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チトセ工業 株式会社の求人サムネイル
2015.08.09 公開 2016.01.05 更新
チトセ工業 株式会社
ローテク界のエースを狙え!

※ハローライフでの募集は終了してますが、採用状況は各社に問合せください

ガチャンガチャン、プシュー、ガッタンガッタン、ビービー。
規則正しく鳴り響く機械音が、幾重にも重なる工場の中。
一寸の狂いもないよう、手元に全神経を集中させる社員たち。
その動きはまるで、踊りの“所作”を見ているかのごとく、ひとつの無駄もない。

「あぁ、なんだかオーケストラみたいだ」

チトセ工業株式会社に足を踏み入れたとき、思わずそう思ってしまいました。

(部品の検査をする一連の動きは、まるで軽快なリズムを刻んでいるかのよう。)

(部品の検査をする一連の動きは、まるで軽快なリズムを刻んでいるかのよう。)


楽器単体では、小さな音色を奏でる塊にしかすぎないのだけど、
音楽家たちが最高の“音色”を求め、全身全霊で奏でる。
その音色が合わさった時、全体が大きなうねりになって“響き”を生み出すように。

一見、小さな金属の部品ではあるけれど、技術を駆使した多彩なカタチと、
それらを組み合わせることで強固な“接合”を生み出すチトセ工業株式会社。

今回は、そんな同社にて、
金属のことを知り尽くし、緻密な技を生み出す“金属プレス職人”を募集します。


技術×人情=チトセ工業!?

大阪・梅田駅からぐっと南へ下り、近鉄奈良線の瓢箪山駅からタクシーで向かうこと5分ほど。
景色はまさに東大阪らしく、町工場が立ち並ぶその一角にチトセ工業株式会社は佇んでいます。

取材にうかがったこの日、私たちを出迎えてくれたのは、管理部部長の和田隆さん。
すると「取材の前に、まずは社内をぐるっとご案内しますよ」と嬉しいご提案をいただき、
まるで小学生の社会科見学みたいなワクワクした心持ちで、
まずは工場内に潜入することにしました(笑)
(社員それぞれの個人目標や評価基準が貼られているボードもあり。)

(社員それぞれの個人目標や評価基準が貼られているボードもあり。)


型で金属を抜き、様々な金具を生み出すプレス加工部門に、炉を使い熱処理を加える部門。
部品の組み立て部門や製品の洗浄部門、
それにマイクロレベルで商品の最終チェックをする検査部門など、どこもかしこも、
大小様々な機械がドーンと鎮座し、
それらをテキパキと自在に操る社員さんの姿が目の前に広がる光景。

通りすがりの社員さんに「こんにちは」と声を掛けてみると、
ニッコリ笑い「こんにちは」と返してくれました。
ちょっと嬉しくなって(笑)、また別の社員さんにご挨拶。
すると、やはり笑顔で挨拶を返してくれるその姿は、
私が勝手に抱いていた“無機質そうな金属工場”と、相反するフレンドリーさ(!)
実は、とても人情味溢れるチトセ工業。
その片鱗が、早くもちょっぴり顔を出した瞬間なのでした。


いばらの道こそ、スペシャリストへの道

そんな同社は、今でこそ“金属プレス”に“ブレージング(金属接合)”という、
確固たる2軸を持った業界屈指の専門メーカーとして、
車や鉄道に欠かせないコンデンサーやコンプレッサーをはじめ、
約3,000種類の部品を手掛けているのだとか。
(わたしたちが直接目にする機会は少ないですが、これがなければ動かないものが世の中にたくさんあります。)

(わたしたちが直接目にする機会は少ないですが、これがなければ動かないものが世の中にたくさんあります。)


しかし、元を辿れば、43年前にスプリング部品をつくる町工場として創業し、
そこからスプリングベルトの開発、テレビ・ラジオのチューナー部品開発など、
“時代の流れによる変遷”を辿った過去があるといいます。

でも、時代のニーズに沿ったモノづくりに邁進していくということは、つまり、
持てる技術を積み重ねていき、スペシャリストの道を極めていくということ。
当時は“いばらの道”だったかもしれない経験も、それがあったからこそ、
今日の“チトセ”を“チトセたるもの”にしている証であることに他なりません。

そして、その“チトセたるもの”という考え方をもとに、
これまで培ってきた技術や知識を結集させた自社のオリジナル製品こそが、
通称“チトセブランド”。
いま、業界からもあつい注目を浴びている、同社のプロダクト製品です。
(チトセブランドを代表するプレート式熱交換器)

