求人情報

interaction hair design

「ずっと話していこう。」

  • 2012/10/02 公開
  • 2017/10/11 更新
※ハローライフでの募集は終了してますが、
採用状況は各社に問合せください

大阪市西区南堀江、お寺と公園に囲まれた場所にインタラクションヘアデザインという美容室があります。
オープンして一年が経ったばかりの若いサロンです。ここで働く美容師さんを募集します。

Prologue

取材前にホームページを開くと、オーナーの江崎弘樹さんのプロフィールが載っていた。
「ロンドン ヴィダル・サスーンのクリエイティブディレクター」
「ファッションショーやセミナーなど欧州美容業会で活躍」といった言葉が並んでいる。
“輝かしい経歴”だ。

ヴィダル・サスーンについても調べてみる。
日本ではシャンプーのブランドとして有名だが、元々「ヴィダル・サスーン」は、人の名前。
サスーン氏は「60年代スウィンギング・ロンドンのファッションシーンを牽引」し、「“Wash&Go“と称されるヘアスタイルは、女性のヘアだけでなく生き方をも自由にした」とある。たった一人で美容をアートにまで高めた人物らしい。

ファッションに興味を持つことなく30代を迎えてしまった僕は、調べれば調べるほど不安になった。
アート、クリエイティブ、ファッションについて語られたときについていけるだろうか。
いったい、どんな話になるんだろう。
そんな想いを秘めつつサロンに入ると、大きな窓が目に入った。
向こう側には公園が見えて、光がたっぷりと射し込んでくる。
棚には、いかにも“おしゃれ”という感じの小物やレコードプレイヤー、英語の分厚い本などが並んでいる。
なにかの雑誌で見たことがある照明が「ここはセンスのいい場所ですから」と語りかけてくるように吊るされていた。

Story1 えらい人ぶらない人


インタビューは、営業前のサロンで行った。
最初は、落ちついた雰囲気で進んでいたが、サロンを立ち上げた頃の話になると、空気が変わった。
江崎:ロンドンから帰国して一年ぐらい、店舗の物件を探しながら専門学校で教えていたんです。
その学校の副校長に「堀江のほうですごくいい物件があるんですけど」ってぽろっと言ったら、「お前そこで絶対しろ、絶対しろ、もうするんだな、するんだな」ってなって「一人いい子がいるんよー、面接したってくれー」って言われました。

銀行とか保証協会とか行ってるときでしたから「えっ?僕あのぅ…まだ契約してないんですけど」って(笑)。
でも「とりあえず面接したってくれ」って言われて。

副校長に押されてタジタジになっているこの人が「欧州美容業会で活躍」した「クリエイティブディレクター」の江崎さんである。

そしてこのとき、副校長が紹介した「いい子」が西原久美子さん。
洋服の販売の仕事を二年した後、美容の専門学校に入学。
就職活動に苦戦していた頃にインタラクションヘアデザインと出会った。
西原:美容師は二年生の春ぐらいから就活をしだすんですけど、私は卒業式のときにも決まっていなくて、副校長先生から「江崎さんがお店するけど」みたいな感じで声をかけていただきました。

で、喫茶店みたいなところで面接をしました。
就職活動をするってなったら、このサロンになぜ入りたいかとか、自分がどういうふうにしていきたいとかそういうのを考えて面接にいくんですけど、ないじゃないですか、お店が。お店がない段階で。

江崎:どこで面接しよ?って場所がないじゃないですか。
だから喫茶店でやったんですけど、とりあえず、会ったときに「や、実は、まだ全然決まってないんだけど、なんていったらいいか分かんないけど…がんばるから。」って(笑)。ねえ、だから、面接っぽくなかったよね?
西原:面接っぽくなかったですね。でも、最初お会いしたときに、なんていうんですかね、えらい人ぶらないっていうか。自分のやってきたことを「どや!」って言うんじゃなくて、なにか持ってらっしゃるというのを感じさせる人だったと思います。

えらい人ぶらない感じ。
この日のインタビューで、僕が江崎さんから感じたのもそれだった。

インタビューの序盤、彼の経歴について尋ねたところ、江崎さんは「なんとなく」「たまたま」「運良く」という言葉を連発した。
自分に力があってロンドンに行けたわけでもサスーンに入れたわけでもない。それは「たまたま」そうなったすぎないと強調されていた。

