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2012.12.10 公開 2017.10.11 更新
クローバーラボ株式会社
あたたかくて、溶ける。

※ハローライフでの募集は終了してますが、採用状況は各社に問合せください

「会社は冷たいもの」。そんなイメージをあたためて溶かす職場があるとしたら、
なんだかとてもうれしい気がする。

大阪市北区にあるクローバーラボ株式会社(以下「クローバーラボ」)は、
mobage、GREE、mixi用のソーシャルゲームなどを開発している会社です。
今回は、この会社の「あたためて溶かす作用」の探求報告です。

Prologue 緑と白


クローバーラボのオフィスは、地下鉄御堂筋線の中津駅を降りて、すこし歩いたところにある。
そばには公園があって、僕たちはインタビューまでの時間、
ここでカップルを邪魔しようとする鳩を眺めながら、のんびりとすごした。

エレベーターに乗って五階まで上がり、オフィスに入る。
入口には、バーカウンターがある。ここは社員が談笑するスペースなのだけれど、
もっぱら社長である小山力也さんの居場所になっているのだとか。

様々な銘柄のボトルの間に、
小山さんがビールマイスターの資格をとった額が飾られているのが、ちょっと可笑しい。

奥に進むと、社員全員がひとかたまりになってパソコンに向かっていた。
クローバーラボには、インターン生も含めると37名が在籍している。
机も椅子も壁も、クローバーの緑と白で統一されている。

僕たちは壁面がホワイトボードになっている会議室に通されて、
小山さんと、ここで働く三人にインタビューを行った。

STORY1 “居場所”みたいな感じになりつつあります。


森田千尋さんは、今年の九月に入社したばかりのデザイナーさん。
いまはソーシャルゲームのキャラクターやアイテムのデザインを担当している。
彼女の入社に至る経緯を追うところから話をはじめてみたい。

大学を中退して「ふわふわしていた」という彼女は、
クローバーラボの面接に行って、こう感じたという。

森田
「とりあえず、のちのちにいかせればいいやみたいな
軽いノリだったんですけれども、
面接で会った方の印象とかもすごくよくて、
必ず入ってみせるという意志で、入ってきました」

軽いノリが「必ず入ってみせる」という意志に変わったのは、どうしてですか?

森田
「たしかなものではないんですけど、
必要とされてるような気が、一方的にちょっと感じられたので」

必要とされてる気が、した。
その言葉が気になってさらに尋ねると、
森田さんは、社長の小山さんとの面接の話をしてくれた。

森田
「経歴とか自信があるわけじゃないので、
社長さんとお話するなんて、やっぱりすごい不安だったんですよ。

でも、会ってみると、すごい、わ、なんだろう、
空気があたたかいというか、
もっと堅いものだと思ってたんですけど、
すごいなんか、近所のおじさんみたいな感覚で」

わっと笑いが起こる。

森田
「はっ!すごいいま、
ものすごい失礼なことを言ってしまったような‥」

小山
「いえいえ、ぜんぜん大丈夫っす。大丈夫っす」

そんな小山さんとの面接を経て、入社した森田さん。
入ってからは、どんなことを感じたのだろう?

森田
「いっしょに働いてる方が高め合ってるっていうか。
特にデザイナーさんは、イラストとかそれぞれ個性があったりするんですよ。
で、お互い上下関係なく『このデザインどうかな』とか言い合えるので
高め合える感じがして、それがさらにこう、
ぎすぎすした感じじゃなくて、自然で、学校みたいな感じで。

デザインって孤独な作業だと、わたしは勝手に思ってたんですね。
でも、デザイナーさんだけじゃなく、プログラマーさんとか
いろんな方と会話して一つのものをつくる。
自分の技術をいかしつつ、その輪に入れるってことがすごいたのしくて」

森田
「会社に入ってデザイン作業をすると、
堅くて自分の思うように描けないんじゃないかとか、
家で作業した方が効率いいんじゃないかとか思ってたんですけど、
ぜんぜんそんなことなくて。

会社ってすっごい冷たいイメージがあったんですよ。
それがすごいあたたかくてー。
ほんとになんかこう“居場所”みたいな感じになりつつあります」

感動して、そのとき僕は、次に質問することを忘れてしまった。
”居場所”という言葉に反応して、鳥肌のようなものが
ぞくぞくっと身体を通り抜けていく感じ。

森田さんの会社に対する「すっごい冷たい」イメージは、
小山さんやクローバーラボに入って、あたたかく溶けた。
そして、ここは彼女の“居場所”になりつつある。

それは、ものすごいことだと思った。


STORY 2 家とおなじくらいの


クローバーラボは、2009年7月に小山さんと友人が創業した会社だ。
ホームページには、
「今まで自分が働いていた会社で尊敬できる社長に出会えなかった。
それなら理想とする会社を自分でつくろうと思いました」とある。

