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大阪府若者サポートステーションの求人サムネイル
2016.04.01 公開 2018.08.27 更新
大阪府若者サポートステーション
働きたいという思いに寄り添う。

※ハローライフでの募集は終了してますが、採用状況は各社に問合せください

出会いの選択肢を増やしてあげたい。

現在、大阪府若者サポートステーション(以下、サポステ)は、
民間の就労支援機関「ハローライフ」を展開するNPO法人スマイルスタイルが
厚生労働省から受託し運営している。
ハローライフとサポステ両者の調整役として働く古市邦人さんにお話を聞かせてもらった。

(古市邦人さん。マッサージが得意なのであだ名はプッシュさん)

(古市邦人さん。マッサージが得意なのであだ名はプッシュさん)



まずは大学時代に足つぼマッサージのサークルに入り、
3代目の代表をつとめた古市さんの経歴からはじめたい。
大学時代に最も影響を受けた2代目代表の名言に
「足つぼマッサージはコミュニケーションツールなんだ」という言葉があり、
それを“もみにケーション”と呼ぶらしい。

「1000人ぐらいの方の足をもんできました。20分間1対1のひとときです。
その時間の使い方が難しく、どう使うかは自分次第なんです。
高校時代は人と話すことが苦手だったのですが、
このサークルにいたらマシになるのかな、という思いもあってのめりこんでいきました」

卒業後、大手学習塾を運営する会社で働き始めた。
会社では地方のエリア担当として、各教室の運営サポートを行ったり、
新しい教室開設のための営業などにまわった。
そこでの経験の中で、高校生の進学の選択肢の幅があまりにも狭く、
彼らの視野を広げるためにいろんな出会いの場所をつくりたいと考えた。
その結果、見切り発車で会社を辞めることになる。

「まったく計画性なくプラプラしていた頃に
ハローライフのワークコーディネーターの募集を見つけたんです。」

(地方と、地方で働きたい若者をつなぐ特集企画では、自身の経験や研究を活かしながらディレクターとして活躍した)

(地方と、地方で働きたい若者をつなぐ特集企画では、自身の経験や研究を活かしながらディレクターとして活躍した)



ハローライフがオープンしてまだ間もない頃だった。
求職者の進路の相談にのる仕事を続け、
学習塾を退社した頃には叶わなかった、若者の将来の選択肢を広げる仕事を行っている。

大阪府若者サポートステーションの現場

そして1年半が過ぎた頃、
ハローライフの仕事と並行して昨年4月から大阪府のサポステで仕事をしている。
カウンセラーとしてキャリアの長い方や産業カウンセラー、
元看護師の方など専門家集団の中で利用者のニーズにあわせた支援プランを考えている。

(天満橋駅近くのエル・おおさかの中に大阪府のサポステがある)

(天満橋駅近くのエル・おおさかの中に大阪府のサポステがある)



古市さん曰く、ハローライフは「カウンセリング」ではなく「作戦会議」と呼び、
自身も若者であるスタッフが利用者に共感しながら仕事を探していく仕組みだ。
就労支援に関する資格をもつ専門家以外に、
社会人の先輩やプロボノ等、専門家ではない人が利用者と関わるシーンもある。
ハローライフでは、サポステではできないことができるところに強みがあるというが、
具体的にはどういうことなのだろうか。

「例えばハローライフではカウンセリング技術については
素人といえるプロボノの方に力をお借りして、
おしごと相談窓口をやってもらうことがあるんですよ。
サポステのカウンセラーはプロとしての関わり方があるので下手なことはしません。
しかし素人がやるとぜんぜん違う方向になる。それはそれでいいな、と思っています。
農業でいうと雑草の中でたくましく育つ自然栽培のようなもので、
最短距離じゃない関わり方の良さがある。
ハローライフの運営ノウハウをサポステで活かすことで相乗効果が出せると感じています」

ではここで今回の募集について確認しておこう。
サポステ内には大きくわけて三種類のスタッフがいる。
カウンセラー、企業への営業職、そして就職決定後のフォローをするステップアップ支援員だ。
今回はその中のカウンセラーを募集する。
採用された方はどういうステップで仕事につくのだろうか。

(こちらが相談できるスペース)

(こちらが相談できるスペース)



「ベテランカウンセラーの日並さんに勤務していただいているのですが、
まずはその日並さんが行っている利用者へのカウンセリングにOJTというかたちで同席してもらいます。
慣れてくると次には日並さんについてもらいながら
自分が利用者へのカウンセリングを行い、
最終的にはお一人でカウンセリングに入っていただきます」。