「自分のことを語りたくない人なのかな」と思いながら聴いていたのだけれど、そうした態度は、たぶん、彼が大事に思うところが実力や経歴ではなかったからだと思う。インタビューを通して、そのことに気づかされた。

Story2「あのとき、おんなじ気持ちになれたよねえ。」

開業当時の話に戻る。
江崎さんとスタッフのみなさんは、店舗すらないところからインタラクションヘアデザインをつくりはじめた。

美容師の経験がなかった西原さんは、朝は専門学校で勉強し、昼からは友だちの店でシャンプーを教わる生活をつづけた。
あるスタッフは、引っ越し屋でバイトをしながらオープンを待ったそうだ。
そして、銀行から店の資金を借りる許可がおりた。
江崎:「お金がおりたー!」っていって店の契約をしてはじめて鍵を持ったときに、「ここ、ここだから」って鍵でがちゃっと開けて、「あー、ここですんだー」みたいな感じの…

やっぱり、なんかみんなおんなじような気持ちになれたよねえ、あんときにねえ。

西原:そうですね。なんにもない…

なんにもない、からっぽの部屋。
ここに自分たちのお店ができるんだ、と覗き込んでいたときにスタッフみんなの胸にあった「おんなじような気持ち」。
なんか『グーニーズ』みたいだな、と思いながら聴いていた。

江崎:内装ができてないから図面とか見せてあげてねえ、「こうなるから」とかって言って。工事のときも途中でみんな何回も来てくれたもんねえ。鏡もなくて、家から持ってきて、それでお互いモデルさんをやったりとか。
江崎:最初の立ち上げは、大変やったよねえ。
誰もお客さんいなかったから。お店開けたらくると思ったけど、誰もこなかったよね(笑)。

よかったのか悪かったのかはわかんないですけど、ビラ配りとか、お客さんがいなくても結構団結できたんです。あんま結果は出ないんだけど、いっぱいやったもんねえ。

「ねえ」「ねえ」と呼びかけながら語る江崎さんは、少年のような表情になっていた。
クールなサロンにも人の手や気持ちが注がれていて、裏側は泥臭い努力でつくられている。
立ち入ったときにはおしゃれさしか感じなかったサロンの見え方が変わった。

西原さんは、何もなかった立ち上げの頃をこう語っている。
西原:個人的には、やり方が決まってない状況を越えてきたっていうのがすごいいま、お店への、好きというか、大事。私は美容師をしたこともなければ、技術的なこともなにもわからない状況で、新しいスタートを皆さんといっしょにできたのはすごいいい経験でした。

江崎:無我夢中でやってきたよね、いままで一年間。
だけど、このまま突っ走ってたら形になるんだろうなあっていうのがなんとなく見えました。

Story3 インタラクション


「インタラクション」には、相互作用とか相互影響といった意味がある。

お互いに影響しながら変わる。
その言葉の通り、江崎さんは、日本でもロンドンでも多くの人や事物から影響を受け、学び、変わり、経験を重ねてきた。
そして、このサロンでも同じような「インタラクション」を起こしたいと考え、お店の名前にこの言葉を選んだという。

そうしたインタラクションのきっかけになるのが「会話」だ。
江崎:とりあえず、朝、仕事にきたら、どうでもいい話でもいい。言えないとそっからもう会話ができない。つながれないじゃないですか。昨日テレビでみたこととか、朝、電車ん中でこういう人がいたとか常にどうでもいいことを、ずっと話していこう。そういうのが、すごい団結力になったりするんじゃないかなあと思います。

やっぱり僕だけじゃできないんです。
僕、髪の毛しか切れないんで。
みんなのスキルがあって、それをうまく調和していくほうが絶対いい。

こんなちっさな会社ですから、だからこそ、
みんなで意見を交わし合って、僕がつくったんじゃなくて、みんなでつくった会社っていう気持ちをもっていけたらなと思います。

僕じゃなくて、みんなでつくる。
このインタビューを通じて、終始、江崎さんが繰り返していたフレーズだ。

江崎さんの技術は、おそらく相当高いレベルのものだ。
その人の言う「髪の毛しか切れない」という一言は重い。

技術より大事なものがあるということ。
それがインタラクション。
こうした姿勢は、お客様との関わりの中でも明確に意識されている。
江崎:お客様の施術に入る前のカウンセリング。
短い時間ですけど「今日、どんな感じ?」「天気、こんな感じですね」って言って心理的なことを聞き出せることがすごく大事なことだと思います。

