらないのか」とイライラすることは当然あります。でも、一人ひとりに長い目で向き合い、できないことに対して、その子が「できない」のではなく100%を尽くしているけれど「今はできない」だけだという見方をするようにしています。

ー長い時間軸で一人ひとりと向き合っているんですね。「できない」のではなく「今はできない」、なんだか安心する言葉です。

事業を続ける限りはなにより「人」が大事。現場は職人ありきなので特にですね。職人は1年2年でできるようになる仕事ではありません。今いる子が辞めてしまったら、代わりのスタッフを採用して育てていかないといけない。今の状況が厳しいからといって採用をゼロにしてしまったら、新しい職人を育てるまでに5年くらいかかってしまいます。厳しくても採用を続けて育てていかないといけないんです。


ーやっぱり「人」なんですね。

一人ひとりのスタッフがいてこそ会社が成り立っています。けれど、だからといって「やめないで、やめないで」と言うのも違うと思います。もし、誰かが抜けたとしても会社が経営できるよう、仕組みを整えたり全体を育てていくことを、経営者は心がける必要があると感じますね。

よその会社の台所事情はわからないですが、会社を続けていこうと思ったら「人」なんです。一番お金をかけないといけないところ。経営者の給料を月5万、10万、削ってでもやるべき必要なことです。

自転車操業で今にも倒れそうな状況なら仕方がないが、普通に苦しいというレベルでもなんとかやっている、少なくとも経営者自身に給料が払えているのなら、半年か一年くらい削ってでも、人に投資すればその何倍もかえってくる。だから、そうするべきなんです。


転職でナカニにたどり着いたふたり。
中小企業でのものづくりの魅力は?


続いて、現在職人として活躍をされている三木さんにお話を伺います。

ー現在の仕事内容について教えてください。

現在は職人として、注染の中でも板場という、染める前に型紙を使って生地に防染糊を塗り込んでいく仕事をしています。


ー職人のお仕事ですね…!ちなみに以前は、どのようなお仕事をされていたのですか。

広告関係ですね、具体的に言うとカメラマンの事務所で助手として働いていました。
人物、物撮り、料理写真など簡単なものは撮影していましたね。

ー今とは全く違う業界で働いていたのですね…!ナカニへ応募しようと思った理由はなんでしたか?

転職を考えていたときは、次は違う分野の仕事に挑戦してみようと思っていました。もともとものづくりや製造の仕事に興味があって、その時にナカニの記事を読みました。前職と全く違う仕事でもありましたし、当時30歳を過ぎていたので職人になるには遅いだろうかとも思いましたが、行ってダメだったらしょうがない、と挑戦してみました。それまでは、まさか染色の仕事をすると思っていませんでしたけどね。

基本的にずっとひとりでやる仕事ですが、工場では先輩が丁寧に教えてくれたので未経験からのスタートも働きにくさはなかったですね。自分からも聞きに行ったりする方だったのでしっかり教えてくれたのかもしれません。今思うと聞きすぎだったかもしれませんが…(笑)


ー「30歳」が未経験職種への挑戦のボーダーラインと言われがちですが、何事もチャレンジしてみないと分からないですね。職人仕事は実際のところいかがですか?

完全なルーティンワークにならない、一回できるようになったからといって仕事がこなせるようになる訳ではないことが難しくも面白いと感じますね。
同じ仕事でも、気温や不確定要素が入っていくことで仕上がりが変わるんです。他の人の作業を見て、「こういうやり方もあるのか!」という発見も日々ありますね。

ー最後に、今後やっていきたいと思うことを聞かせてください。

入社してから2年半がたちました。今後は、技術を向上していきたいと思っています。先日注染では普段やらない和紙でできた生地に注染をして欲しいというご依頼があり今日も麻を編み込んだ生地の糊置きをしました。普段やってるものは見当がつくのですが、今でも分からないことは難しいし、不安もあります。でも可能性をもっと広げていきたいと思っているんです。


最後に、営業・生産管理を担当している奥田智隆さんにお話を伺います。

ー現在の仕事内容について教えてください。

現在は、にじゆらブランドの生産管理と営業の担当をしています。具体的な仕事内容としては、営業は百貨店との商談や催事出展にあたっての調整業務、生産管理は店頭の在庫状況や売れ行きなどを見て、職人さんに製造の発注をしていますね。


ー業務が多岐に渡っていますね…!ハローライフを知ったきっかけはなんでしたか?

奥さんに紹介してもらったことがきっかけでした。検索でハローライフを見つけて気に入ったみたいで。何も聞かされないまま「読んでみて」と言われて記事を読みました。その中で今の会社の記事を見つけて、直接電話をしましたね。その後面接に行きました。

ー奥さんの後押しが今につながっているのですね。はじめてナカニさんの記事を見たときのことは覚えてらっしゃいますか?

しっかり現場の様子が伝わってきましたね。すごくわかりやすかった。現場に行ったときも文章の描写通りノリの匂いがしたし、社長や働いているスタッフも記事に書いてある通りの人たちでした。


ー記事をしっかり読み込んでくださったのが伝わってきます…。では、記事を読んで今の会社に応募しようと思ったきっかけはなんでしたか?

正直なところ手ぬぐいに興味はなかったのですが、形のあるものづくりに興味があったのがきっかけですね。もともと職人志望での応募だったのですが、「君に似ているタイプで営業をやっているスタッフとウマが合うのではないか」と言われました。「今、あべのハルカスで専務が催事をやっているので行ってくれ」と言われ、そこで二次面接でしたね。

ーなるほど…!最終的な入社の決め手はなんでしたか?

人ですね。社長はもちろんのこと、人との相性がとてもいいなと思いました。初めて会ったにも関わらず、会社の大事なところまで話して下さって…。「こんな深い話までして大丈夫なのかな?」と感じましたが、この人たちと一緒に働いていきたいという思いが湧いてきましたね。


ー入社して、3年が経ったとお聞きしましたが、今後やっていきたいことはありますか?

現在は、営業・生産管理を担当しているのですが、この先は現場で職人をやってみたいと思っています。営業のことを知っている職人がいるのは、また面白いと思うんです。

ー最後に、大企業から、中小企業へ転職して感じる良かった点を教えてください。

前職は1000人以上の大企業で、自分がこうしたいと思った意見も上の上の上…へと回されていきました。でも、この会社はすぐそこに社長や専務がいる、垣根なく距離が近いのが特長だと思います。適材適所で話し合いもできますし、自分の責任が大きくなるにつれて面白さも出てくるのも魅力ですね。

【会社紹介】
株式会社ナカニ
■事業内容:
・注染・捺染(ロール及びスクリーンプリント)加工
・注染手ぬぐい「にじゆら」企画・販売・店舗経営
・広巾注染「たしたん」企画
・「Reカタチ」企画・販売
・手ぬぐい体操普及活動
■社員数:45名 ※2017年1月時点
■webサイト:http://nakani.co.jp/


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