(チトセブランドを代表するプレート式熱交換器)


工場見学を終えた私たちの目の前に、
「お待たせしました!」と登場してくださったのは、現社長の中西啓文さん。
というわけで…、ここからは和田さんから中西社長にバトンタッチをして、
別室にて“チトセブランドができるまで”を、直撃してみることにしました。


チトセブランドを支える、職人の在り方

(チトセ工業2代目の中西社長。気さくで、快濶な雰囲気のある方です。)

(チトセ工業2代目の中西社長。気さくで、快濶な雰囲気のある方です。)


「僕たちがメインでつくっているモノって、簡単に言ってしまえば“金属の部品”なんですよね。
でも、例えば小さなアクセサリーだとしても、
有名なファッションブランドが手掛けていれば“ブランド品”って呼んでるでしょ?
それはつまり“ブランド品=クオリティの高いもの”という意味合いを含んでいるから。
だからこそ、僕たちも、企業=商品=ブランドになるような製品をつくりたい。
それが、ものづくりの真骨頂やと思うんですよね」と、中西社長。

その想いが確かなものとなった出来事が、今から遡ること5年前に起こりました。
大学や農業研究所、民間企業とタッグを組み、それぞれの特技を生かして
“無線センサーを使った農作物育成管理のスケジューリング化”という、
産学連携事業に参加した時のことだったといいます。
名称未設定3
「僕たちは、農作物の育成に必要な“温度”と“湿度”、
“照度”を管理していく無線センサーを製作したのですが、
実はこれらの要素が必要になる局面って、
身近にたくさんあるんじゃないかってことに気付いたんです。
『だったら、無線センサーを利用した温湿度計をつくろう!』と思い、
開発を重ねて生み出したのが『Logbee(ログビー)』という製品なんです」
(こちらもチトセブランドの代表と言える商品・Logbee。)

(こちらもチトセブランドの代表と言える商品・Logbee。)


例えば、植物工場や農家など、農産物を育てる場所や環境はもちろんのこと、
屋外やビル内で作業をする建設業現場や、
小さな子どもたちへの熱中症対策が必要な保育園や幼稚園、
はたまた、室内にこもりがちなお年寄りが多い老人ホームなど、
そのどれもが“温度”や“湿度”、“照度”の管理が大切になってくる場所だといいます。

「それぞれの状況を無線で飛ばし、
適切な状態を保つよう管理するのがLogbeeの役割なんですけど、
この3つの要素って、金属を扱っている僕たちの会社にとって
何より大切な管理要素でもあるんです。
だから、きっと潜在的にこの製品を求めている企業や環境も、まだまだあるはずなんです。
だからこそ、まずは自分たちの製品を社内でしっかり愛用して(笑)、
良さを伝えながら可能性をどんどん広げていきたいなと思っていますね」

“金属加工の専門メーカー”というニッチな分野は、
一般的に暮らしていくうえでは、ほとんど関わることのない遠い世界のことのように感じます。
しかし“チトセブランド”は、“食”や“熱中症”など、
誰にとっても身近なものがテーマなだけに、その見方が少し変わったのでした。
(マイクロ単位で部品を精密にチェックする、チトセ工業の最終関門。)

(マイクロ単位で部品を精密にチェックする、チトセ工業の最終関門。)


すると、中西社長が続けてひと言。
「ただね、昔は『いいモノさえつくっていればいい』というような世界やったんです。
でも今は、もうそんな時代じゃない。
品質力を保ちながらモノの魅力を発信していくこと、
そのことに職人一人ひとりが
しっかりと向き合わなければいけない時代になってきているわけです」

モノづくりは、たとえ100分の1mmの誤差であっても、失敗とみなされるシビアな世界。
「手に職をつけたい」、「かっこいい」そんな憧れの想いだけでは、
到底務まる世界ではないということを、改めて感じさせられます。
(プレス加工部門で使用するプレス機。一人あたり2~3台の機械を担当しているのだとか。)

(プレス加工部門で使用するプレス機。一人あたり2~3台の機械を担当しているのだとか。)


となると、気になるのは、実際の仕事の風景や部署の上下関係。
やっぱり“昔ながらの師弟関係”みたいなものって、あるんでしょうか?