これをもっともっと技術以上に、人としてカウンセリングをする部分で聞き出せるような人。
そういう人が伸びれば、もっともっといいスタイルにつながるんじゃないかな、と。

他愛ないように思える美容室でのおしゃべりが、カウンセリングなのだと知って驚いた。
さらに江崎さんは、こんな話も聴かせてくれた。

江崎:たとえば、女性が長い髪の毛を
バッサリ切ってくださいって言うときというのは、
やはりこちらも、ね、
気持ちをしっかり受け止めて、スタイルを作らないと。

江崎:信頼すればするほど、安心してできるじゃないですか。
安心して新しいことにもチャレンジできるかもわからないですし、
安心してもうすごい頭になっちゃったりとかもするかもわかんない。
だから、やっぱり、人とのつながりっていうのがすごい大事です。

一般の美容室では、技術を磨くためにかつらをつかって練習するのだけれど、
ここでは必ずモデルさんを連れてきて練習をする。
技術以前に気持ちに添うことを重要視する哲学がそこにも表れている。
江崎さんが常日頃スタッフにいうのも
「同じような気持ちになって切らないとダメだよ」という言葉らしい。

江崎:もっともっと髪の毛、一本一本切りながら
「あ、こうなりましたね、ああなりましたね、これ面白いですね」
って会話をしながら、
お客様といっしょにスタイルをつくっていけることが好きなんです。

江崎さんは、お客さんともスタッフのみんなとも影響し合いながら、
スタイルをつくっているようだ。

インタラクションしながら、自分がつくるんじゃなくて
スタッフと、お客さんといっしょにつくる。
それが江崎さんにとってのクリエイティブなのだろう。

Epilogue 「いいやん。」

ここで「おしまい」と記事を締めることもできるのだけれど、
個人的に紹介したいエピソードが一つある。

それは、このサロンで働く今田裕也さんが
美容師になろうと思ったときのお話。

今田:中学に入ったら色気付くじゃないですけど、
ちょっとおしゃれな感じになるじゃないですか。
そういうのんで、ヘア雑誌に簡単な切り方が掲載されてたんで、
それを見ながら自分の髪の毛切ってそのまま学校行ったんです。

そしたら友だちとかが「お前切ったんや」
みたいな感じで言われて、で、「いいやん」。

この「いいやん」という一言が彼を美容師の道に歩ませることになる。

今田:「どこで切ったん?」「や、自分で切ったんや」「お前やるやん」
みたいな感じで「じゃあ、おれのもやってくれよ」ってなって
「や、だけど絶対無理やし」「や、そんだけ切れたらいけるよ」
みたいな軽い感じで言われて、それでいいんやったらって
実際に切ったら、なんかすごい気に入ってくれて。

自分がしたことに対して人が喜んでくれるのは、
すごいいいことやなって感じて美容師になろうって思いました。
それからずっとカットはすごい好きです。

僕はこの話の中にある「感じ」が好きだ。
最初のお客さんになってくれたお友だち。
こんな話、ほんとうにあるんだなあと感心しながら聴いた。

インタビューの最後に、
新しく働く人に求めることは?とみなさんに尋ねたところ、
会話ができる、気持ちを一つにできるといった応えとともに
「好きという気持ちがある」という声が挙がった。

インタラクションヘアデザインのみなさんの中には、
それぞれに今田さんのような「好き」が入っていて
これがあるからこそ続くし、
お客様の気持ちに添うこともできるのだと思う。

インタラクションはつづく。
相互に影響し合い、気持ちを交わしながら、
江崎さんと、スタッフのみなさんと、お客さんとが
今日も作品をつくりだしている。

書きながら急に江崎さんの言葉を思い出した。
「常にどうでもいいことを、ずっと話していこう。」
そんなささいなところから、
インタラクションヘアデザインのクリエイティブは始まっている。

(2012/10/02 澤)

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だれかに教えてあげてね

募集要項

企業名・団体名
インタラクション ヘア デザイン
募集期間
2013年9月30日(月)まで
それ以降の募集については、随時お知らせします
募集業種
美容師アシスタント
雇用形態
正社員
応募資格
美容師免許
勤務地
大阪市西区南堀江1-14-12 Blanche Horie 201
勤務時間
火~金 12:00~21:00
土日 10:00~20:00
*上記の時間の間でシフト制
給与
150,000円~
休日・休暇
定休日 月曜日
公休 月2回
待遇
交通費 10000円まで支給
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