それだけでなく、求人に応募するためのノウハウを学ぶ4日間の集中講座などの企画を行う。
また、場づくりや企業との交流を行い、そのファシリテーションを行ってもらうこともある。

また、週一回のペースでケース会議が行われる。
これは病院などで行われるケースカンファレンスと同じで、
今担当している相談内容やさまざまな課題を共有するというものだ。
各分野のプロフェッショナルの方からあらゆる視点で課題が共有されていくので、
古市さんはとても勉強になるという。
ではそのサポステの職場の雰囲気はどうなんだろうか。

(さまざまな専門家が、包括的に支援にあたっている)

(さまざまな専門家が、包括的に支援にあたっている)



エルおおさか本館の中に、大きなくくりでOSAKAしごとフィールドという場があり、
ここが「ひと」と「企業」をつなぐ、就職支援機関となっている。
その中にハローワークもあればサポステもあれば、
といった具合にいろんな相談窓口がある。
おカタいイメージがあるが、そこに個性の強いメンバーが揃っているらしい。

「日並さんはちょいワル親父風で、
何人ぐらいの愛人がいらっしゃるのだろうという感じです。冗談ですよ。
辻内さんはホワホワとした柔らかい雰囲気の方です。
ピアカウンセラーの方もキャラが強いですよ。
ピアカウンセラーとは同じ障害や特性の方がカウンセリングするという仕事ですが、
NHKのテレビ番組「バリバラ」にも出演されている女性の方です。
発達凸凹サロンというお話会を開催されています」

では先ほどから何度もお名前を聞く、そのちょいワルの日並さんにもお話を聞いてみよう。

(日並昭夫さん。尖った髪はポリシー)

(日並昭夫さん。尖った髪はポリシー)



毎週木・金曜日に勤務されている日並さんは、
12年のキャリアがあるフリーランスのカウンセラーだ。
某専門学校の学生相談室に勤務する日があるなど、
毎日のようにカウンセリングに関わるお仕事をされている。

実はカウンセラー一直線で歩んできた人生ではなく、
23年間ずっと営業の仕事をされてきたという。
20代はOA機器を売る仕事など、営業職で3回転職を重ね、
30歳で就職したのは採用コンサルティング会社だった。
そして2003年から臨床教育を学ぶために社会人大学院に通い、卒業と同時に43歳で独立した。

「いつかはひとりで仕事をすると心に決めていました。
次の年にエルおおさかの中にJOBカフェができ、そこで運命の出会いがあったんです」

当時、専門家を集めてイベントが開催され、
日並さんは相談できるカウンセラーのひとりとして参加した。

「専門家には似つかわしくない、一目見てガラの悪そうな格好をしていました(笑)。
髪の毛が今よりも尖っていたのですが、
そこに挨拶にきてくださったJOBカフェの責任者の方がまったく同じ髪型をしていたんです。
互いに目があった瞬間に“同じ匂いですね”とお話しました」

そして意気投合。2007年のJOBカフェの立ち上げから関わり、現在に至る。
そんな日並さんにとって、サポステの仕事のやりがいはどんなところにあるのだろうか。

「人との距離がすごく近い仕事なので、その人の体温、成長がわかりやすい。
服装が変わって、髪型が変わって、と変化が感じられる。
就職できたときもうれしいし、それ以前に人間としての成長が感じられるのがうれしいですね」

サポステとハローライフの相乗効果

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先ほど古市さんの話にもあったが、日並さん曰く、
サポステとハローライフの両者があることの相乗効果で、
サポステの個別相談の質があがっているという。

「カウンセリングって専門家の僕がいうとダメなんですが、あんまり効果がないんですよ(笑)。
カウンセリングで効果がある人は、たちまち自分で気づける力がある人。
何10年もひきこもっている人にはむしろ、
ハローライフがやってる就職プログラムとかCHASHITSU factory
(ハローライフ商品の製造工場。就職活動を始める前に、
働く自信やスキルを身につけたいと考える若者たちがこの場所でインターンシップを経て、
一般企業での就労を目指している)とかで
同じような境遇の方が集まって、ときには助けあうことのほうがすごく効果があります」

日並さんの言葉を借りると、
「その効果はものすごくわかりやすい」らしい。
ここ1年ぐらいで効果が実証されたことが一番うれしいことなのだとか。

キャリアの長い日並さんでも小さな失敗は何人かにひとりの確率でおこるという。
どうしても価値観を押し付けてしまうことがあるのだとか。

「カウンセラーを始めた最初の頃は、相手が変わらないことでスランプになっていました。
利用者がいつまでたっても面接のための書類をつくらないとなるとあせってくるんですね。
今はそれがなくなりました。利用者に求めすぎるとスランプになりやすいんです」。