「うちはね、“マイスター制度”っていう制度があって、
マンツーマンで、ベテランと新人が組んで“教え・教わる関係性”を築いていっています」

それを聞いた瞬間、「やっぱり!」と思わず心の中で叫んでしまいました。(笑)
中西社長はこう続けます。

「僕は、教える側の意識を変えて欲しいと思って、このマイスター制度をつくったんですよ。
職人といえば、よく『見て覚えろ』とか
『自分で盗んでいけ』とかそういう話よく聞くでしょ?(笑) 
でもね、これももうそんな時代じゃないんです。
先輩は『自分は教える立場なんや』という自覚、
後輩は『自分は教わる立場やから全部吸収しよう』という積極性、
その認識を互いにしっかり持ってほしいんです」

たしかに、これは職人だからとか、サラリーマンだからという職種別に違うものではなく、
少し先を生きる人生の先輩と、後を追う後輩すべてに共通する
“育ちあい”の心得、ですよね。どちらにも同じくらいの熱量がないと、
ただの押しつけ、やらされ仕事になってしまうことは火を見るよりも明らかです。


どんな仕事も、必ず誰かが見てくれている。

ここで、「じゃあ、社内で一番若い社員をご紹介しましょう」と中西社長。
「どうぞよろしくお願いします!」と入室してきたのは、鳥居裕未佳さんです。
まるで花が咲いたように、ぱぁっと周りを明るくする笑顔の持ち主でありながら、
学生の頃は、家庭科よりも技術の時間が大好きだったという、いわゆる“DIY女子”。
そんな鳥居さんに、仕事のことをうかがってみました。
(モノづくりは体が資本ということで、休みの日もテニスをしたりとアクティブに動く鳥居さん。)

(モノづくりは体が資本ということで、休みの日もテニスをしたりとアクティブに動く鳥居さん。)


現在、入社して3年目。部品の組み立て部門にて、
小さな金属部品の加工や接合の仕事をしている鳥居さんですが、
入社1年目は、“マンツーマン制度”に則り、先輩に付いてひたすら勉強の日々。

先輩が仕事をしやすいよう段取りを組んだり、作業しやすいよう部品を並べたり、
また、工程の少ない作業を何度も何度も繰り返し行いながら、
ようやく一人でひと通りの作業をこなすことができるようになったのは、
2年目から(!)といいます。

「課長から言われた言葉で何より嬉しかったのは、『この1年で成長したね』という言葉。
それを聞いて嬉しい!って実感がわきましたね(笑)。
どんなに小さな仕事でも、自分がつくった部品がいろんな場所で使われる。
そう思って一生懸命やっていたら、必ず見ていてくれる人がいる。
だから頑張れるし、そしたら結果も自ずと付いてくる。このループが大事なんだなって思います」

その言葉通り、今では先輩から教わる立場だけでなく、
パートさんに教える立場も担っているという鳥居さん。
(管理部長の和田さんも「本当によくやってくれています」と太鼓判をおす。)

(管理部長の和田さんも「本当によくやってくれています」と太鼓判をおす。)


「今、人に教える立場になったことで、物事を人に伝える難しさを身をもって感じていますね。
新人の頃って、『何がわからないの?何でできないの?』と聞かれても、
“何がわからないかが、わからない”(笑)。
だから、常にどの局面でも、自分ができなかった理由を覚えておくようにしているんです。
そしたら相手に論理的に伝えることができるなって。
初めから完璧な人なんていないし、これは誰もが通る修行の道ですよね」


“心あるモノづくり”が生み出す、幸せのループ。

社歴や経験値におごりをもたず、初心を忘れないで人に接する鳥居さんの姿勢には、
まさに中西社長が考える“育ちあい”の精神がしっかりと受け継がれているよう。
しかし、これは鳥居さんとその周りの人たちに限ったことではなく、
社内全員に共通する考え方だ、と中西社長は言います。

でも、一体どうしてそれが自然と根付いているんでしょうか?

「一つは、僕自身が取り引きのあった大企業の方々から、
昔いろいろ教えてもらった経験があるということ。
当時初めてのことばかりだったけど、
『見て覚えろ』なんて言う方は誰ひとりいなくて、みなさん丁寧に教えてくださったんです。
そしてもう一つは、先代が亡くなったとき、
社員全員で会社の経営理念を考え直した経緯があるということ。
突然の出来事で引き継ぎなしの社長業は、とにかく不安で失敗もたくさんしたんですけど、
僕なりの経営理念をつくろうと思ったときに、
社員のみんなと一緒になって“自分たちの経営理念”を考えたからなのかもしれないですね」
(ここから、次の100年に向けた“会社の新しい未来像”が生まれていくはず。)