小山
「自分自身のがんばりたいっていう気持ちを
本来はサポートしてくれるはずの仲間というか、
会社だったり上司だったり友人だったり、
そういう関係が、希薄やなあってすごく感じて。

会社って、仕事って、一生のうちの
かなりの時間、年数をつかってやるものなので、
本来、家と同じぐらい居心地がよくないと
毎日出社するのもいやですし、仕事するのもいやですし。

できればそういう環境をつくりたいなあっていうのが、
想いのベースとして大きくありました」

家と同じくらい居心地のよい環境。
クローバーラボが創業三年目にも関わらず、
定年退職を推奨し、退職金制度を設けているのもこうした想いからだ。

小山
「僕自身は雇う以上、絶対定年まで働いてもらいたいって気持ちが当然あります。
そのための退職金制度や人事制度を早期の段階でつくって、
ずっとこの会社で働いていくとこうなるっていう目安みたいなものをつくってるので、
先が一つ見えるっていうのは、安心感になってるんじゃないかなと思います。

この会社で安心して働けるっていう気持ちが、少しずつ芽生えてくれれば、
目の前の仕事というか、自分のやりたいことに
打ち込んでもらえるんじゃないかなあとは思いますね。
やっぱり不安材料を抱えたりした状態で、全力投球ってできないじゃないですか」

他の会社から転職してきた
プログラマーの高畠洋さんは、そんな小山さんをこう見ている。

高畠
「入社して一番ギャップを感じたのは、代表ですかね。
いままで入ってた会社だったら、社長とか代表は、
ちょっと威圧的な感じで壁があったんですね。
トップで、近寄りがたい存在で。
いままで全員『社長』って呼んでたんですけど、
小山さんにだけは『小山さん』って感じで壁がなくて」

壁がないのは、小山さん個人に限ったものではないらしい。

高畠
「以前は、会社の中で部門が分かれていたら
『オレの仕事は、この作業だけ』とか範囲が決められてて、
部門間で結構ぎすぎすしてたんですね。

それがクローバーラボでは、
別に壁をつくらず、できる人がいたらやるっていうかたちで、
なんていうんですかね、いやなしがらみがない」

いやなしがらみがない。
人事の仕事を担っている荻野侑(ゆう)さんは、こう語っている。

荻野
「会社ってたぶん人間関係が一番苦しむところだと思うんですけども、
そこに対する心配がクローバーにはそんなにないんではないかなって思います。

なんでしょうね、誰かを蹴落として誰かが上がるとかそういうのもないですし、
一人が上がるためにみんなで階段をつくってあげるっていうか、
そういう空気がたぶん、
クローバーの風土なんじゃないかなあって、僕は思っています」

クローバーの空気、風や土。
それを支えているものは、なんだろう?

小山
「やっぱコミュニケーションですね。とにかく会話をすると。
普段の仕事中のコミュニケーションもそうですし、
月一回の親睦会とかもやってるので、
そういう場所で普段しゃべらない人とおなじ席に座ってしゃべったりとか、
そういうことを積極的にやっていきたいなと思ってます」

会議室がだんだんあったまってきて、のぼせるような感じになった。
最初とても緊張していた森田さんにいまの気分を尋ねると、こんな返事が返ってきた。

森田
「いま、ちょっとだいぶ、やらかくはなってきました」

そう、あったまるとやらかくなる。
そんな作用がクローバーラボにはあるらしい。
そして、それを支えているのは、会話をすること。

‥‥でも、それだけだろうか?
しがらみがなくて、にこにこ集まって、あたたかくて、
会話を大事にしていて、退職金制度があって、
すてきな会社がクローバーラボ、ということでいいんだろうか?