みんなが通る道なのだと日並さんは笑う。

痛みの向こう側にある苦しみに出会うことがケアの本質

場所をサポステ内に移し、日並さんと同じくカウンセラーとして働く辻内洋子さんからもお話をお聞きした。

(辻内洋子さん。思い立ったら即行動派)

(辻内洋子さん。思い立ったら即行動派)



看護師として自分の求めに応じて職場を変えてきたという辻内さん。
最初に勤めたのは循環器内科。
例えば心筋梗塞や心不全などで突然生命の危機が訪れる患者さんの対応を3年間ほど続ける中、
救急対応できる生の現場に入ろうと思い立ち、
就職が決まる前に勤めたい病院の近くに引越をしたそう。
思い立ったら即行動するようだ。

「当時は救急の先駆けだった某救命センターに勤めました。
脳脱状態の患者さんに心臓マッサージをするような、今までに見たこともない現場で緊張の日々でした」

“その人らしく、どう死を迎えるのか”が自分のやりたかったことではないかと思い立ち、
次に地域密着型病院に異動。
患者さんをとりまく様々な環境に触れる中で、
他者との関係や生活そのものを整えないと、
ほんとうに意味で人を支えることはできないという考えに行き着いた。

その後結婚。しばらく10年ほど子育てにいそしみながら、
子育て支援のNPOに入って、お母さんのための居場所づくりに力を入れていた。

仕事に戻ろうと考えたときに過去を振り返り、
人の話を聞くというのは一貫してあったなと考えて、
関西カウンセリングセンターでカウンセリングの勉強をはじめ、
卒業後、堺市のJOBカフェに勤めることになった。

「私はキャリアコンサルタントとして、丁寧に気持ちをわかってあげたいと思っています。
看護の仕事も痛みの向こう側にある苦しみに出会うことがケアの本質なので無駄になっておらず、
近い仕事を今、していると思います」

(スタッフからは「変わり者」と称されるも、あたたかく優しい雰囲気になんでも話してしまいそうだ)

(スタッフからは「変わり者」と称されるも、あたたかく優しい雰囲気になんでも話してしまいそうだ)



JOBカフェで3年半ほど経験を積み、その後、昨年の4月からサポステで働いている。
45分の相談が1日に5回ほどある。
「どんな仕事が向いているかわからない。」
「そもそも仕事の経験がなく、自分が何をしたいのかもわからない。」
「私を受け止めてほしい。」など相談内容はたくさんある。
「今日は別れもあったな」と深いため息とともに1日を振り返ることもある。

「いつも次の予約をとっていただいて帰るようにしているんです。
目的をもってまた会うのですが、今日の人はそれが重圧だったみたい。
何か私の前に成果をもって来ないといけないと思ったようです。
それはそれでその人の決断ですが、
一歩踏み込みすぎた部分はなかったか、自分の思いを入れすぎたのではないかと、
いつも天秤がかかっているイメージです。
ときにはぐっといかないといけない場合もあるけれど、それが日々の繰り返しですね」

そんな日々の中、辻内さんがやりがいに感じている部分は
目の前で利用者が変わっていこうとする姿が見られること。
凸凹ありながらも帰るときにちょっと元気がでた様子をみるとうれしいと語る。

今回のカウンセラー募集ではどんな人を求めているのだろうか。

「場を明るくしていこうと思える人がいいですね。
元気を与える仕事だと思っているから、笑っていられる場所が大事です。
その気持ちがそのまま伝わってしまうので、
カリカリしたり、緊張度が高い職場は健康だとはいえないですから」

最後に再び、古市さんにお話をお聞きした。

(趣味でカレー屋の出店をする古市さん)

(趣味でカレー屋の出店をする古市さん)



「ハローライフ利用者の方に、
『古市さん、生きていて楽しいことないっす』と言われたことがあります。
ぼく個人的に、休日はカレーの移動販売を定期的にやっているのですが、
彼がそのお手伝いをしはじめてくれたんです。
しばらくしたら『カレー屋ならなってもいいかな』と語ってくれるようになりました。
それをきっかけにインド料理屋の仕事を探して、
さらには他業種も調べ出したり、就職プログラム受けたり。
今はまだサポステとしてはあまり出来ていませんが、
そんなふうに社会との色々な出会い方をもっと用意してあげたいなと思っているんです」