(ここから、次の100年に向けた“会社の新しい未来像”が生まれていくはず。)


その言葉を聞いて、先ほどの社内見学の際、食堂で見掛けた一枚のボードを思い出しました。
そこに大きな文字で書かれていたのは、“夢の会社”というキーワード。
次の100年を見据えて「こんな会社になったらいいな」という想いを、
社員が自由に書き込むことができるフリーボードのようなスタイルです。

他にも、社員が中心になった会費制の“チトセ会”なる制度で、
社員同士が交流できるイベントを開催したり、クライアント企業の会社見学に出向いたり、
誕生月の人がお呼ばれする“社長ランチ会”を実施したりと、楽しそうな仕掛けがたくさん。
まさしく、中西社長が社員を想う強い気持ちそのものなんだろうなと思わずにはいられません。
(社内には食堂も完備。手作りの美味しいご飯は、みんなの元気の源。)

(社内には食堂も完備。手作りの美味しいご飯は、みんなの元気の源。)


「僕らの仕事っていうのは、ローテクの世界なんです。
だから、一見地味に見えるかもしれない。でもね、僕たちがめざしているのは、
“ハイテクを支えるローテク”というところなんです。
どんなハイテク技術でも、モノをつくる限り、必ずローテク技術が必要になってくる。
全てのモノづくりにおいて、です」と、中西社長。

「だから、僕たちの生業は昔ながらのプレス業かもしれないけれど、
うちで作られる部品は、車ならハイブリッドカーや電気自動車のように、
時代の最先端をいく商品や製品にも使われている、なくてはならない部品なんです。
昔から培った基盤になる技術を活かしながら最先端のモノをつくることで、
届ける先のお客さんに喜んでもらえる。
すると、それが回りまわって自分たちの自信につながっていくし、
自分たちが生きている世界が少しでもよくなっていく。
これが僕たちの仕事の意義だと思うんですよね」 
(ローテク技術の結晶が放つ輝きは、とてもとても眩しい。)

(ローテク技術の結晶が放つ輝きは、とてもとても眩しい。)


社長が社員を想い、社員がそれに応えて仕事に邁進する。
そこでつくられたモノが社外の人の元に届き、新しいカタチや価値を付加しながら、
世の中、そして世界中につながっていく。
そんな、チトセ工業から巡っていくひとつの輪が見えるような気がします。

単なるモノづくりに留まることのない、人が人を想う、人情味溢れるこの会社。
「心あるモノを作りたい」と、そう思う人ならきっとぴったりの職場になるはずです。


※本求人記事は、NPO法人スマイルスタイルが大阪府より委託を受け、
「地域人づくり事業(雇用拡大プロセス)未就職卒業者等と
優良中小企業早期マッチング事業(事業期間2015年3月〜2015年12月)」の一環で
作成したものです。

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Job description
募集職種
企業名・団体名
チトセ工業株式会社
募集期間
募集終了
募集業種
① 金属プレス工
順送プレス、単発プレスでの金属精密部品製造(金型の取付け, 調整およびスクラップの搬出等) 、寸法検査(万能投影機、画像測定器、ノギス等)目視・外観検査(キズ、ダコン、変形、変色等)

② 一般作業工
金属精密部品のろう付け加工 , 金属部品の組立作業 , スポット溶接作業、組立部品のブレージング作業、製品の外観・目視検査作業、金属精密部品および製品の洗浄作業、金属精密部品のカシメ作業
雇用形態
正社員(試用期間3ケ月)
応募資格
不問
勤務地
東大阪市横小路町4-9-56
勤務時間
8:30~17:30 (内1時間休憩)
残業:あり 月平均:10時間
給与
① 金属プレス工
17万円~21万円

② 一般作業工
15万円〜18万円

※経験・スキル等を考慮し面談の上決定します
休日・休暇
年間105日
待遇
交通費支給(3万円まで)、社会保険、雇用保険
退職金(勤続2年以上)
採用予定人数
1名
選考プロセス
1)まずは履歴書・職務経歴書等の書類作成サポートや面接対策、キャリア相談等を実施致しますので、下部のエントリーフォームよりエントリーしてください。ハローライフよりご返答させていただきます。

2)書類選考(履歴書・職務経歴書)

3)面接
※原則1回。応募状況によっては2回目に社長面接を実施する場合もございます

4)内定
WEBサイト
http://www.chitose-kk.co.jp