そんなことだけで、いまの時代に
終身雇用を目指すなんてことが、できるんだろうか。
実際に「あたためてやらかくする」作用が起きるんだろうか。

なごやかな雰囲気の中、僕はそんなことを感じ、考えていた。
そんな見方をしてしまう僕が、ひねくれすぎなんだろうか。


STORY3 人間のダークサイドを僕は肯定します。


これまで、クローバーラボは、こんな視点で人を採用してきたという。

小山
「さっき荻野が言ったみたいに、個人の能力を単純に評価して欲しい、
のし上がりたいっていう野望しかもってない人は、入れないようにしてたんですね。
別に否定するわけじゃないんですけど。
どちらかというと、人の気持ちがわかるというか、
相手のことを考えれるっていうことと、あとは素直で謙虚であるっていうこと」

そして、今回、ハローライフでの募集にあたって、
小山さんは、次のようなことを重視している。

小山
「今回は、意志を持った人がほしい。
ありたい姿とか理想がちゃんとあって、でもそうならない現状があって、
『環境が変わればがんばれるかもしれない』とか、
なんかしら言い訳してるようなところってあると思うんですけど、
それでも前を向いて一歩踏み出せる子を応援したいなあと思ってて。
そういう子カモーンって感じですね」

「言い訳してる」という部分が耳に残った。
どうして、そういう言い訳をしているような子でも「カモーン」なんですか?

小山
「自分自身もいい大学出てるわけでもないですし、
むしろ若い頃に結婚して離婚してとか、自分で蒔いた種なんですけど、
すごいこう、失敗の連続というかね、コンプレックスずっと抱え続けてやってきてて。

ちょっと言葉は悪いんですけど、エリート層というか、
そんなに自分の人生を深く考えたり挫折してこなかった人たちだと、
どうしても人の気持ち、痛みがわからないと僕は思ってて、
やっぱりつらい経験をしてきたり、葛藤かかえて生きてる子の方がですね、
いずれは伸びるという信念をこの会社としては持ってるので。

ダークサイドですよね。
人間のダークサイドを僕は肯定しますと」

「人間のダークサイドを、僕は肯定します」
小山さんからその言葉が出て、南の島の楽園のように思えていた
会議室の空気がぴんと張りつめた。現実に戻って来れた感じがした。

へんな言い方だけれど、
この一言を聴くために今日のインタビューはあったんだなあと思った。

STORY4 大事にしあうことの大事さ。


ダークサイドの肯定というテーマになって、場が一気に加速する。

小山
「僕もいままでバカにしてきた人たちに、いつか見とけよという気持ち、
すごい強いですし、その負のエネルギーを燃やしてます。
やなとこが、みんな人間である以上いっぱいあると思うんですけど、
そういうところを僕はもうちゃんと認めます。
プラスの力に変えるっていう意志があれば、ですけど」

前半で「人間関係に関する心配がそんなにないんではないか」とおっしゃっていた荻野さん。
この段階になって見えてきた職場についての視界を語ってくれた。

荻野
「勝手なイメージなんですけど、みんなコンプレックスをすごい持ってるんで、
だれかにそこを見抜かれないようにするために頑張ってて、
それがすごくいいバランスになってるのかなあって。

自分もコンプレックス持ってるから、
他人がたぶん持ってるだろうなっていう認識で、
別に踏み込んだりもしないですし、悪く言うわけでもなく、
許容してあげるっていう考えを、
みんなが知らないうちに実行してるのかなって感じですね」

森田さんが口を開く。

森田
「わたし自身もすごい、コンプレックスのかたまり、のような人間なんですけど、
なんだろう、こう、ここにいられるだけで結構しあわせとか、へへへ。

自分がコンプレックスのかたまりなので、大事にしあうことの大事さっていうか、
必要とされてるならこっちも、すごい大事にしようっていうふうに思えるような感じがして、
たぶん、みなさんそんな意識でお互い合わせていらっしゃるから、
人を大事にしあえるんじゃないかなあって私は思いました」

大事にしあうことの大事さ。
小山さんがまとめる。

小山
「やっぱり、社長だろうが役員であろうが社員であろうが、
全員同じ人間なので、しんどいときはしんどいですし、
できないときはできないし、やっちまったものはしょうがない。

大事なのは、そのときにどうやってリカバリーするかとか、
できなかったことに対して逆にね、プラスでどうやってがんばろうかとか、
そういうことさえちゃんと考えたり、行動してくれればいいので、
ま、ダメなところはもうそれでいいと。
むしろいいところはちゃんと伸ばしていきたいなあっていうのが、
普通に自然にできてるかなあと思いますね」