サポステとハローライフ。
相互の強みを活かしながらスタッフも利用者も互いを行き来し、効果を高めている。

(人の人生に関わる仕事。さまざまなドラマを目の当たりにすることになる)

(人の人生に関わる仕事。さまざまなドラマを目の当たりにすることになる)



「今日もサポステからきた求職者の方がハローライフにいらしていました。
最初は約束の場所に来るのも苦手で、
最寄り駅に着いたものの帰ってしまったりと、何度かトライを重ね、
今日はハローライフ4FのCHASHITSU factoryを見学していただきました。
そこでの就労体験に応募を検討してもらっています」

これまではハローライフだけはどうしても対応できなかった方もおられたが、
サポステの専門家チームと密につながるようになってからは対応できるようになったという。

「全国のサポステの研修会に参加すると、
結構みなさんプラスアルファのさまざまなことに挑戦されています。
例えばサッカーチームをサポステの利用者でつくるとか、フリーマーケットを開催するとか。
そういった就労支援の現場での課題に対し、
新しいことに取り組んでいきたいという気持ちのある方にきてもらいたいと思っています」

(「サポステはどんな場所であるべきか?」という問いをスタッフ同士で考えた時に出てきた答えの一部)

(「サポステはどんな場所であるべきか?」という問いをスタッフ同士で考えた時に出てきた答えの一部)



今回お話を聞いて、
サポステとハローライフの2つの場がうまくかけ合わさることで
良い効果を生み出していることがよくわかり、新しい可能性を感じた。
つまりまだ取り組みの第一歩にしか過ぎない。
これを読んで少しでもピンときた方は
彼らといっしょに新しい就労支援のカタチに取り組んでみてはどうだろうか。

 

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Job description
募集職種
企業名・団体名
大阪府若者サポートステーション
【※3.23条件修正しました(交通費・手当・基本給)】
【4.11①キャリアコンサルタントの募集終了しました】
募集期間
2016/4/15(金) 〆切
それ以降の応募については、こちらのwebサイトにてお知らせします。
募集業種
①キャリアコンサルタント
②就労体験コーディネーター
雇用形態
①②契約社員
応募資格
①キャリアカウンセリング関連資格
産業カウンセラーも可
②特に無し
勤務地
大阪市中央区北浜東3番14号 エル・おおさか2階、3階
(OSAKAしごとフィールド内)
勤務時間

(A)9:00〜18:00(休憩60分)
(B)11:00〜20:00(休憩60分)
通常は(A)の勤務時間ですが、木曜日は夜間相談を行うためシフト制で(B)の出勤となります。

9:00〜18:00(休憩60分)※イベント開催時等は変動あり
給与
①②
基本給:200,000円〜280,000円(経験、スキル等考慮の上決定します)
交通費:20,000円
休日・休暇
①②週休二日制
※基本的には土日休みですが、第三土曜日のみシフト制で出勤していただくことがあります。その場合は平日に代休をとっていただきます。
※営業日はOSAKAしごとフィールドの月間カレンダーに従います
待遇
資格手当(カウンセリング関連資格)
役職手当・能力手当
社会保険完備(健康保険・厚生年金保険・雇用保険・労災保険 )
賞与あり:業績による
採用予定人数
①2名(うち1名は、週2〜の勤務も応相談)◀非常勤充足しました(3/25)
②1名
選考プロセス
まずは、履歴書と自分シート(下よりダウンロードしてください。)をご郵送ください。
※お送り頂いた履歴書はお返ししておりません。

自分シートダウンロード: http://smilestyle.jp/recruit2016/sheet.pdf

送付先:〒550-0004 大阪府大阪市西区靭本町1-16-14

1)書類審査後、通過者の皆様にのみご連絡させていただきます。(2週間以内)
2)面談日時を相談の上、決定。
3)面接を実施します。(1〜2回)
4)面談の結果を全ての方にお知らせ致します。採用が決定します。
5)勤務開始(相談の上入社日を決定します)
応募者への質問
若者の就労支援を行うにあたり、一番大事にしたいと思うことを教えてください。
WEBサイト
http://osapo.jp/
メッセージ
「一番心がけているのは、笑わせること。」

記事にも出てくる、日並さんの言葉です。
サポステには「働く」意志を持ちながら、なかなか行動に移せない若者が相談に来ます。
中にはひきこもり経験があったり、心に傷をかかえている若者も。

そんな若者に、まずは笑ってもらうこと。
それが、サポステで働くカウンセラーの一つの役割です。

簡単な仕事ではありませんが、想いある方の応募をお待ちしております。