ダメなところはもうそれでいい。
コンプレックスを許容しあう。プラスの力に変えていく。
それが森田さんの言う「必要とされている感じ」になったのかもしれない。

大事にしあうことの大事さ。いい言葉だなあと思う。
人は「大事にされてるな」と思えると、いくらでもがんばれる生き物なのだ。
その感じを、いま、森田さんはクローバーラボで感じている。

Epilogue 小山さんの葛藤


クローバーラボの「あたたかくて溶ける」作用の謎。
それにすこし触れられた気がして満足しながら過ごしていると、
インタビューの最後に、小山さんがぽろっとこんなことを言った。

小山
「まあ、バタやん(注:高畠さん)も荻野くんも森田さんも、
クローバーラボ、うまくいってるような感じをもってたりするかもしれないんですけど、
ま、うちの会社言うても、危ういところもあって、
もう手を抜いたらおしまいっていう危機感は人一倍、僕自身は持ってます」

「家のような安心感」を築くその陰で、小山さんは一人、危機感を抱えていた。

小山
「まあね、耐性がついてくれば、少しずつでも見て行って欲しいなあというか。
どうしてもクリエイターって、数字とつくりたいものとのギャップがあるんで、
数字を見たがらないんですけど、数字はもうマストやと。
そこをちゃんと受容できたときに成長するんじゃないかなあと思いつつ、
できるかぎりみんな気にせずに仕事をやる場をつくってあげたい。
僕ん中で矛盾してるんですけど。

そういうのは一人一人としゃべれるように僕もなっていきたいなと。
いままではわりとねー、僕一人でこう
残飯処理みたいなの、後ろでやってきたんですけど、
これからはちょっとずつみんなにも。

で、いまマネージャーにそれをちょっとずつ分配してる。
もうちょっとすんなりいくと思ったんですけど、なかなか落ちないですね。
っていうのが、いま一番の葛藤ですね」

売上げ、利益といったお金に関する数字。
デザイナー、プログラマーだらけの会社で
唯一制作をしない小山さんは、ずっとそれらの数字と向き合っている。

小山
「現実問題、やっぱり毎日の資金繰り、ありますし、借金もしてますし、
それの連帯保証人になってるのは僕一人なんで、
この会社つぶれたらオレ一人で何千万も背負わなあかん。
ふざけんなお前ら、ボケ(笑)ってやっぱありますけど、
みんなが頑張ってくれてるおかげで、ちょっとずつ返済できてますしね。
両方かなあと思いますよね」

みんなに見えないところで小山さんが背負っていた陰。
考えてみれば、僕たちが育った家だって、
父親や母親がそんな想いをして築いていったものなんだよな。

バーがあって、コミュニケーションが活発で、
終身雇用を目指してて、あったかくてやさしくて、
でも、危うさがあって、残飯処理もあって。

際どいバランス感だけれど、クローバーラボは、
いま確実に入って来た人たちを「あたためて」成長しています。

「会社は冷たいもの」。そんなイメージをお持ちの方は、
クローバーラボの門を叩いてみてはいかがでしょうか。
面接だけでもどうやらその「溶ける」感じは作用するみたいだし。

僕もちょっと体験したいなあと思いながら、お話をうかがっていました。
やっぱり、とってもあたたかい時間でした。

(2012/12/10 インタビューと文:澤 祐典、写真:島田 彩 コーディネーター:谷口祐也)

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Job description
募集職種
企業名・団体名
クローバーラボ株式会社
募集期間
2013年11月1日(金)~2013年11月30日(土) ※それ以降の募集については、随時お知らせ致します。
募集業種
(どんな仕事か詳細明記が可能でしたらお願い致します。)
プログラマー:オリジナルもしくは
       レベニューシェアの
       ソーシャルゲーム開発
デザイナー:オリジナルもしくは
      レベニューシェアの
      ソーシャルゲームの
      キャラクターデザイン
雇用形態
社員
応募資格
学歴不問
勤務地
大阪府大阪市北区豊崎5-6-2 北梅田大宮ビル5F
勤務時間
10:00~19:00
(裁量労働制orフレックスタイム)
給与
月給20万~
休日・休暇
完全週休2日制、ゴールデンウィーク
夏期・年末年始休暇、慶弔休暇、有給休暇
待遇
昇給年1回 賞与年2回(6・12月
各種社会保険完備
退職金制度(会社全額負担での退職金積立。
定年時に1000万円支給)
交通費支給(月2万円まで)
社内親睦会費補助制度(毎月1回開催)
ご近所手当(半径3km以内に居住で徒歩または
自転車で通勤の場合、2万円を支給)
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